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全世界シリーズ累計発行部数7,000万部超を誇る荒川弘の伝説的コミック「鋼の錬金術師」が実写映画化、12月1日から全国公開される。『ピンポン』の曽利文彦が、日本映画史上最大規模のVFXを駆使して作品世界に命を吹き込んだ同作。あらゆる物質を新たなものに作り変える魔法のような科学=錬金術を操る天才・エドを演じるのは、Hey! Say! JUMPの山田涼介。正義感が強く、弟想いというエドのキャラクターを見事に体現している。自身も原作コミックの熱狂的なファンだという山田が、今回の実写化作品にかける想いとは?

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映画『鋼の錬金術師』12月1日から全国公開


【予告編映像】映画『鋼の錬金術師』>>


【特集】映画『鋼の錬金術師』>>

■自身もファンだけに「ハガレン」の実写化はプレッシャーだった

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――エドを演じてみていかがでしたか?

山田: 「世界的に人気の作品なので、ものすごいプレッシャーと戦ってきました。僕自身も昔から原作の大ファンだったからこそ、『実写化なんて不可能』とも思いました。でも、僕にオファーが来た意味や色々なことを考えると、日本でこれを実写化するなら、エドを演じるのは僕しかいないと思いました。僕以外の人にこの映画を演じさせたくないという気持ちが強かったんです。それでオファーを受けることにしました」

――僕しかいないと思った理由は?

山田: 「直感的なものです。僕の性格を知らない人からすると、『山田にエドを演じさせるのは無理』と言うかもしれませんが、とても生意気で、こうと決めたら達成するまでぶれない。そういったところはエドと似ているなと感じます。僕は言いたいことを言うし、感情がものすごく出るタイプなんです。あとは小柄に生んでくれた両親に感謝ですね(笑)。そういった性格と身体的なことから考えると、僕しかいないという気持ちがありました」

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エドの幼馴染・ウィンリィを演じる 本田翼(映画『鋼の錬金術師』)


――もともと原作の大ファンだったとのことですが、「鋼の錬金術師」という作品の面白さ、魅力とは?

山田: 「荒川弘先生の頭の中を一度のぞいてみたいというくらいに緻密。出てくるキャラクターのひとりひとりにストーリーがあるところも魅力だと思います。まるで『ハリー・ポッター』のように壮大で、子どもでも楽しめる。魔法の物語なんですが、ストーリーは大人でも楽しめます。本当に大好きです」

――実写版もひとりひとりのキャラクターに寄り添った内容となっていました。

山田: 「原作の良さを残しつつも、実写版ならではのエピソードもあり、実写化することの意味を感じました。原作を知っている方は、『このストーリーきた!』『あそこは原作のままだ!』となりますし、原作を知らない人も素直に楽しめるだろうと思います。脚本家さんが素晴らしいです」

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――誰が見ても、楽しめる作品になりました。

山田: 「監督は日本映画界の宝ですね。本当にすごいんですよ! 例えばCG部さんが『ここをもう一度やりたい』と言ったら、『大丈夫、これなら俺、直せるから』と。曽利監督がいるから現場もスムーズに進む。ただ、いつもニコニコしていて優しいのに、いざ撮影現場に入るとドSになるんですけどね(笑)」
※曽利文彦監督は、ジェームズ・キャメロン監督の下『タイタニック』(1997年)のCGを手がける。

■イタリアロケのおかげで「ハガレン」の世界観になじむことができた

――エドの役作りはどうでした?

山田: 「最初は監督にも思い描いていたビジョンがあったんだと思うんです。でも最初に僕と本田翼さんと、アル役の声優の水石亜飛夢くんと本合わせをした時には2時間くらいの予定が、30~40分くらいで終わって。やっぱり原作やアニメが大好きだったので、最初からカチッとハマったんだと思います。現場でもどう演じるかは任せてくれました。エド役にどうやって自分なりの色を塗っていくか。例えば赤がベースだとしたら、そこにどう山田涼介の色を塗っていくのか。そこにはさじ加減がありました」

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マスタング大佐を演じる ディーン・フジオカ(映画『鋼の錬金術師』)


――今回はイタリアロケが行われましたが。どうでしたか?

山田: 「クランクインがイタリアで、本当に良かったと思っています。エドの衣装を着て、街を歩く金髪の少年ということで、これが日本でのクランクインだったら違和感を抱いていたんじゃないかなと思うんです。でもなぜかイタリアだと浮かないというか、すごく馴染(なじ)むんです。これは不思議でした」

――イタリアの思い出は?

山田: 「イタリアにはお弁当文化がなくて。だからパンにリンゴというロケ弁ですが、リンゴもそのまま出てくる。だからスタッフさんがみんな丸ごとのリンゴをかじっているというすごくワイルドな現場で。日本じゃまずない風景なので面白かったですね。
あとは列車のシーン。あれはイタリアじゃないと撮れないし、それこそ『ハリー・ポッター』をほうふつとさせる感じでステキでした。あの列車には十何時間か乗りっぱなしで撮影をしたんですが、普段は走っていないSL機関車をイタリアの人たちが走らせてくれたんです。『日本の撮影クルーはどうなってるんだ、休憩はないのか』と言われましたが(笑)」

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――この作品ではアクションが見どころですね

山田: 「もともと体は動く方なので、あらためて何かを準備するということはなかったんですが、CGの多い作品なので、何もない相手と、どうぶつかっていけばいいのか、演じるのは難しかったです。アルとケンカするシーンも、完成した映画では一見、普通にケンカしているように見えますけど、スタントマンさんも付き合ってくれたりして、なんとかやり遂げることができました。それと、原作のエドは筋肉がムキムキなんで、腕の筋肉を保つために椅子で腕立てのようなことはやっていました。目が覚めるシーンでの、筋肉のスジ感は大事にしていました(笑)」

■まだまだ描ききれない部分があるので、続編をやりたい

――個性的なキャラクターが次々と登場しますが、山田さんが注目するキャラクターは?

山田: 「ウィンリィですね。原作だと髪の色が金髪なので、(ウィンリィ役)本田さん自身もそこを気にしていました。ただ、エドも金髪で、ヒロインも金髪となると実写化においては胡散臭くなるんじゃないかと思って。そこは監督も配慮して、茶髪の普通の女の子ということでやったんだと思います。原作とは違っても、本田さんはウィンリィというキャラになりきっていましたよね。
実は本田さんとは、この作品の前にバーでバッタリと会ったんですよ。カウンター席で1人でゲームをやっていたら、たまたま彼女がいて、『今度ウィンリィ役なんでよろしく』って声をかけてくれて。彼女自身、「山ちゃんはね、顔はいいんだけど、身長がね~」っていじってくるような人なんですけど、そういう感じがなんだかウィンリィっぽくて(笑)。それはもちろん愛を持って接してくれたことが前提としてあったわけですが、それがとてもやりやすかったです。とにかく彼女は役に対して真摯(しんし)に取り組んでいるし、ウィンリィは完璧でしたね。原作ファンは気になるところだとは思いますが、見てもらえると納得していただけるんじゃないかと思っています」

――公開に先駆けてフランス、アメリカでファン向けのイベントを行ったわけですが、海外のファンの熱気をじかに感じていかがでしたか?

山田: 「ここまでの熱気なのかと。それはこの作品に出ているからではなく、純粋に日本人としてうれしかったんですよね。荒川先生のすごさをあらためて思い知らされましたし、この作品に出られる喜びを肌で感じることができました。今度の東京国際映画祭のオープニング上映作品にも決まって、東京から世界に発信していきたいと思っています」

――続編も期待されますね。

山田: 「もちろんやりたいです! 原作をまだまだ描けていない部分も多いので、気持ちとしてはやりたいんですが、あとはお客さんの反応次第かなと思います。まずはこの作品を見てもらいたいですね」


「鋼の錬金術師」は、月刊「少年ガンガン」(スクウェア・エニックス刊)で連載された国民的人気コミック。幼き日に最愛の母親を亡くした兄・エドと弟・アルの波乱に満ちた冒険と成長のストーリーを描く。"鋼の錬金術師"ことエドワード・エルリック役を山田涼介、ウィンリィ役に本田翼、マスタング大佐役にディーン・フジオカ、"人造人間(ホムンクルス)"ラスト役に松雪泰子、そのほか蓮佛美沙子、本郷奏多、大泉洋などが出演。2017年12月1日(金)劇場公開。

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◆ 山田涼介 プロフィール
1993年東京都出身。2004年にジャニーズ事務所に所属。2006年にテレビドラマ「探偵学園Q」でテレビドラマ初出演。2007年に男性アイドルグループHey! Say! JUMPのメンバーとしてメジャーデビュー。2010年には連続ドラマ「左目探偵EYE」で連続ドラマ初単独主演。以降、タレント、俳優、歌手活動など幅広いジャンルの活動を精力的にこなす。2015年には『映画 暗殺教室』で映画初出演にして映画初主演を飾り、第39回日本アカデミー賞新人俳優賞を獲得。その他の映画出演作として『グラスホッパー』『暗殺教室‐卒業編‐』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』などがある。

(取材・文/壬生智裕)

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