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 東京スカパラダイスオーケストラが、ニューシングル『白と黒のモントゥーノ』を11月29日にリリースする。テレビ東京系ドラマ『新宿セブン』のオープニングテーマとして書き下ろされたこの曲は、ゲスト・ヴォーカリストにUNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介(ボーカル・ギター)を起用。サルサとスカをミックスしたドラマティックなトラックの上で、斎藤の類い稀(まれ)なるハイトーンヴォイスが踊りまくるという、今まで聴いたことのないようなサウンドに仕上がっている。

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東京スカパラダイスオーケストラ、『白と黒のモントゥーノ』を11月29日にリリース


【ミュージックビデオ】 「白と黒のモントゥーノ feat.斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)」>>


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 最近、中南米でライブを行い大きな感銘を受けたというスカパラ。それが今回、どのような形で楽曲にフィードバックされたのだろうか。作詞を手がけた谷中敦(バリトンサックス)と、作曲担当の沖祐市(キーボード)、北原雅彦(トロンボーン)、NARGO(トランペット)の4人に話を聞いた。

■メキシコに行った時は、日本では考えられないような歓迎のされ方でした(北原

──今回のシングル「白と黒のモントゥーノ」は、ドラマ『新宿セブン』のオープニングテーマに起用されています。楽曲を作るにあたって、どのようなことをイメージしましたか?

谷中: 最近また中南米に行く機会が多くて。アメリカからメキシコ、ブラジル、コロンビア、チリ、アルゼンチンと行ってきて、昨年はブラジルに2回行きました。それで向こうのアーティストとの交流などもあって、感化される部分も少なからずあったというか。特にアレンジ面で、ラテンの風を感じさせたいなと。沖の作った曲がすごく良かったので、演奏していて楽しかったですね。

沖: ドラマが夜の新宿を舞台にしているということで、結構テンション高めのソリッドな楽曲にしたいなと。それに、ラテンの情熱的なメロディやリズム、アレンジというのもスカパラでやってみたかったんです。

──南米音楽とスカの相性ってどうなんですか?

NARGO: もともと僕らは「東京スカ」と銘打ち、東京で鳴っている音楽をどんどんミックスして、ジャマイカのスカやレゲエのフィルターに通していくというスタイルでやってきたんです。で、今回スカパラは中南米を回ってみて、その音楽を研究していくと、「これは面白い!」と。とにかくいろいろなリズムがあって深いし、「これはもう、どんどん取り入れていきたいよね!」ってみんなで話してたんです。今回はしかも、斎藤くんの声質とか歌い上げる感じが、ほんと世界中探しても他にないんじゃないか? っていうくらい、曲にマッチして。

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東京スカパラダイスオーケストラ、『白と黒のモントゥーノ』を11月29日にリリース


──曲のタイトルになっている"モントゥーノ"とは?

北原: サルサの演奏の一形態のことです。普通、歌があって間奏があり、また歌があってエンディングというのが楽曲の基本形態だと思うんですけど、エンディングで歌とコーラスの掛け合いが入ってくるような、後半に向かって盛り上がっていく曲形態のことですね。

──ちなみに、スカパラは中南米でどんな風に受け入れられているのですか?

北原: もう、アイドルですね(笑)。メキシコに行った時は、日本では考えられないような歓迎のされ方でした。僕とか、下の名前で呼びかけられるんですよ。「マサヒコー!! マイアイドル!」って(笑)。

──それはすごい!(笑)斎藤さんとのコラボはどのように決まったのでしょうか?

谷中: 何より斎藤宏介くんと一緒にやるのが、個人的には夢でもあったんですよ。最初に彼らのライブを見たとき、UNISON SQUARE GARDENのあの非常に難解な楽曲を、彼が息継ぎなく軽々と歌っているのを見て「この人はすごい!」と。しかもギターもものすごくうまいじゃないですか。

沖: コラボって、「やりたいな」と思ってもお互いのタイミングがうまく合わないとなかなか難しいんです。で、今回はドラマのタイアップが決まったのと同時期に、斎藤くんの方からOKの返事が来たので、これはもう、一緒にやるしかない! と。

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東京スカパラダイスオーケストラ、『白と黒のモントゥーノ』を11月29日にリリース


──実際にコラボしてみていかがでしたか?

谷中: まずはリハーサルに来てもらって、歌詞ができていない状態で、適当な言葉をあてながらメロディを歌ってもらったんです。それって結構、音程を取るのが難しいことなんですけど、もうその時点でほぼ完璧に歌いこなしててビックリしましたね。しかも一回歌い終わって、「じゃあ、こことここを、こういう風に変えて歌ってみて」と、細かい指示を出したらそれも一発で覚えてしまうんですよ。体のいろいろなところにスイッチでもついてるんじゃないかって思うくらい(笑)、精度の高いシンガーでしたね。

NARGO: 野球選手に例えると、長嶋茂雄選手のような感覚で打つタイプではなくイチローみたいなタイプで、とにかく自分自身をコントロールして研ぎ澄ませて、ピンポイントを狙って正確に打ち込む、みたいな。

谷中: 本当そうだね。そういう意味では、今の世代のシンガーの代表って感じかな。

■斎藤くんは、投げるボールを全て打ち返してくれる超優秀なバッター(NARGO)

──歌詞の部分では、ドラマ『新宿セブン』の世界観をどのように落とし込んでいきましたか?

谷中: 新宿の質屋の物語で、「物事に白黒つける」というか。事情を鑑みながら、弱い者の味方になってみたり、悪者を欺いたりしながら、主人公の考える「正義」を貫くというストーリーなので、それをピアノの黒鍵と白鍵に例えて。モノクロなのに、情熱的なサウンドを奏でているというところが、新宿の景色とも合っているなと思いましたね。あと、「ラテン系の二枚目」というイメージで歌ってもらおうと思って、色っぽいセリフも随所に入れているので、「男・斎藤」をファンの方には感じてもらえたらうれしいですね。

──ドラマ以外の要素も歌詞には入っていますか?

谷中: 基本的にはドラマの世界観を歌詞に落とし込んでいるんですけど、一カ所だけ"どうせいつも悩むのならば 大切なことで悩んで欲しい"というフレーズは、聴いている人が「これって、私たちに向けて言ってるの?」って思わせたいなと思って入れました。映画を見ていたら、登場人物が急に観客に向かって話しかけてくるみたいな。そんな効果が出たらいいなと思いましたね。いやあ、みんな大切なことで悩んで欲しいですよ(笑)。

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東京スカパラダイスオーケストラ、『白と黒のモントゥーノ』を11月29日にリリース


沖: しかも、そのフレーズを、斎藤くんのあのちょっと無機質なような、生々しいような、なんとも言えないバランスの声で歌うと、なんか聞こえ方がすごく面白いんですよね。ハッとさせられるというか。

──楽曲も、めまぐるしく転調したり、後半に向かってどんどん盛り上がっていったりと、非常にドラマティックな楽曲ですよね。

沖: うん、確かに転調は多いですね。特にBメロからサビに向けての転調はNARGOさんのアイデアで。

NARGO: 結構、あそこは肝だなと思っていて。アレンジの時も最後までどうしようか、意見が分かれたんです。「転調したらメチャクチャ難しい曲になるし、大丈夫かな?」って。で、とりあえず斎藤くんに、転調するヴァージョンで歌ってみてもらったんですね。「これ、歌えたらすごいよな」ってみんなで思いながら。そしたら斎藤くん、完璧に歌ってくれて! もうそれで即決でしたね、転調するヴァージョンでいこうって。ほんと、投げるボールを全て打ち返してくれる超優秀なバッター。って、また野球に例えちゃったけど(笑)。

──PVは、渋い映像だと思いきや、途中からブルース・リーが登場するコミカルな展開になっていきますね(笑)。

谷中: あれ、俺がもっとも伝えたい、歌詞の部分"大切なことで悩んで欲しい"のところでブルース・リーがヘンなことをするんだよ(笑)。必見のシーンです。

沖: 最初、メンバー全員がブルース・リーの格好をする予定だったんだけど、結局ああいう形になりました(笑)。

NARGO: メンバーの中で、誰か1人やるとなったら「彼」しかいないだろうと(笑)。

──あまりにもハマリ役で笑いました。さて、11/30の広島を皮切りに、年内いっぱい行われる全国ツアーへの意気込みをお聞かせください。

谷中: とにかくやりたいことが満載で。斎藤くんにも何処かで来てもらいたいね。というか、地方へ行ってそこに誰かいたら呼んで一緒にやりたいな(笑)。この間も石巻で、ずいぶん前にコラボしたハナレグミの永積タカシくんと、MONGOL800のキヨサクにライブに出てもらったんですよ。そういうことができるのがスカパラの強みだと思っていますね。もちろん、基本的にはスカパラだけで、中南米で鍛え上げた演奏力を存分に披露しますので、楽しみにしていてください。

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◆東京スカパラダイスオーケストラ
ジャマイカ生まれのスカという音楽を、自ら演奏する楽曲は"トーキョースカ"と称して独自のジャンルを築き上げ、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、南米と世界を股にかけ活躍する大所帯スカバンド。
アメリカ最大のフェスティバル"Coachella Music Festival"では日本人バンド初となるメインステージの出演を果たし、またSKAのオリジネイター"SKATALITES"から全米ツアーへの同行を誘われ、さらにマトゥンビのリーダー、DUBエンジニアの巨人"DENNIS BOVELL"に「スカパラの為ならいつでもスケジュールを空ける」とまで言わしめた東京スカパラダイスオーケストラは、オーセンティックなSKAからジャズ、ロックまでをも提示できるミュージカル・パフォーマンスで世界中のSKAバンドの中でも特筆すべき存在であり、海外のアーティスト・音楽関係者も来日の際にはスカパラの音源を手に入れるためレコード店に足を運ぶなど、世界中のSKA愛好家達にとってその名は憧れの対象であり続けている。1989年インディーズデビュー。幾度となるメンバーチェンジを乗り越え、現在のメンバーは合計9人。今なお常に最前線で走り続けている。座右の銘は、谷中敦「涙後体前」、北原雅彦「生涯三枚目」、NARGO「直進行軍」、沖祐市「勝手にポジティブ」

(取材・文・写真/黒田隆憲)

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