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ある特定の業界に関する情報のみを取り扱う専門紙。そんな「業界新聞」は、いまや全国に2,000紙以上あるという。
11月26日(日)の『応援!日本経済 がっちりマンデー!!~日曜に勉強! 月曜から実践!~』(TBS系列:毎週日曜朝7:30~)では、「せまい業界トップニュース2017」と題して業界新聞をテーマに放送。専門情報だけを取り上げるマニアックな業界紙だからこそ知り得る最新ニュースを、各紙の編集長が語っていく。

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イメージ画像(写真:アフロ)


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最初にトップニュースを紹介したのは、「月刊食堂」編集長の通山茂之氏。
外食産業情報のスペシャリストである通山氏によると、今は大衆酒場ブームが起きており、中でも「エスニック酒場」が"エグい"ぐらいにもうけているという。

そこで訪れたのは、恵比寿にお店を構える「タイ屋台 ラオラオ」。
女性客で溢(あふ)れかえる店内はまさに繁盛の一言。社長も「笑いが止まらない」と語るほどもうかっているようだが、そこには3つの秘密が隠されていた。

■1.原価が安い

タイやインドネシアなどの民族料理であるエスニック料理には、実はコストのかかる食材を用いることが少ない。そのため、「原価率が上がりようがない業態」であると通山氏は語る。
「ラオラオ」での人気メニューは「ヤムパクチー」。食材のパクチーは特に女性に大人気で、昨年、その年の世相を反映し象徴する食を選ぶ「今年の一皿」(ぐるなび総研)に選定されたほど、大きなブームが起きている。
このヤムパクチー、価格は520円で提供されているが、原価はたったの20円ほど。原価率は3.37%というから驚きだ。一般的に飲食店の原価率は約30%と言われるため、この数値がいかに"エグい"かがわかる。

■2.ドリンクの比率が高い

エスニック料理は、基本的にピリ辛の料理が多い。そのため自然とお酒がすすみ、一般的に利益率が高いと言われるドリンクの注文が多くなるという。
このお店でのドリンク比率は全体の売上の52%。一般の飲食店が35%というから、1.5倍以上も多くドリンクが飲まれている計算となる。まさに"水商売"ということだ。

筆者は飲食店を経営する方から、「最近の若者はお酒を頼まなくて困る。料理と水しか注文しない」との悩みを聞くことがある。利益率の高いドリンクを注文することを見越して価格設定をしているのに、料理だけを注文されると利益が出ないというのが店の本音だ。「"1人1杯は必ずドリンクを頼む"というルールを作ろうか」と悩まれていたが、できれば強制するのではなく、お客様に自然と飲みたいと思わせた方が良策だろう。たとえば、「料理に合うお酒の組み合わせ」をメニュー等で提案することが一つの案だ。

「ラオラオ」では、ほとんどの料理がお酒に合うためこの点に関して大きなアドバンテージを持っているだろう。それ以外にも、レモンシャーベットが入ったオリジナルカクテルを用意するなど、ドリンクの売上アップを図る工夫を行っていると言う。

■3.内装のコストが低い

店舗を構える際、まず必要となってくるのが初期投資。ここにお金をかけすぎてしまうと、借入金が膨らみ、また利息の支払いがボディーブローのように効いてくるため、極力抑えたい部分だ。
「ラオラオ」の場合は、コンセプトが「屋台」であるため、高い資材を使う必要がないという。むしろチープなものを使った方が雰囲気が出せるため、結果として初期投資をグンと抑えることができたそうだ。

結果、ラオラオの月商は500万円。そのうち、利益率は36%という。"エグい"ほどもうけている実態を数字から読み取ることができた。

番組ではこのほか、「月刊食品工場長」の編集長が食品加工の最新機械「バラ化冷結装置」を紹介。これは「こと京野菜」が保有する、九条ねぎをバラバラの状態で冷凍させるマシンだ。この機械のおかげで、冷凍する前は鮮度の問題で地元の京都を中心にしか販売できなかった刻みネギを、遠くのお客様にも発送できるようになり、全国区の売上を誇るようになったという。

また、「月刊総務」の編集長が紹介するのは、紙に代わる新素材LIMEX(ライメックス)。
石灰石をもとに作られる環境にも優しい新素材で、破れにくく、水につけても丈夫なのが特長だ。主に名刺や飲食店のメニュー表などに使われており、特にメニュー表については紙をプラスチックでラミネート加工するのと比べコストは約半分。現在では回転寿司チェーン大手の「スシロー」全国463店舗で採用されているという。

刻みネギやメニュー表と聞くと、非常に"ニッチ"な需要であるようにも思えるが、エリアを全国に拡大することで十分に大きな市場規模となる。今回のテーマ「せまい業界トップニュース2017」ではそんなニッチな需要をいかにビジネスにつなげていくかという点で、さまざまなヒントが得られるように感じた。
次回12月3日(日)の放送では、同テーマの後編を放送予定。特にニッチな業界にいる方やニッチな商品を取り扱うビジネスマンの方は、ぜひ前編と合わせてご覧いただくと良いだろう。

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文責:一般社団法人日本味覚協会 代表 水野考貴
著者ブログ:『味覚ステーション~世界一面白く食品・栄養・味覚を学べるサイト』

監修:次世代メディア研究所

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