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日テレ"プラチナイト"の木曜深夜ドラマ『リピート~運命を変える10か月~』が始まった。
前クールの『ブラックリベンジ』は強烈なインパクトを与え、劇的なストーリー展開に「次はどうなる!?」と最後まで目を離せない作品になり、視聴者の好奇心をがっちり掴(つか)んでいた。
では今クールの『リピート~運命を変える10か月~』は、どんな作品になるだろう。

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イメージ画像(写真:アフロ)


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■誰にもある後悔の念

「あの時、こうしていれば......」 
誰でも一度は、経験する後悔や失敗。この"あるある"をコンセプトにするシンプルな構造は、ドラマを見るきっかけを誰にでも与えるため間口を広くしようとしたのだろう。深夜ドラマならではの工夫と見える。
もし運命が変わるなら、ちょっと覗(のぞ)いてみたい。自分もあの時に戻ることが出来たら、本当に同じ行動をとるだろうか。
非科学的な空想でしかない"この非現実の旅"は、確かにゴールデンタイムよりも、深夜ドラマの中の方がスッと入ってきやすい。

■タロットの謎

原作は、乾くるみのタロットシリーズの中の『リピート』。
同シリーズは、タロットをモチーフにしており、毎回"天童太郎"が登場するが、それぞれは独立した作品。『塔の断章』『イニシエーション・ラブ』『嫉妬事件』などがあり、それぞれカードの番号と、「恋人」「女帝」などの意味合いがある。
その中で『リピート』のモチーフになっているタロットカードは、"10番・運命の輪"だ。これはタロットカードを引いた時に上下が正位置に出れば、カードの意味は"転換点・チャンス・変化・出会い・定められた運命"などポジティブな要素になる。ところがカードの上下が逆さまに出た時は、"情勢の急激な悪化・別れ・すれ違い・アクシデント"など、その出来事によってネガティブなシチュエーションに転換する要素を持つ。

■ドラマの起点

第1話では、"10か月の人生のやり直し"をリピートと呼ぶ謎の男・風間(六角精児)が、8人の男女を招待し、運命をずらす提案をする。
やり直しをすることで結果がどうなるかは、本人次第という人間の弱みに付け込んだ商売のようだが、「あの時、こうしていれば......」がやっぱり人を動かしてしまう。
一度生きた時間をやり直すのだから、悪くなるはずがない、と皆思うのだろう。
横浜の中華料理店に呼び出された8人が、回転式の丸いテーブルを囲むと、タロットカードに示された八方位の運命の輪と同じになる図は、さりげなくミステリーの鍵になっているところがニクい。

■登場人物たち

篠崎鮎美(貫地谷しほり)は、控えめで人とのコミュニケーションが苦手な平凡な司書をしている。付き合っている彼氏・久瀬一樹(松田悟志)からのプロポーズを待っている。
どこにでもいそうなフツウのアラサー女子が主人公で、他のリピートのメンバー7人は、鮎美とは全く違ったタイプの男女だ。

キャバクラでバイトしている毛利圭介(本郷奏多)と、カフェのオーナーの天童太郎(ゴリ)は、鮎美にとって重要な人物になりそうだ。
専業主婦の横沢佐知子(手塚理美)は、前クールの『明日の約束』で演じた"毒親"専業主婦のイメージとはまた違った雰囲気を醸し出し、役作りのうまさに感心する。
サラリーマン・郷原俊樹(清水圭)の"スタンダードなサラリーマン大多数"のイメージも、清水圭の徹底した役作りが生かされ、歩き方・しゃべり方・存在の仕方まで成りきっていて、俳優のすごさを見せられる。

■音楽の魅力

音楽は、音楽プロデューサー・松本晃彦が手がける。
ドラマ冒頭のオープニングで伸びやかなサックスが鳴り響く。サックス奏者の叔父、また父の手ほどきでサックスやフルートに親しんでいた松本氏のパッションが、こうして前面に出されている。
鮎美が久瀬にプロポーズされるシーンでは、滑らかなメロディをフルートが奏でる。
ドラマを盛り上げるだけの音楽ではなく、作曲家の個性が、エッセンスとして大事なシーンで発見できるのは面白い。しかも、それでシーンがより活きて来るのが絶妙だ。
数々の映画や楽曲を手がけ、日本アカデミー賞受賞を成し遂げた作曲家の巧みな技も、楽しみの一つだ。

■ドラマは乱調から始まる!

リピートをする決意をした男女が、8人集まるはずだったが、最後に現れなかった一人がいる。8人のリピートに置かれたカードは、一体どの向きで置かれたのだろうか。
事件が起こるたびに、中華料理店のテーブルでの着席位置を確認すると、面白い意味合いを発見できるだろう。8人それぞれの運命とともに、タロットとドラマ展開の関係は見逃せない。
占い好きにはとてもミステリアスで、興味深いドラマになりそうだ。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修:次世代メディア研究所

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