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時間空間を超えるドラマは、これまでいくつも制作されて来た。
例えば筒井康隆の『時をかける少女』は、ドラマとして5回制作され、映画3回、アニメ映画1回と、最もリメイクされた物語だ。他にも、『信長協奏曲』『流星ワゴン』『プロポーズ大作戦』『素敵な選TAXI』『JIN-仁-』『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』など、傑作・佳作はたくさんあった。
ところが今回の木曜ドラマF『リピート~運命を変える10か月~』は、"10か月前に戻る"という具合にタイムリープする時間が限定され、かつ想定外の出来事がその後に続出という点で、過去の名作とは趣が異なる。二度目の人生なのに、過去の失敗を避けてうまく行くかと思いきや、衝撃の大どんでん返しが待っており、結果としてメッセージが色濃くなっている点が興味深い。

サムネイル

イメージ画像 young girl against the old wall with graffiti. toned image.(写真:アフロ)


過去の失敗を避けてうまく行くかと思いきや、衝撃の大どんでん返しが待っていた>>


■リピートした8人

"10か月前に戻る"という「リピート」をしたのは8人。
主人公・篠崎鮎美(貫地谷しほり)は図書館司書。本音を言えない性格で、職場では「結婚の予定なし」などとからかわれていたが、交際しているイケメンの一流商社マン・久瀬一樹(松田悟志)がいた。ちょっとした行き違いから彼との仲が壊れ、リピートに参加することになる。
フリーターの圭介(本郷奏多)。彼女がいるが、自己中心的な性格に振り回されていたので別れたいと思っていた時、誘いを受けてリピート仲間に加わった。
カフェ経営者の天童太郎(ゴリ)は、家族の不幸を回避したくてタイムリープを望んだ。

他のメンバーは、トラック運転手の高橋和彦(福田転球)、主婦の横沢佐知子(手塚理美)、リケジョの大森知恵(安達祐実)、会社員の郷原俊樹(清水圭)、予備校生の坪井要(猪野広樹)の5人。"お金に困った""競馬でもうけたい""東大合格""会社で認められたい"など、それぞれリピートしたい理由をもっていた。
みんな風間(六角精児)に誘われていた。電話番号を適当に押して招待したと言っているが、隠している本当の理由がありそうだった。

■これまでの概要

"戻れるのは一回限り"を条件に、8人が2017年2月24日に戻った。それは鮎美にとっては、一樹との誕生日ディナーの前日。以前は行き違ってしまったが、今回はうまく問題を回避し、無事プロポーズを受け取った。
ところが、皆いいことがあったのかと思いきや、トラック運転手の高橋が事故で無くなっていた。ここから、運命の歯車が狂い始める。

主婦の横沢佐知子は、夫との思い出を作るという夢を叶(かな)えたが、放火事件に巻き込まれて死んでしまった。
カフェ経営者の天童太郎は、息子の不幸を回避できたが、代わりに別の小学生が犠牲になってしまいショックを受ける。
鮎美は一樹から無事プロポーズを受け取ったが、彼の浮気が発覚し、結局前よりひどい別れ方をする羽目になった。
金目的でリピートした会社員の郷原俊樹は、目的を果たし豪遊していたが、何者かに刺殺されてしまった。
東大合格を果たした坪井要は、東大生のポジションを悪用して、かつての恨みを晴らすべく悪行を行っていた。

自己チューな性格の彼女といったん別れることに成功したフリーターの圭介は、鮎美の「リピートしたって中身が変わらなきゃ意味がないよ。結局、自分の人生を変えたければ、努力するしかないんだよ」という言葉に目覚め、もう一度夢だったカメラマンの道を目指す。
そして圭介と鮎美は結ばれたが、別れたはずの圭介の彼女・町田由子(島崎遥香)が鮎美を逆恨みし、ナイフで刺されそうになるが差し違えで由子が死んでしまった。

■ドラマの見どころ

"人生をやり直したい"という思いを、誰もが持ったことがあるだろう。
しかし先回りして結果を知っているおかげでお金・恋愛・業績・運命などを取り戻すという行為は、結局は人生のルール違反に過ぎず、新たな不測の事態に対しては役に立たない。
人間は弱い生き物で、こうした超越したパワーに頼りたくなるものだが、それでは自分の本当の人生を切り開く力にならない。結局は自分が変わらない限り、充実した人生を送れない。どうやら番組は、こうしたメッセージを伝えるために、具体的に8人のリピートの物語を見せているようだ。

第6話までで生き残っているのは、貫地谷しほり・ゴリ(ガレッジセール)・本郷奏多・安達祐実など5人。弱さゆえに発生する不測の事態を乗り越え、誰が本当の人生に覚醒し、前を向いて歩きだすのか。SF&ミステリーの当ドラマは、いよいよ佳境に入って来た。

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文責:次世代メディア研究所

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