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ソニー・ミュージックエンタテインメントが、新機軸の音楽トレンド創出オーディション『Feat.ソニーミュージックオーディション』開催を発表。すでにエントリー受付を開始している。(4月16日17時まで)楽曲やライブパフォーマンスだけでなく、セルフ・プロデュース能力までもが求められる時代。今回のオーディションはそんな"新たなトレンドを自ら作れるアーティスト"が求められている。

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株式会社ソニー・ミュージックレーベルズの代表取締役・大谷英彦氏


特徴的なのが、ファイナリスト段階(4組を予定)で「ソニーミュージックがトレンド作りをバックアップし、応援予算(上限300万円)やスタッフ、インフラなどを提供すること<Featuring参加>」。
ファイナル審査は「ソニーミュージックグループ独自のアルゴリズムで作られた音楽トレンドランキングで総合的にトップをとれたら優勝」となり、じっくりと3ヶ月かけて審査されるファイナル審査の模様も番組化され、7月より週一回更新で動画配信サイトGYAO!にて配信される。最終的な審査員はソーシャル上の一般の音楽ファンということもあり、人の心を強くつかむことが必須要件だ。どのようなポテンシャルを持った新たな才能が、ここから生まれてくるのかが今から楽しみである。

今回は株式会社ソニー・ミュージックレーベルズの代表取締役・大谷英彦氏に登場してもらい、スタートするオーディションへの想いと、現在の音楽シーンに対する見解などを語ってもらった。

■「セルフ・プロデュース能力」を持ち合わせているか否かはものすごく大事な要素

──まずは、今回のオーディション開催の経緯をお話しください。

大谷: ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下、SME)には「新人開発・発掘セクション」がありまして、オーディションは以前から多岐にわたり頻繁にやってきました。現在も複数のオーディションを並行して進めていますが、今年SMEが50周年を迎えたということもあり、「これまでとは違うものにしたい」という想いです。

──具体的には、どのような違いがあるのでしょうか。

大谷: 従来型のオーディションは、応募してきた参加者に対しレコード会社側が審査するという、いわば「上から目線」の立場だったと思うんです。それに対して今回のオーディションは、レーベルと参加者が一緒になって、「世の中にトレンドを巻き起こす」ということを課題としているのです。

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『Feat.ソニーミュージックオーディション』エントリー受付中(4月16日17時まで)


──そういった、従来型のオーディションとは違う形式にした理由は?

大谷: 最近の音楽シーンは、世界的に見ても「セルフ・プロデュース能力」を持ち合わせているか否かはものすごく大事な要素になってくると思うんです。今回のオーディションではそこを審査の基準として重要視することにしました。
また、そういったセルフ・プロデュース能力の高さというものを「数値化」し可視化するために、今回弊社グループが開発した独自のアルゴリズムを導入します。それにより、「世の中にどう受けいれられているのか?」を見極めることができます。

──例えは、どういうアーティストが「セルフ・プロデュース能力に長けている」と言えるのでしょうか。

大谷: わかりやすく言うとSNSをうまく利用しファンとの関係性を築きあげている人ですね。音楽活動を通じて自分のメッセージや意味をしっかりファンと共有できてどんどん人を惹きつけていけて。それがまったくのオリジナリティーで自分らしい個性を輝かせて。作品を出すだけではなく、それをどういう形でファンと共有するか、すべて自分の意思が軸で通って繋がっているかが大事ですね。

──最近だと、日本では岡崎体育さんがSNSをとてもうまく利用した活動を行っている印象です。

大谷: 確かにそうですね。日本人アーティストでセルフ・プロデュース能力に長けているといえば、間違いなく宇多田ヒカルもその"先駆けの一人だった"といえます。

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『Feat.ソニーミュージックオーディション』エントリー受付中(4月16日17時まで)


──ズバリ、どんな参加者からの応募を期待していますか?

大谷: やはり、企画力のある人がいいですね。今は、SNSを使えば自分たちで「バズらせる」ことができます。それを、さらに増幅させるのがわれわれレコード会社の役目だと思っています。例えば、ソニーミュージックグループにはアニメを企画製作する会社もあれば、「Zepp」というライブホールを運営する会社もあり、海外にも拠点があるわけです。そういったインフラを使って、個人では成し遂げられないような、大きなことをやってみたい人にぜひ応募していただきたいです。

■1つの曲をどうやって広めていくのかをもっと考えなければならなくなる

── また今回、ファイナリストたちの活動を「リアリティショー」として密着する番組が、3カ月に渡って毎週配信されます。オーディションのプロセスをオープンにしてしまうというのも、今っぽい方法なのかなと思いました。

大谷: 要は、「世の中を味方につける」ということだと思うんです。実際、どうやって味方につけるのか、それはファイナリスト各々のやり方であり、それが企画力です。例えば、以前は撮影禁止だったライブハウスでも、みんな携帯カメラで写真を撮るようになりました。例えばヒップホップの現場などが顕著ですが、そこから新しいうねりが始まることもあるんです。

──オーディエンスの拡散能力が、メディアを凌駕(りょうが)するようになってきています。先日もケンドリック・ラマーが、「フォトピットでのプロのカメラマンによる撮影を全て禁止し、今後はオーディエンスのみ撮影可にする」と発表し話題になりました。

大谷: 昨今では、クラウドファンディングを利用するアーティストも増えてきました。今回、弊社が開催するオーディションはクラウドファンディングではないのですが、一般オーディエンスがアーティストを「支援する」という図式でいえば、そういった潮流とも呼応する部分はあるかもしれないですね。どちらも時代の流れが変わってきた中で新しい価値観を感じたものにしたいです。

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『Feat.ソニーミュージックオーディション』エントリー受付中(4月16日17時まで)


──サブスプリクションの普及により、アルバムではなくプレイリストで曲をサーチするなど、リスナーが音楽を楽しむための方法も変化しつつあります。そういった流れも今回のオーディションに影響を与えていますか?

大谷: そういう部分もあると思います。例えば、従来のレコード会社のプロモーションですと、CDの売り上げは初動でほぼ決着が決まると言われてきました。つまり、「いかに早く売るか?」が勝負だったわけですが、ストリーミングにおいては1つの楽曲が「長いスパンで愛される」傾向にあると思います。そうした場合にレコード会社は、どうやってアーティストをサポートしていくか。如何に長く自分たちの発信を効果的に提供し続けていけるかがとても大切になると思います。

──なるほど。

大谷: おそらく皆さん、肌で感じているところがあるかと思うのですが、昨今、新しいシステムやサービス、情報などが次々と登場し、その全てを把握するのがどんどん難しくなってきています。小さな状況まで把握しきれない、拾いきれていない状況にあると思うのです。そこにポテンシャルがあるのに、黙殺されてしまっている才能もあるのではないかと。今回のオーディションでは、そういううねりの始まりに光を当て、一緒にそのきっかけを作り出せればいいなと思っています。

──では最後に、オーディションへの応募を考えている参加者へメッセージをお願いします。

大谷: 我々のようなレーベルが、アーティストに対してどういう役割を果たすべきかという話は絶えずおこなっています。それでも、音楽を自分の表現手段にしたり、クリエイティヴな発想を生かすチャンスにしたいと思う人たちを応援していきたいという思いは強いですし、そんな気持ちがこのオーディションを通して伝わるととうれしいですね。パートナーとして、新しくて強烈なトレンドを一緒に作っていけることを楽しみにしています。

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◆『Feat.ソニーミュージックオーディション』

募集ジャンルは、バンド、シンガー、シンガーソングライター、ダンサー、ラッパー、DJ、女優、モデル、クリエイターなど、あらゆるジャンルから音楽に関わっていれば応募が可能。応募資格は、特定のレコード会社との所属契約さえなければ、不問年齢・性別・国籍・音楽ジャンル・演奏形態などは問わない。
1次審査「書類審査」、2次審査「対面審査」(2018年5月中旬~6月中旬)、ファイナル審査(2018年7月~10月)を予定。3ヶ月かけておこなわれるファイナル審査の模様も番組化され、7月より週一回更新で動画配信サイトGYAO!にて配信される。
募集期間は、1月22日12時~4月16日17時まで。

(取材・文・撮影/黒田隆憲)

【プロフィール】
大谷 英彦
(株)ソニー・ミュージックレーベルズ
代表取締役(乃木坂グループ、ERJ、Epic JYP、KMU、SMAR担当)

【略歴】
1990年 (株)CBS・ソニーグループ(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)入社、営業本部・販売推進部
2001年 (株)デフスターレコーズ A&Rプロデューサー
2007年 (株)ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ代表取締役 執行役員専務
2014年 (株)ソニー・ミュージックレーベルズ 執行役員(乃木坂グループ、ERJ、KMU、SMAR担当)
2018年 (株)ソニー・ミュージックレーベルズ 代表取締役(乃木坂グループ、ERJ、Epic JYP、KMU、SMAR担当)として在職中

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