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声優の生田善子は、今年で声優デビューから8年目。声優ファンなら誰でも知っている豪華キャストが名を連ねる作品で、いきなりヒロイン役に抜てきされる鮮烈なデビューを飾った。そんな生田が声優になりたての頃の失敗談を教えてくれた。

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 声優・生田善子)


■ルール知らず......新人時代の失敗

生田は18歳で短期大学の演劇科に通いながら、芸能事務所に所属してタレント活動を行っていた。売れないことに悩んでいたが、2010年放送のアニメ『閃光のナイトレイド』でヒロインに抜てきされ、声優デビューを果たした。生田は声優デビュー作にして、『機動戦士ガンダム00』や『弱虫ペダル』など多くのヒット作に出演する吉野裕行や、映画『スター・ウォーズ』シリーズでアナキン役の吹き替え声優を務めた浪川大輔など、超有名声優たちと一緒にメインキャラクターを演じることとなった。」

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「オーディションを受けて抜てきされたのは、いきなりヒロイン役。驚きとうれしさが入り混じりました。でも今まで声優とは違う畑にいたので、アフレコの現場がよくわかってなかったんです。新人はドアのすぐ近くに座ってドアの開閉をしなければいけないのに、主役やベテランが座るど真ん中の席に座っていました。また、収録のときのマイクは、みんなで共有して使うものなのですが、どのマイクにどう入るべきか流れを読めず、真ん中の1本を占領してしまったこともあります(笑)」

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今ではすっかり板につき、声優ならではの豆知識まで教えてくれた。

「声優を始めて気になったのが、リップノイズ(=話すときに唇から出るペチャッという音)をマイクが拾ってしまうこと。先輩から果汁100%のリンゴジュースを飲んでからしゃべるとノイズが減ると教えてもらったんですが、本当に減りました。あとは、喉の乾燥対策について、声優は本当に詳しいです。私のオススメは、ペットボトルの水に龍角散のど飴を溶かすことです。ペットボトルだと持ち歩けて便利なので、乾燥が気になったら、やってみてください!」

■目指すは"人の心を動かすエンターテインナー"

声優として活動するようになって感じた、声だけで演じることと、体全体を使って演じることの違いとはなんだろうか?

「お芝居では表情や動きで表現できることが、声優だと声一本でやらなければいけません。たとえば、怒りや悲しみを表現しようとすると、人間って声が低くなったりしますよね。舞台では声のトーンが変わっても大丈夫ですが、声優だとまったく別のキャラクターになってしまいます。だから、間の使い方や、語尾の強弱だけで感情を表現しないといけません。声のトーンをキープしたままで感情を表現するのが一番難しいと感じます」

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・高校演劇部にも甲子園と呼ばれる大会が......
・アフレコ現場での「パクる」の意味は?

声優デビューから8年目を迎える生田だが、今後どんなことに挑戦していきたいのだろうか?

「"人の気持ちを動かすエンターテインナー"になりたいと思っているので、やりたいことは、あえて1つに絞っていません。声優に限らず、舞台でも歌でも、やらせてもらえることは何でもやっていきたいですね。ただ、声優の仕事だと、これまで劇場版アニメに出演したことがないので、自分の声をスクリーンで聞けたらと思っています。また、ファンからは腹黒キャラみたいに思われているので、私がちょっとでも優しそうな発言をすると、『悪魔』とイジられるんです。そのわりに本当の嫌われ役は演じたことがないので、役と私が連動して『生田、アイツ!』とたたかれるくらいの嫌われ役をやってみたいです!」

■演劇部の大会は甲子園より厳しい!?

もともと舞台女優を目指していた生田は、高校時代は演劇部に所属し、演技だけでなく、脚本や演出も手掛けていた。"文化系"クラブに区分される演劇部だが、実は下手な運動部よりも体力勝負の世界らしい......!

「実際はゴリゴリの体育会系です(笑)。体力勝負の世界なので、毎日走り込みや筋トレをしていて、運動部よりもグランドを走っていました。あまり知られてないと思いますが、演劇部にも冬から夏にかけて大会があるんです。これは地区大会、県大会、ブロック大会、そして全国大会へと勝ち上がっていくので、実は甲子園より倍率が高い狭き門なんです」

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 声優・生田善子)


野球なら点数で勝ち負けが決まるが、演劇では何を基準に審査されるのだろうか?

「はっきりとはわかりませんが、審査員の個人的な好みもあると思います。だから、納得がいかないことも多くて、『私たちの方が面白かったよね』と部員同士で話すこともありました(笑)。また、大会では1校の上映時間は1時間と決まっています。商業演劇なら1日かけて組み立てるようなセットも、1日で何校も上映するため、わずか10分で立てたり片づけたりするんです。地域によりますが、時間をオーバーすると評価が繰り下げになったり、最悪の場合は失格になることも。すごくシビアな世界でした」

そんな演劇の世界を知ってもらいたいと、生田が原作を担当する漫画『暗転エピローグ』の連載が、2017年12月より漫画雑誌『電撃マオウ』にてスタートした。少女漫画が大好きな女子高生が漫画のシーンを再現していたら、偶然出会った演劇部の部長に見初められて演劇の世界に入ることになる――。演劇をテーマにした青春ストーリーだ。

「演劇の世界を漫画で広く知ってもらいたい。そんな気持ちからスタートした漫画です。全体のあらすじや1話ごとのストーリーは私が考えて、作画に関しては漫画家さんにお任せしています。東京にお住まいの方ではないので、メールなどでマンガの設定や演劇資料をやりとりさせてもらっています」

連載はまだ始まったばかり。これから追うことはできる。知らない演劇の世界を見られる、注目の作品となるだろう。

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 声優・生田善子)


◆生田善子(いくた・よしこ)
1988年11月26日生まれ、岡山県出身。高校卒業後に芸能活動を始める。2010年にアニメ『閃光のナイトレイド』でヒロイン・苑樹雪菜役に抜てきされ声優デビュー。2017年からは漫画雑誌『電撃マオウ』で、自身が原作を手掛ける『暗転エピローグ』が連載開始。座右の銘は「成功の裏には他力あり」。

(取材・文/上西幸江@HEW

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