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第57回小学館漫画賞 一般向け部門受賞、「このマンガがすごい!2009」オンナ編 第1位に輝いたコミック「坂道のアポロン」が青春映画の名手・三木孝浩監督のメガホンにより実写映画化(3月10日公開)。長崎・佐世保の海辺の街を舞台に、切ない恋と、胸を打つ友情を、音楽にからめながら交錯する青春ストーリーとなっている。


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中川大志が出演する映画『坂道のアポロン』(3月10日公開)


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知念侑李(Hey! Say! JUMP)演じる主人公・薫と、音楽を通じて友情を深めていく千太郎を演じるのは若手注目株の俳優・中川大志。劇中でドラムを演奏する中川と、ピアノを演奏する知念によるセッションシーンは、音楽に対する原初的な喜びに満ちあふれていて、胸を熱くさせる。そんな本作に対して、俳優・中川大志はどのような思いで向き合ったのか。話を聞いた。

■自分と重なるところがないキャラクター「最初は正直、驚きました」


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――誰もが恐れる不良でありながら、音楽を通じて主人公・薫と絆を深めていく川渕千太郎という役は、今まで中川さんが演じてきた役柄とはだいぶ違ったイメージでした。

中川: 自分と重なるところがないキャラクターだったので、最初は正直、驚きました。自分でもそう思うくらいなので、きっとキャスティングする方からすると、もっともっと賭けだったと思うんです。ただ、俳優として振り幅を広く、いろいろな役をやりたいという思いは常にあるので、こういう役をいただけてすごくうれしかったです。


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映画『坂道のアポロン』(3月10日公開)


――役作りはどのようにされたのでしょうか?

中川: クランクインの1年ほど前にこのお話をいただき、ドラムの練習や体を鍛えたり、あと方言の練習など準備はいろいろとしました。ドラムの練習は10カ月ほど前から始めたぶん、役と向き合う準備期間が長かったので、その時間はすごく楽しかったです。

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映画『坂道のアポロン』(3月10日公開)


――ドラムの練習はどのように?

中川: 小さい頃にちょっとだけドラムに触ったことはあったんですけど、それはジャズドラムではなかったんです。だから僕にとってジャズドラムは本当に未知の領域で、最初の半年はまったくの基礎中の基礎から始めました。ジャズの中によく出てくるフレーズや、ベースのビートとか。そして3、4カ月ぐらい前になってようやく台本があがってきて。劇中に出てくる曲は、5曲くらいありますが、残り3カ月でその曲をぜんぶ体に入れていく作業をしていきました。

■芝居というより、心から音楽を楽しみながら演奏できた


――曲を覚えてドラムをたたくのはもちろん、"千太郎"がドラムをたたいているように見せないといけないのは大変だったのでは?

中川: そうですね。今回はいい音を出すとか、きれいな音を出すということが目的ではなくて、"千太郎"をどう見せるか、というのが勝負でした。映画では、その場で音楽が生まれる瞬間が描かれていて、アドリブでのセッションが見どころですが、千太郎はそこでドラムをどうたたくのか、フォームや腕の振り方なども、こう見えた方がきれいだねとか、こう動いた方が迫力あるね、とか。常に考えながら練習していました。


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映画『坂道のアポロン』(3月10日公開)


――プロフィールにギターが趣味とありましたが、もともと音楽は好きだった?

中川: 音楽は好きです。子供の時に『スクール・オブ・ロック』という映画を見たんですが、その中でクラスの不良的な金髪の男の子がドラムをたたいていて。それはロックだったんですけど、それに憧れて。小学生から中学生ぐらいにかけて1年ちょっとぐらいドラムを習っていました。今回、映画の中で楽器を演奏できたのが、僕にとってはすごくワクワクするチャレンジでした。


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映画『坂道のアポロン』(3月10日公開)


――劇中の演奏シーンも楽しそうでしたね。

中川: 楽しかったですね。とにかくやってる本人たちが楽しまないと伝わらないと思うんで。だから自然と笑っちゃうというか、自然とノッてきちゃうというか。練習で何回も、何百回もたたいている曲なんですけど、何回やっても、あの場に立って演奏するとすごく楽しい。目が合ったらお互いに笑い合うというか。そんな感覚で、芝居というよりは、心から音楽を楽しみながら演奏できたと思います。だから練習も一切苦じゃありませんでした。

■知念君はセンスがあるし、根性もある

――知念さんとのコンビネーションは?

中川: 今回、共演するのは2度目なんです。その後もプライベートでつながっていたので、今回また共演できてうれしかった。知念君はアーティストで、すごいセンスがあるし、根性もある。やっぱりすごいなというか、天性のものを持っているなと改めて思いました。
知念君と僕は曲の覚え方が全然違っていて。僕は楽譜がないと覚えられないタイプで楽譜を作ってもらったんですけど、知念君は先生が弾いているのを見て覚えていました。僕にはできないんで、刺激を受けました。

――知念さんはHey! Say! JUMPとして大きな会場でライブを経験していますし、そういったスター性みたいなものを感じた瞬間もあったのでは?

中川: そうですね。音楽の練習は、ダンスの振り付けを覚えるのと同じ感覚だと言っていました。そういう覚え方というか、練習の仕方はやはり独特だなと感じました。


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映画『坂道のアポロン』(3月10日公開)


――ところで中川さんは昨年に高校を卒業し、俳優一本でいくと発表していましたが、あれからおよそ1年がたちました。俳優としての意識で変わった部分はありますか?

中川: 「俳優が職業となった」ということですかね。俳優と学生だった頃から、自分の中で変化は大きいと思います。ただ、現場で具体的にやっていることは変わらないので、今までやってきたことをしっかり続けて、目の前のことにひとつずつ向き合っていこうと思っています。

■「とにかくやってみる」ということを意識しています

――今年は『虹色デイズ』も公開されますし、近年、ますます注目度が増しています。

中川: ありがとうございます。どれだけ忙しくなっても前に進みたいです。現状に満足していると、そこで終了となってしまうので。


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映画『坂道のアポロン』(3月10日公開)


――それでは最後に座右の銘を教えてください。

中川: 「当たって砕けろ」「やらぬ後悔よりやった後悔」です。新しいことに挑戦したり、未知なところに飛び込んだりするのは怖いことだし、勇気のいることなんですけど、そこで失敗してもいいやと思っているんです。成功から学ぶこともありますけど、結局は、失敗しないと学ばないじゃないですか。だから成功も失敗も、経験として多い方がいいと思っています。とにかくやってみないと分からないし、何も始まらないから、とりあえずやってみようと。それで違ったら、やっぱり違ったねとなるし、そうすることで一個、経験が増えていく。とにかく悩んでいる時間さえももったいないんで、結果を恐れずに、とにかくやってみる、ということは意識しています。


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映画『坂道のアポロン』(3月10日公開)


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一生ものの友達、一生ものの恋、ともに奏でた音楽。運命を変える出会いを描く必涙の感動作。僕とあいつと彼女の10年の愛の物語。

長崎県・佐世保市。高校1年生の西見薫(知念)は、親戚の暮らすこの町へと引っ越してきた。優等生で周囲に心を閉ざしがちな薫だったが、"札付きの不良"と恐れられるクラスメート・川渕千太郎(中川)と心優しいクラスメート・迎律子(小松)との出会いが彼を変えていく。初めてできた親友、初めての片思い、千太郎を通じて知ったジャズの魅力......。
出演は、知念侑李、中川大志、小松菜奈、真野恵里菜、中村梅雀、ディーン・フジオカほか。映画『坂道のアポロン』は、3月10日(土)劇場公開。

(取材・文・撮影/壬生智裕)

(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008小玉ユキ/小学館

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中川大志(なかがわ・たいし)

1998年生まれ、東京都出身。2009年に俳優デビュー。2010年の映画『半次郎』で映画デビューを果たす。その後も「家政婦のミタ」「真田丸」『南くんの恋人~my little lover』など数々の話題作に出演する。また映画でも『青鬼 ver.2.0』、通学シリーズ『通学途中』『きょうのキラ君』『ReLIFE リライフ』など数多くの作品に出演している。公開待機作として『虹色デイズ』がある。

座右の銘:「当たって砕けろ」「やらぬ後悔よりやった後悔」

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
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