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お笑い芸人のやまもとまさみは、ピン芸コンテスト「R-1ぐらんぷり2014」で王者となった。しかし、賞レースで優勝したにもかかわらず、ブレークには至らず......。優勝直後も何かと不運が続き、わずか2年後には年収が半分になってしまったそうだ。

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 「R-1ぐらんぷり2014」王者・やまもとまさみ)


R-1ぐらんぷり2014王者が語る悲劇>>


■スタッフの「ちょっとどいて」発言にショック

「2014年3月に『R-1ぐらんぷり2014』で優勝した直後は、一瞬だけ忙しくなりました。でも、すぐに仕事が減り始めて、5月には連休があるような状態に......。賞レースで優勝して、ゴールデン番組にひととおり出演することを"1周する"というんですが、僕は半周もしませんでした(笑)。5番組も出てなかったんじゃないかな。

やまもとまさみのコント「8流俳優のインタビュー」>>


オファーがなかっただけじゃなく、何かと不運な目に遭っています。まずは、『R-1ぐらんぷり』のすぐ後にフジテレビ系『笑っていいとも!』が終わってしまったことです。優勝者として普通出演できるものだろうと思っていたんですが、最終回直前となったら僕が入る余地はなく......。それから、毎年製作・発売されていた『R-1ぐらんぷり』のDVDが廃止されたり、決勝戦に出場した芸人たちで回る全国ツアーも中止になったりと不幸続き。本当に僕、優勝したの? と思いました。

R-1王者が優勝から3年後に始めた事>>


翌年の『R-1ぐらんぷり2015』にも出場しているんですが、今でも覚えているのは僕が決勝戦で負けてしまったときのスタッフの対応です。前年に優勝したときは『人生変わりますね』と声をかけてくれた方だったんですが、その方は僕に目もくれず、『ちょっとどいてください』と......。優勝しないと、こんな対応なんだと愕(がく)然としました」

■賞レース優勝=ブレークではない

「優勝した年や翌年は、仕事がないことへの怒りに満ちあふれていて、怒りの塊と化していましたね。『こんだけ頑張ったのに、仕事が来ないのはどういうことなんだよ』って。事務所が頑張って仕事をとってきてくれたから営業なんかはありましたが、年収は優勝した年の1000万円から700万円、500万円と、順調に落ちていきました(笑)。

副業を始める芸人が増えてきた理由>>


僕がブレークしなかった理由は、ネタとキャラクターがテレビにハマらなかったからだと思います。優勝していなくたって売れている芸人さんはいっぱいいますから。そもそも、賞レースで優勝=ブレークと考えていたこと自体が間違いでしたね。賞レースで優勝すれば、人生変わるんだろうなと思っちゃっていました。でも実はそうではなくて、賞レースでの優勝と、テレビで活躍することは別の話。そこを切り離して考えないと、変なプライドも出てきて何もできなくなっちゃうんだと気付きました。

ただ、優勝=ブレークじゃないからって、『R-1ぐらんぷり』を単なる1つの番組だとは思ってほしくない。そんな軽いもんじゃないし、甘いもんじゃない。出場経験がある人たちは会場の緊張感や出場の重み、プレッシャーを知っているから絶対そんな言い方はしません。それと、『優勝したのに、なんで売れないの?』というのは世間的に素朴な疑問だと思いますが、芸人から言われるのは嫌かもしれない(笑)」

■カンニング竹山の漢気に感謝

「2017年の11月1日にクレープ屋をオープンしました。すでにいろいろな芸人が来てくれていますが、カンニング竹山さんは、いつも言葉はなくとも行動してくれます。今回もTwitterで店を宣伝してくださって......。竹山さんは僕の人生の節目のとき、必ず力になってくれます。今から10年以上前、あまりにも売れないから僕が芸人を辞めようと思っていたときには、竹山さんの番組のレギュラーにしていただいたこともありました。感謝しかないです。

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 「R-1ぐらんぷり2014」王者・やまもとまさみ)


なぜ僕がクレープ屋を開いたかといえば、夢だったから! ......というのは冗談で(笑)。家族を養うために事業を起こそうと思ったんです。バイトは時間の融通が利かないので、芸人の仕事と両立するのが大変なときもありますが、オーナー業であればスタッフに任せられますし。それと、バイトはシフトを削られたりするので、どうしても収入が不安定になってしまうじゃないですか。子供にそんな姿は見せたくないと思ったのも理由のひとつです。

今はクレープ屋が立ち上げの時期なので、芸人とクレープ屋の割合は1対9(笑)。そのうち半々にしたいと思っていますけどね。これまで20年近く芸人をやってきた僕にとって、ネタを書いて発表すること自体が純粋に楽しいと思えることなんです。そんな楽しい芸人業を続けるために、ビジネスとしてクレープ屋を始めました。だから本業は芸人で、クレープ屋はビジネス。春にはクレープ屋を軌道に乗せて、芸人として単独ライブをやっていきたいと思っています!」

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 「R-1ぐらんぷり2014」王者・やまもとまさみ)


◆やまもとまさみ

1974年2月21日生まれ、愛知県名古屋市出身。ピン芸コンテスト「R-1ぐらんぷり2014」で優勝を果たす。現在は芸人として活動する傍ら、小田原ダイナシティイースト(〒250-0872 神奈川県小田原市中里296-1)1階にあるクレープ屋「ジェラフル」のオーナーを務める。座右の銘は「家族」。

(取材・文/上西幸江@HEW

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