ここから本文です

松本潤主演『99.9 -刑事専門弁護士-』が終了した。
最終回の視聴率は21.0%。この1年でみても、20%の大台に乗せたドラマは、『ドクターX』『陸王』と3本しかない。しかも『99.9』SEASON1の最終回は19.1%で大台に届いていない。
データニュース社「テレビウォッチャー」が調べる満足度で見ても、SEASON1の平均満足度は4.0の大台に届かなかったが、SEASON2は軽々と超えてきた。
1から2へと進化を続けた同ドラマの魅力を考えてみた。

サムネイル

『99.9-刑事専門弁護士-』視聴率と満足度


【無料配信】「99.9-刑事専門弁護士- SEASONII」最新話を配信中>>


■視聴率

SEASON1の平均視聴率は17.2%。SEASON2が17.6%なので2がやや上回ったが、最終回の21.0%がなければほぼ互角だった。ただしSEASON2は途中で平昌オリンピックと裏表でぶつかったり、一週休止があったりした。そのハンディを跳ね返しての数字ゆえ、大健闘と言えよう。

さらに毎回の軌跡を追うと、進歩の跡が伺える。
SEASON1は、上は19.0%から下は13.3%と6%ほどの幅で乱高下していた。1話完結型ということもある。視聴習慣として定着度が今ひとつだったとも言えよう。中盤までは、やや不安定だった。
ところがSEASON2は、第3話から最終回まで、右肩上がりの軌跡を描いた。しかもオリンピック期間と重なりながらの数字だ。いかに視聴者の吸引力が強かったかがわかる。
視聴習慣の定着という意味で、同ドラマは1から2で大きく進化していたと言える。

■満足度

満足度では、進化の跡がより明確になる。
SEASON1では、第2話の3.81が最低値で、その後は基本右肩上がりとなっていた。それでも最高値は4.00。ドラマの平均は3.6~3.7なので、十分高い数値ではあるものの、SEASON2はさらに上を行った。

初回から3.97と飛ばし、第2話では4.03と早くも大台に乗せてきた。実はこの第2話は、主人公・深山大翔(松本潤)の父親・大介(首藤康之)の冤罪(えんざい)を追及するという、早くもシリーズの核心に触れるような回だった。ここで一挙に盛り上げ、第4話以降満足度がすべて4.0超という快挙につなげてきた。

■進化の秘訣(ひけつ)

1から2へと進化している最大の理由は、やはりドラマの設定・コンセプト・テーマだろう。
そもそもSEASON1の時から、TBS日曜劇場のヒットの法則と言えるコンセプトで、多くの人々に支持されていた。"正義""小が大を倒す"不屈の精神である。しかも大ピンチに立たされた主人公が、逆境を跳ね返し、誠実さと信念を貫くという展開も、多くの視聴者の感動を呼んでいた。タイトルにもある99.9%の大に対して、0.1%の事実で逆転を試みる展開が人々の留飲を下げてきたのである。

ところがSEASON2では、1と比べさらに進化した部分があった。1では99.9%に象徴された強大な権力が検察だったが、その検察を悉(ことごと)く退けた1に続き、2では裁判官を含めた裁判制度そのものに対峙(たいじ)した。ステージが一段上がったのである。

裁判をつかさどる判事は、検察が用意したストーリー通りに、現場を検証することなく、書類上のストーリーで判断し勝ちだ。しかも"司法への信頼"など、官僚にありがちな無謬(むびゅう)神話が加わり、検察が用意したストーリーに対してバイアスが加わる。本来は検事・弁護士・判事のトライアングルが正しいバランスを保つべきだが、実際には検事と判事の距離が近くなり過ぎ、明らかに公正をかく判断がくだされている。
SEASON2はこの2大権力のあり様に挑んできたのである。

視聴率が21.0%となった最終回は、その象徴として「開かずの扉」再審請求がテーマとなった。0.1%の事実にだけ拘り続けた深山(松潤)は、最後まで事実の力で司法制度に挑み続けた。その"どんでん返し"のスケールの大きさは深い感動につながるのだが、その先に巨大組織の権力闘争が潜んでいたというラストは、想定外中の想定外だ。
最終回の満足度は4.07。練りに練った物語に脱帽せざるを得ない。

【無料配信】「99.9-刑事専門弁護士- SEASONII」最新話を配信中>>

※<訂正>グラフに誤りがあったため、4月6日に更新しました。

文・次世代メディア研究所

Facebookコメント
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。
PR

最新記事

rss

もっと見る

本文はここまでです このページの先頭へ