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映画『ママレード・ボーイ』が、4月27日より公開される。原作漫画は、連載終了から20年以上たっても愛され続けている少女漫画の金字塔。実写化をきっかけに、原作漫画を初めて手に取ることもあるだろう。原作者である吉住渉氏に、実写映画に対する思いを聞いた。

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(C)吉住渉/集英社 (C)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会


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■桜井日奈子は「とにかく、とてもとてもかわいかった!」

吉住氏は、実写映画について「泣けました。まず茗子に泣かされ、続いて遊、光希にも(原作者なのに恥ずかしいので、頑張って涙をこらえました)」とコメントする。ヒロイン・光希役を演じた桜井日奈子に「とにかく、とてもとてもかわいかった! 三つ編みも、ショートパンツの全身姿も、ふっくら唇も、全編かわいさがあふれていました」と太鼓判を押した。また、光希とひとつ屋根の下で暮らすことになる同い年の少年・遊役を演じた吉沢亮も「漫画ならいいけど実写だとどうかな? というようなセリフも、美しさと演技力で見事に成立させてくれていました。『これ素じゃない?』と感じるシーンもちょいちょいあって、吉沢くんファンにはたまらないんじゃないでしょうか」と称賛している。

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(C)吉住渉/集英社 (C)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会


とにかく絶賛という印象だが、意外にも初めてキャストを見たとき、ピッタリだと感じたキャストは、「外見イメージだけで言うと、特にいなかったかも......。もともとあまり漫画キャラを現実の人間に重ねて考えられないタイプなんです」とのこと。

「強いて言えば、吉沢くんは、仮面ライダーで初めて見たとき『キレイな顔だなあ。遊が実在したらこんな感じかも』とは思ったんですが、遊はもう少し甘い顔かな......。"両親S(りょうしんズ)"は、1人1人はあまり似ていないんですが、4人そろって両親Sとして見ると、存在感とか雰囲気がピッタリだったと思います。演技も込みで言えば、どなたもとても良かったです」

■名村先生役・竹財輝之助はママレ読者

一方、キャスティングを最初は意外に感じたというのは、光希の親友である茗子(優希美青)と、彼女と秘密の恋に落ちる教師・名村(竹財輝之助)。

「原作で茗子は、光希より背が高くてウェーブヘアの大人っぽい美少女なんですが、優希さんは桜井さんより年下で背も低くてストレートヘアで声も顔もかわいらしい。真逆なのでちょっと心配しましたが、演技がとても良くて、まったく違和感なかったです。それと、名村先生。竹財さんは原作の設定よりだいぶ年上だし、女子高生との恋愛を演じるのは竹財さんにとってイメージダウンになってしまうのでは......と心配しましたが、髪形も自ら原作に寄せてくださったそうで、まったく違和感なく、名村先生ピッタリでした。しかも竹財さんはもともとママレを、続編である『ママレード・ボーイ little』まで読んでくださっていたそうで、とてもうれしかったです」

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(C)吉住渉/集英社 (C)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会


■「光希をよろしく」「遊を愛してやってください」

実写化のオファーを受けたときの気持ちを、吉住氏は、「映画やドラマが大好きなので、単純にうれしかったです。不安よりも、『どんなものができあがるんだろう』という興味の方が大きかった」と振り返る。時代色の濃い内容だとも思っていなかったため、とくに不安はなかったらしい。原作者として脚本を何度かチェックはしたが、スタッフにそれ以上何か伝えることはなかった。また、スタッフから「コスプレっぽくしたくないから」と制服の色や形を原作から変えることを提案されたときも、「その方がいいかも」と同意したそうだ。

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(C)吉住渉/集英社 (C)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会


ただ、主演を務める2人、桜井と吉沢にはメッセージを送った。

「制作発表時にコメント入りの色紙を渡す機会があったので『光希をよろしく』『遊を愛してやってください』とお願いしました。私にとっては大事な子供のような作品・キャラをお預けするわけですから、『あまり好きじゃないけど仕事だから......』みたいに思われたら悲しいので。逆に言えば、愛していただければ、それで十分です」

吉住氏の思いを2人がしっかり受け取ったということだろうか。実写映画でお気に入りのシーンを吉住氏に聞いたところ、「キスシーンはどれも主演のお2人が美しくてとてもすてき。落ち葉をかけてじゃれあうシーンと、九州旅行を楽しむシーンは微笑ましくてキュンとしました。それと、門司港のホテルでの遊。吉沢くんの演技が素晴らしかったです」と、桜井と吉沢のシーンが挙げられた。また、「光希と銀太が夜の公園で話すシーン」も気に入っているそうだ。

■実写化をきっかけに、新しい読者に向けてメッセージ

吉住氏は、自身から見た『ママレード・ボーイ』の魅力を「やっぱり設定が少し変わっているところでしょうか。漫画ならではの、不可能ではないけど現実にはまずない設定で、話がどんどん展開していく作品にしたいと思って描いたので、そういうところかな」と語る。吉住氏本人は、「仕事や勉強の息抜きに読んで、『あ~面白かった!』と思ってもらえるような漫画を目指して描いているので、何か心に残そうとかはないんです」と話しているが、家族の在り方や、結婚・離婚など、楽しい中にも考えさせられる部分があるのも『ママレード・ボーイ』の魅力だろう。

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(C)吉住渉/集英社 (C)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会


"少女漫画の金字塔"と呼ばれて、20年以上愛される作品を生み出したことについて、漫画家としてどのように感じているのだろうか?

「金字塔は褒めすぎと思いますが......(笑)。5年前に、『ママレード・ボーイ』から13年後を舞台にした『ママレード・ボーイ little』を描き始めたとき、思ったより反響をいただけて、ママレに対する読者の皆さんの愛を感じて、とてもうれしかったです。それに昔と比べて、文庫化や電子化によって古い作品も長く読んでもらえるようになったので、今でも初めて読んでくださる方たちがいたり。うれしさしかないです」

最後に、実写化をきっかけに漫画『ママレード・ボーイ』を読み始める10代の少女たちへのメッセージを聞いた。

「内容的にさほど時代色はないと思いますが、小物とかファッションとかで25年前を感じることはできると思うので、そういうのを含めて楽しんでもらえればと思います」

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甘くてクールな彼と、突然のシェアハウス。トキメキの毎日からはじまった、とまらない恋の、ありえない行方――。
両親たちのパートナーチェンジによって始まったありえない同居生活。ひとつ屋根の下で2人が次第に惹かれあうが、ある日2人の秘密を知ってしまい......。全世代がときめいた最高傑作ラブストーリーが誕生。
出演は、桜井日奈子、吉沢 亮、中山美穂、檀 れい、谷原章介、筒井道隆、佐藤大樹、優希美青ほか。4月27日(金)公開。

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◆吉住渉(よしずみ・わたる)
6月18日生まれ、東京都出身。大学在学中の1984年、『ラディカル・ロマンス』でデビュー。『ママレード・ボーイ』、『ウルトラマニアック』、『ミントな僕ら』などの作品で知られる。月刊漫画誌『ココハナ』にて、2013年より『ママレード・ボーイ little』を連載中。

(文/原田イチボ@HEW

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