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 東野圭吾のベストセラー小説を、映画『無限の住人』などを手掛けた三池崇史監督が映画化した『ラプラスの魔女』(5月4日公開)。東野自身が"これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった"と語った意欲作だけに、映像化された作品は圧倒的な存在感を放っている。
本作で、自然現象を予言する女・羽原円華を演じた広瀬すずと、円華が探す謎の青年・甘粕謙人役の福士蒼汰が、作品の魅力や、三池組の現場への印象などを語った。

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広瀬すず&福士蒼汰が出演、東野圭吾原作『ラプラスの魔女』(5月4日公開)




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■三池組の魅力とは

――背景が複雑な役柄だったと思いますが、キャラクターに対してどんなアプローチ方法を試みたのでしょうか?

広瀬: 私が演じた円華は画面上では描かれていない部分が背景にある複雑な役なので、自分のなかでどんな存在としてとらえていくかを意識しながらの役作りでした。誰かに相談して解決できる問題でもなかったので、じっくりと深く考えました。

福士: 謙人は、最初と最後で感情が大きく変わっていく役柄です。恐怖や憎しみ、悲しみといった気持ちの変化が、彼を動かすエネルギーになっているので、その部分を軸としてとらえていきました。

――福士さん演じる謙人は非常にミステリアスな存在でしたが、見せ方としてどんな部分を意識しましたか?

福士:登場シーンは、ご覧になっているみなさんに謙人がどんな人間であるのかわからないくらい、悪にも善にも寄せない、シンプルな普通の青年でいることを意識しました。

――福士さんは三池組3度目、広瀬さんは初参加でしたが、どんな印象を持ちましたか?

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広瀬すず&福士蒼汰が出演、東野圭吾原作『ラプラスの魔女』(5月4日公開)


福士: 今回はこれまで以上に、役柄に関して具体的な指示はいただいていないのですが、やっぱり安心感はすごいです。各部署の士気が高くて、だからこそ、しっかりと自分の役割を全うしなければいけないという思いにさせてもらえる現場でした。自分にとってとても良い環境でお芝居ができる組です。

広瀬: チームの持つ勢いが、とても気持ちいいなという印象です。青春を描いた作品とはまた違うエネルギッシュさがあり、シリアスなシーンとライトなシーンのそれぞれで、組全体の色が変わって見えるのがすごいなと思いました。しっかりみなさんが意見を出し合いながら作品ができていく感じはとてもすてきだなと思いました。

――広瀬さんは演出面で、なにか印象に残っていることはありますか?

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広瀬すず&福士蒼汰が出演、東野圭吾原作『ラプラスの魔女』(5月4日公開)


広瀬: 最初、細かくいろいろな調節をしながらやられている姿や雰囲気で「三池監督って怖そうだな」と思っていたのですが、現場に入るとOKの幅が広いというか、すごく役者さんを信頼されているイメージを持ちました。あまり細かい演出もなかったです。すごく受けが広いので、テストや前のテイクで見せたものと違うお芝居をしても「いま感じたことがそういう表現になったならOK」という監督さんでした。どんな形でも、その場で生まれた化学反応を楽しんでいるように感じました。

――同じシーンでも、テイクによってお芝居は変わったりしたのですか?

広瀬: 大きな変化ではないですが、お芝居をしていくうちに「こういう気持ちもあるんじゃないかな」という発見が出てくることが多いんです。そんなときでも「じゃあやってみて」と言っていただけるので、細かい表情とかは、テイクごとに変わっていったと思います。

■豊川悦司、櫻井翔と対峙(たいじ)してみて......

――独特の作風でしたが、本作に対して俳優としてチャレンジした部分はありますか?

福士: とても特殊な状態で演技をすることがあり、そのなかでも感情を隠しながら芝居をするのは難しかったです。

広瀬: これまでも複雑な両親のもとで育った女の子という役柄が多かったのですが、今作は、そのなかでも特に他者との距離感が難しい役柄でした。お父さんや謙人など、いるのにいない、いないのにいる......みたいな距離感のなかで、それぞれを想像しながらお芝居をするということは、すごく大きな挑戦でした。

――福士さんは父親役の豊川悦司さんとのシーンが見どころの一つでもありますね。

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広瀬すず&福士蒼汰が出演、東野圭吾原作『ラプラスの魔女』(5月4日公開)


福士:普段は優しい方なのですが、役として対峙したときは鬼気迫るものを感じました。こちらの予想を裏切られる芝居で、本当に「やばいな」と思う瞬間がありました。いい意味で、すごく気味が悪く、恐ろしさを感じました(笑)。

――広瀬さんは櫻井翔さん演じる青江修介とのシーンが多かったですが、共演してみていかがでしたか?

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広瀬すず&福士蒼汰が出演、東野圭吾原作『ラプラスの魔女』(5月4日公開)


広瀬: 雰囲気も普段のまま現場に入ってきてくださるので、円華が青江をてのひらで転がすという距離感をつかみやすかったです。「なんでもご自由にどうぞ」というスタンスでいてくださるので、すごく助かりました。クランクインからずっと安定してそういう感じだったので、とてもお芝居がしやすかったです。

■主役を支える立ち位置の現場は?

――お二人とも主演として臨まれる作品もありますが、こうして諸先輩の方が多い現場はいかがでしたか?

広瀬: 『ちはやふる』などの現場でも、私は主演としてしっかりできているわけではなく、現場のみなさんによって立たせてもらえているという思いです。

福士: 今作などは主役を動かせる役柄なので、自由度も高く、いろいろなチャレンジができたので、楽しく演じさせていただきました。

広瀬: 私もその通りだと思います。役にもよりますが、自由さというか遊べる部分があるのは楽しいです。

――作品が続き、とてもお忙しいお二人ですが、生活をするうえで心掛けていることはありますか?

福士: 自分らしくいることだと思います。忙しく仕事をしていると失われがちですが、やっぱり自分らしくあるべきだと思っています。

広瀬: 言葉にすることです。私はあまり言いたいことを言うタイプではなく、モヤモヤしていてもいいやと思ってしまいがちだったのですが、最近「それってどうなんだろう」と思うようなことがあり、しっかりと自分の気持ちを言葉にすることは心掛けるようになりました。

――本作にちなんで、未来を予見できる知性という能力は欲しいですか?

広瀬: 週1とか、自由に切り替えられるなら持ってみたいです。

福士: 自分もそれがいいです(笑)。ファンタジーなどでよくありますが、ある超能力を手に入れたときに自分の寿命が縮まるという枷(かせ)があった場合、自分はそれでも手に入れたいと思います。平穏無事に生きることももちろん幸せですが、寿命を縮めたとしても自分にしかできないものを得たい......みたいな考えが自分のなかではあります。

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広瀬すず&福士蒼汰が出演、東野圭吾原作『ラプラスの魔女』(5月4日公開)


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凶器は知性、動機は愛、殺人を証明せよ――。あなたの推理は、必ず裏切られる。
櫻井翔、広瀬すず、福士蒼汰が挑むのは、東野圭吾ミステリーの超進化系サスペンス。自然現象を利用した"完全犯罪"とは!? 未来予知による殺人事件を描く。
出演者はそのほか、豊川悦司、玉木 宏、リリー・フランキー、高嶋政伸、壇 れい、志田未来、佐藤江梨子、TAOといった実力派人気キャストたちが集結。

(取材・文:磯部正和 撮影:中村好伸)
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広瀬すず(ひろせ・すず)
1998年6月19日生まれ、静岡県出身。2012年に雑誌「Seventeen」の専属モデルとなり、13年、ドラマ「幽かな彼女」で女優デビュー。15年、「学校のカイダン」でドラマ初主演を飾ると、映画『海街diary』(15)で日本アカデミー賞新人俳優賞など、数々の映画賞を受賞。『ちはやふる-上の句・下の句-』(16)で映画単独初主演を果たすと、2018年には完結編となる『ちはやふる-結び-』も公開。さらに2017年公開された『三度目の殺人』では、第41回日本アカデミー賞・最優秀助演女優賞を受賞するなど、若手女優としてトップをひた走る。座右の銘は「志を持って日々新た」。

福士蒼汰(ふくしそうた)
1993年5月30日生まれ。東京都出身。2011年テレビドラマ「美咲ナンバーワン!!」で俳優デビュー。同年に「仮面ライダーフォーゼ」で主役・如月弦太朗を務める。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で主人公の初恋相手を演じ、大ブレイク。その後も話題作への出演が続き、2018年は本作をはじめ、『BLEACH』(7月20日公開)や『旅猫リポート』(10月26日公開)などが控えている。座右の銘は「座右の銘を持たないこと」。

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。

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