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吉高由里子(29歳)は、長澤まさみや菜々緒とほぼ同世代。
今クールはそれぞれ、「正義のセ」「コンフィデンスマンJP」「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」で、主役として奮闘している。
当稿執筆段階では各4話まで放送が終わっているが、視聴率では吉高の「正義のセ」が一歩リードしている。"カワイイけど天然"な吉高の雰囲気が、視聴者には検事役としてミスマッチな部分を含めて新鮮に映っているようだ。
3ドラマ4話までの攻防を振り返る。

サムネイル

3ドラマの視聴率と視聴者数


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■視聴率競争

4話までの平均視聴率は、「正義のセ」だけが辛うじて二桁、他は8%台にとどまった。
「正義のセ」は初回11%→2話9.9%→3話10.3%→4話9.4%(平均10.2%)。
「コンフィデンスマンJP」は9.4%→7.7→9.1→9.2%(平均8.9%)。
そして「Missデビル」は9.6%→8.1%→8.8%→6.8%(平均8.3%)。
吉高ドラマは何とか及第点、他二つは"可もなく不可もなく"と言ったところだ。

3作に共通するのは、いずれも2話で数字を落とし、3話で一部を取り戻した点。
ところが「コンフィデンスマンJP」を除く2作は、4話で再び数字を失った。初回を100とすると上下動は以下の通り。
吉高ドラマ:100→90→94→85。
菜々緒ドラマ:100→84→92→71。
長澤ドラマ:100→82→97→98。
長澤ドラマは、2話で視聴者を失ったが、3話以降でしっかり挽回している。ところが菜々緒ドラマは4話で大きく失速、吉高ドラマもやや黄色信号がともり始めた。

■視聴者数と視聴率の関係

データニュース社「テレビウォッチャー」は、関東2400人のモニターを対象に、ライブ・録画再生を問わず、自発的に見た番組について満足度を聞くと共に、番組の一部だけを見た人も含めた総視聴者数を割り出している。不思議なことに結果は、視聴率の動向とはあまり一致しなかった。
吉高ドラマは210人→210人→211人。
菜々緒ドラマ164人→136人→103人。
長澤ドラマが207人→203人→189人。
以上のように各ドラマは、視聴を辞める人と新規に見始める人の足し引きで、各回の総視聴者数が決まる。これによれば、「Missデビル」は脱落者が続出しており、加えて大型連休により第4話の視聴率が大幅に下がった可能性がある。
「正義のセ」は、3話を通じて視聴者数が安定していた。つまり4話で視聴率が下がったが、4連休の初日だった影響で、5話で再び戻る可能性を残している。
一方「コンフィデンスマンJP」の動きは興味深い。2話の総視聴者数は大きく減っていないのに、視聴率はかなり下がった。2話の途中で脱落した視聴者が多く、ゆえに視聴率が大きく下がったのだろう。現に第3話の視聴者は減っている。ただしこの189人は熱心な人が多く、番組の大半を見ている可能性がある。かくして3話は視聴者数が減っても視聴率は上昇し、さらに4話も横ばいと熱心な視聴者が留まったようだ。

■視聴者の声

以上のように「正義のセ」が最も安定しているが、それは視聴者の自由記述にも表れている。
一定の確率で脱落者は出ているが、新規に見始める人の勢いも衰えていない。吉高由里子の吸引力と、ドラマの安心感が寄与しているようだ。

「すごく面白い訳でもないし、斬新なストーリーな訳でもないが、家族で見れる感じ」女46歳(第2話・満足度3・(次回)見るかも知れない)
「なんとなく単純で盛り上がりに欠けるが、吉高由里子が可愛いので見ている」女43歳(第3話・満足度3・なるべく見る)
「ストーリーも結末も単純だと思いますが、キャストの演技が魅力的なので最後まで引きこまれてしまいます」女65歳(第3話・満足度3・なるべく見る)

こうした声は、ハートフルなストーリーと合致している。
例えば第4話は、こんな展開だった。
凜々子(吉高由里子)は、若者がバイクで老人をはねて死亡させた交通事故案件を担当する。
被害者の佐藤忠徳は妻のフネ(茅島成美)と散歩中に横断歩道を渡っていたが、信号無視をした勝村弘(白洲迅)のバイクにはねられて死亡。「厳しい罰を与えてほしい」と訴えるフネの思いを受け、凜々子と相原(安田顕)は取り調べを始めた。ところが勝村は容疑を全面的に認めるが、「事故のことはあまり覚えてない」と、多くを語らない。
大切な人を失ってしまった被害者家族の思い、そして命を奪ってしまった被疑者の思い。凜々子は、事件を取り巻く人たちそれぞれの思いを受け止めて、検事として正しい判断を下そうと奮闘する。

はっきり言って、さほど血沸き肉躍るような派手な展開ではない。それでも人情の機微に触れる静かな展開が、多くの人の心を緩やかだがしっかりと掴(つか)んでいるようだ。
安定した視聴者数と視聴率。吉高由里子の魅力と同時に、じんわり感動する物語の温かさから来るようだ。極端・過激な設定が多い日本テレビに、また新たな路線が開拓されようとしている。

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文・次世代メディア研究所

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