ここから本文です

波留と鈴木京香がバディを組む「未解決の女 警視庁文書捜査官」。
捜査の中心に文書という新たな切り口に挑戦したドラマだが、第4話までの量的質的評価はかなり高い。
高評価の要因を分析してみた。

サムネイル

『未解決の女』の各視聴指標


【無料配信】「未解決の女 警視庁文書捜査官」最新話を配信中>>


■量的評価

視聴者がどう見ているのか、まず視聴率をおさえておこう。
初回から第4話までは、14.7%→12.8%→11.6%→12.7%(平均13.0%)。今クールGP帯(夜7~11時)ドラマ全14本の中では、5話までの平均14.8%の「特捜9」に次いで高い。しかも「特捜9」がシーズン12まで放送した「警視庁捜査一課9係」の続編なのに対して、「未解決の女」は完全な新作にもかかわらず、ここまで高い数字を維持しているのは大健闘と言えよう。

事実、データニュース社「テレビウォッチャー」の関東2400人のモニターの中では、ライブ・録画再生を問わず同ドラマに接触した人は、188人→183人→177人→171人(平均180人)。多くの新作ドラマでは、初回で設定や世界観について行けない視聴者が出るため、第2話で接触者数を減らすケースが多い。ところが同ドラマは、全体としては緩やかに総数を減らしているものの、極めて安定した数を確保している。

高い視聴率といい、安定した視聴者数といい、量的に極めて高い評価を得ているドラマと言えよう。

■質的評価

質的な評価の一つに、話題性がある。
ヤフージャパンのリアルタイム検索では、一つの話題がどれだけつぶやかれているかを追跡できる。これによれば同ドラマが放送された日のツイート数は、6843件→3583件→3867件→3467件(平均4057件)。初回の数字は他のドラマと比べても引けを取っていないが、2話以降は3500件前後で落ち着いている。内容が派手でない分、SNSで話題になることはさほど多くないようだ。

ただし満足度や(次回)見たい指数はかなり高い。
満足度:3.47→3.38→3.69→3.75。
見たい指数:101→102→126→130。
初回と第2話あたりまでは凡庸な数字にとどまった。"文字"を糸口に未解決事件の解決に挑むという切り口が、視聴者にやや高い知的レベルを要求するということもあり、質的評価が必ずしも伴わなかった。
ところがその切り口に慣れると共に、登場人物の情愛の部分に感情移入できるようになったためか、視聴者の満足度や次回見たい指数は急伸している。
新作として、見事なランディングを見せた展開と言えよう。

■視聴者の声

こうした高い評価は、視聴者の声にも反映されている。
「テレビウォッチャー」は、関東2400人のモニターに自由な感想も寄せてもらっている。これらを読むと、同ドラマの特徴が4つ見えてくる。

「熱血漢のある主人公と、ちょっと冷めた感じの先輩との掛け合いがよい」女34歳(満足度5)
「波留さんの目力はすごい。鈴木京香さんの魔女ぶりも素敵」女57歳(満足度4)
「見応えのあるコンビ」女28歳(満足度4)
主人公2人のキャスティングが成功していることが分かる。

「文書をテーマにしていて興味深い」男44歳(満足度5)
「文字の神さまが毎回楽しみ」女57歳(満足度4)
「着眼点がユニ-クなドラマ」男69歳(満足度3)
設定や物語の切り口も従来にない新しいものだが、ここも高く評価されている。

「ストーリー展開が面白い」男66歳(満足度5)
「持ち上げたり落としたり会話が面白い」男67歳(満足度5)
「良く出来た展開で楽しめた」男61歳(満足度4)
物語の展開・台本の良さへの評価も高い。
以上、キャスト・切り口・ストーリー展開は高評価だが、加えて物語の感情を動かす力に着目する視聴者も少なくなかった。

「文字を通しての親子愛を感じられた話でよかった」男45歳(満足度4)
「心の中まで理解できるセリフが何度もありとても楽しめました」女60歳(満足度4)
「百人一首の恋悲しかったです」女49歳(満足度3)
「切ないストーリー」女33歳(満足度4)

■第4話

このドラマが"未解決"に着目しているのは、2010年に殺人など凶悪犯罪の「時効」が廃止されたことによる。第4話はこの部分を鍵にした物語だった。

過失で人を殺してしまった代議士の妻。夫は時効まで身をひそめるため、神隠しにあったように偽装を強要する。ところが予期せぬ展開で新たな罪を犯してしまい、結局残した文字などがきっかけで事件の全容が明らかになる。
ところが最後に、そもそも過失致死だったので、時効を狙って失踪するのは間違いだったと明かされる。母と二人の息子の愛情が深いだけに、正しくない判断の切なさが見る者の心を打つ。

多くの刑事もので多くの視聴者に支持されてきたテレ朝。今回の新しい切り口のドラマは、人間の情の部分に深く刺さるという意味で、どうやら刑事ドラマの新たな地平を切り開きそうだ。今後の展開に期待したい。

【無料配信】「未解決の女 警視庁文書捜査官」最新話を配信中>>

文・次世代メディア研究所

Facebookコメント
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。
PR

最新記事

rss

もっと見る

本文はここまでです このページの先頭へ