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 眉月じゅん原作の人気コミックを大泉洋&小松菜奈で実写映画化した『恋は雨上がりのように』(5月25日公開)。本作は、さえない45歳のファミレスの店長に恋をする17歳の女子高生の「片思い」が描かれているが、微妙な距離感と心の機微が見ている人の魂を揺さぶる。そんな切ないストーリーを丁寧につづった大泉と小松が作品について語った。

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大泉洋&小松菜奈、映画『恋は雨上がりのように』(5月25日公開)


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■女子高生から片想いされる、さえないおじさん

――それぞれの役柄についてはどんなアプローチ方法を?

大泉: 女子高生から片想いされるさえないおじさんの役なんて、これから一生来ないだろうなと思ったので(笑)、やりたいと思いました。永井(聡)監督から「どこかさえなくて頼りない大人なのですが、まったく魅力がないと(小松演じる)あきらがなぜ好きになったのかという説得力がなくなるので」と言われたので、さえないながらも、少しは魅力的な男性に見えるようには意識しました。

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大泉洋&小松菜奈、映画『恋は雨上がりのように』(5月25日公開)
(C)2018 映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 (C)2014 眉月じゅん/小学館


――小松さんはあきらというキャラクターを悩まれていたと聞きました。

小松: 漫画に描かれている名シーンと呼ばれるあきらの感情が腑(ふ)に落ちない部分もあったので、気持ちをしっかりリンクさせるのには時間がかかりました。劇中、5回も「好きです」と告白するシーンがあるのですが、演じ方の違いなども難しかったです。
言い方が正しいかわかりませんが、急に雨の日に現れて告白するなど、ややストーカーちっくと誤解されるところもあって。ベタベタした感じに映るのが嫌なので、なるべくフレッシュに演じようと心がけていました。

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大泉洋&小松菜奈、映画『恋は雨上がりのように』(5月25日公開)
(C)2018 映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 (C)2014 眉月じゅん/小学館


――悩んだとき、大泉さんが支えになってくれたそうですね。

小松: あるシーンのセリフがどうしても腑に落ちなくて、感情まで持っていけなかったことがあったんです。そのとき現場の空気も「自分待ち」という感じでプレッシャーを感じたのですが、大泉さんが「ちょっと休憩しよう」とおっしゃって、小さい声でアドバイスをしてくれたんです。役に向き合うときって孤独を感じることがあるのですが、こうして声をかけていただくと「一人じゃないんだ」と思えて頑張れました。

大泉: この子は、気持ちがしっかり動くまで逃げないんですよ。僕だったら逃げ出してしまうようなシーンでも、頑張る。本当に強いなと思いました。しかも見事に演じ切ってスクリーンに残すんですから。すごい女優さんです。

■原作漫画にハマった大泉と小松「恋って理屈じゃない」「キュンキュンして爽やか」

――原作を読まれたときの感想は?

小松: まず絵がすてきで、引き込まれました。女子高生と45歳のファミレス店長の恋という設定も面白かったし、恋って理屈じゃないなと思える作品でした。映画を通じてですが、この作品に出会えてよかったと思いました。

大泉: 大人になってからあまり漫画を読むことはないのですが、ドンピシャでした。昔からキュンキュンする漫画は好きなんです。気持ち悪いおじさんなんです(笑)。キュンキュンして爽やかという恋と青春のバランスも非常に良かったですね。

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大泉洋&小松菜奈、映画『恋は雨上がりのように』(5月25日公開)


小松: 私が演じたあきらは、まっすぐで堂々とぶつかっていくところが気持ち良い子だなと思いました。不器用なところもかわいらしく、守ってあげたくなるし、感情がうまく顔に出ないところも自分に似ているなと感じました。私もよく「怒っている?」と聞かれることが多いです。

大泉: 私が演じた近藤という男は、原作を読んでいて温かくて優しい男だなと思いました。私も優しい人なのですが、近藤さんに比べるとちょっと面倒くさい(笑)。近藤さんはなにがあってもぼやいたり愚痴を言ったりしませんが、私は裏に入ると文句ばっかり言っていますからね、優しくしたことに見返りを求める嫌な人間なんですよ(笑)。

■大泉洋は「かわいい」!? 40代半ばの男性へのイメージ

――劇中では「おじさん」「くさい」などと言われるシーンもありましたが、大泉さんはおじさんになったなと感じる瞬間はありますか?

大泉: やっぱり体ですね。衰えは確実に感じます。でも気持ちはあまりおじさんだと思ってないんです(笑)。35歳ぐらいの人だと、自分の年上だと思っちゃいます。(TEAM NACSのメンバーで本作にも九条ちひろ役で出演している)戸次(重幸)がよく言っているのですが、横綱はみんな年上に見えちゃうじゃないですか、そんな感じです。精神年齢が低いので、まだまだ世の中に甘えてもいいんじゃないですかね?

小松: ダメです、ダメですよ(笑)。

大泉: よく考えると45歳って結構なおじさんですよね。私が仕事を始めたころの45歳なんてとんでもない大プロデューサーだと思っていましたから。ただね、日本中の方々の私に対する接し方が、45歳のおじさんへの接し方じゃないですよね。だからこんな感じなんでしょうね。でも、面と向かって「くさい」なんて言われたら立ち直れない。仕事休んで風呂入って出直します。

――小松さん的には40代半ばの男性というのはどんなイメージですか?

小松: 大泉さんがおっしゃっていることは、なんとなくわかる気がします。心はまだ18歳みたいに言う方いらっしゃいますよね。

大泉: そういう風に言ってる男ってどう思うの? 痛々しい?

小松: かわいいなって思いますよ。

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大泉洋&小松菜奈、映画『恋は雨上がりのように』(5月25日公開)


――大泉さんもかわいいですか?

小松: 大泉さんは自分で自分のこと「かわいい」と思っていますから、私が言う必要ないです(笑)。撮影とかでも「かわいい」の張り合いをしてくるんです。だから「大泉さんの方が100倍かわいいですよ」って言うんです(笑)。

大泉: 写真撮るとき負けたくないんですよ(笑)。格好いいって言われなくてもいいんです、かわいいと言われたい。一番は面白いと思われたいのですが、格好いいよりはかわいいがいいですね。気持ち悪いおじさんなんです(笑)。

■"役者・大泉洋"もしっかり見てもらいたい

――本作は夢と現実との折り合いや葛藤も描かれていますが、俳優としてさらなる夢はありますか?

小松: 私はお芝居をする際、好奇心を持って、食わず嫌いにならずにチャレンジすることを心がけているのですが、今後は粘り強さみたいなものも身につけていきたいなと思っています。

大泉: なんで自分がこの仕事をしているかというと、作品を見て欲しいからなんです。そのなかで「大泉が出るから見たい」と言ってもらえるような役者になりたいです。バラエティも大好きで率先してやらせてもらっていますが、そのイメージが強くて、役者をやっている私に違和感を持っている人もまだまだ多いと思うんです。45歳になって言うのも情けない話ですが、演じているときは、しっかり役者として見てもらえるような芝居をしたいです。とは言いつつ、自分のキャラクターを変えたいとは思っていないので、これまでのように皆さんにいじってもらいながら、楽しくやっていきつつ、シリアスな役のときは、役者・大泉洋として生きていければなと思っています。

――最後に座右の銘を教えてください。

大泉: 昔は「人生半身浴」という言葉を座右の銘にしていました。どっぷりつかるのではなく、身の丈にあった無理のないように......という意味なのですが、30歳過ぎたくらいから、そんな緩いこと言っていたらやっていけない世界だとわかったので言うのをやめたんです。いまはなんだろうな......。伝説のバラエティ番組「水曜どうでしょう」で、「常に初陣」という私の名言があるのですが、常に初めて戦場に行くような初々しい気持ちで仕事に取り組むということが大切かなと。

小松: 小学生みたいなこと言っちゃいますが「感謝の気持ちを忘れない」ですかね。仕事でもプライベートでも、ちゃんと「ありがとう」という気持ちを伝えることは大事だと感じているので、照れくさいですが、常に言葉に出して伝えるように心がけています。

映画『恋は雨上がりのように』は、5月25日公開。また、映画本編であきらと近藤が働くファミレス「ガーデン」の店員で、 原作でも人気のキャラクターである吉澤(葉山奨之)とユイ(松本穂香)の隠れたラブストーリーを描いたオリジナルドラマ、『恋は雨上がりのように~ポケットの中の願いごと~』も配信中。

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吉澤(葉山奨之)とユイ(松本穂香)の隠れたラブストーリーを描いたオリジナルドラマも無料配信中
(C)2018 GYAO Corporation / TOHO CO., LTD. (C)Jun Mayuzuki / Shogakukan


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(取材・文・撮影:磯部正和)
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大泉洋(おおいずみ・よう)
1973年4月3日生まれ。北海道出身。演劇ユニットTEAM NACSのメンバーとしてバラエティ番組などで人気を博すと、2005年に放送された『救命病棟24時』(第3シリーズ)などのテレビドラマ等にも出演し、知名度を上げる。その後は、数々のテレビドラマや映画で個性的な役柄を演じ、その地位を不動のものとする。2011年に公開された主演を務める『探偵はBARにいる』は現在、第3弾まで劇場公開される人気シリーズとなった。座右の銘は「常に初陣」。

小松菜奈(こまつ・なな)
1996年2月16日生まれ。東京都出身。2014年、中島哲也監督の映画『渇き。』に出演し注目を集めると、その後も『近キョリ恋愛』(14年)や『黒崎くんの言いなりになんてならない』(16年)、『ヒーローマニア-生活-』(16年)や『ディストラクション・ベイビーズ』(16年)、『沈黙 -サイレンス-』(17年)、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(17年)、『坂道のアポロン』(18年)など幅広いジャンルの作品に出演する若手実力派女優だ。座右の銘は「感謝の気持ちを忘れない」。
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トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。

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