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大森靖子のメジャー4枚目となるオリジナルアルバム『クソカワPARTY』が7月11日にリリースされる。
大森がジョーカーにふんしたアートワークもインパクト大な本作は、これまでになくパーソナルでストレートな歌詞と、これまで以上にポップなメロディが印象的。「怒り」も「苛立ち」も「喜び」も、すべてをむき出しにしたその言葉の数々には、彼女の真摯(しんし)でひたむきなエネルギーがはち切れんばかりに込められている。ピエール中野(凛として時雨)や滝 善充(9mm Parabellum Bullet)らを中心に結成された、サウンドクリエーターユニット「ZiNG」による鉄壁のアンサンブルも聴きどころの一つだ。

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大森靖子、オリジナルアルバム『クソカワPARTY』7月11日にリリース


今回、大森がアルバムを通して伝えたかったメッセージは一体どのようなものだったのだろうか。自身が審査員を務める「ミスiD」や、話題の「#MeToo」についての見解など、気になるトピックについても訊(き)いてみた。

【生配信】トーク&弾き語り 特別番組「大森靖子 クソカワPARTY PARTY」 ※7月11日(水)21時~22時(予定)>>

【一覧】これまでのミュージックビデオ>>

【ミュージックビデオ】「死神」(7月11日リリース『クソカワPARTY』より)>>


■ 「怒ってる、怖い」とか言われると、「何を被害者ぶってるんだ?」って余計に腹が立ちます。

──個人的には、今までのアルバムの中で最も分かりやすくポップな内容だと思いました。

大森: そこは自分でも心がけました!(笑)頑張りましたね。でも、分かりやすくしたら余計に怖くなっちゃったかな? という心配もあったんですが、「ま、いっか」と。

──(笑)。それに、今作は「怒り」や「苛立ち」を感じるというか。

大森: 確かに怒ってますよね。

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【生配信】トーク&弾き語り 特別番組「大森靖子 クソカワPARTY PARTY」 ※7月11日(水)21時~22時(予定)


──「怒り」の感情というのはネガティヴに捉えられがちですが、そこを作品として昇華する上で心がけたことなどありますか?

大森: 目の前の事象に対して真摯(しんし)に向き合った時、「それは違う」「私はこう思う」となればぶつかるしかないから、それが時には「怒り」になるときもあるというだけじゃないですか。そういう意思表明をちゃんとしている人の方が面白いし、早くそれを受け入れろよ、「怒ってるんだ」とか言うなよっていう気持ちもありますね(笑)。「怒ってる、怖い」とか言われると、「何を被害者ぶってるんだ?」って余計に腹が立ちます(笑)。

──アルバムのタイトルにもなっている「クソカワPARTY」のコンセプトは?

大森: まず「死神」という曲を作り、アー写では「鎌を持ちたい」と思ったことからジョーカーにふんすることにしました(笑)。ジョーカーの起源を調べたら、昔は政治的なことや国の運営などを、すべて晩餐会(ばんさんかい)で決めていたらしく、そこにジョーカーという役割の人がいて、全ての言語が話せるしどんな話題にもついていけるので、裏で世界情勢の鍵を握っている存在で。それを知って「あ、もう絶対ジョーカーやりたい」ってなりました(笑)。

──ジョーカーが持つ特性の中で、特に惹(ひ)かれたのはどんなところですか?

大森: いろいろな言語が話せるところですね。今までの自分の作品というのは、「私にとっての真理」に近づこうと思って使う閉じた言語と、多くの人に伝えようと思って使う開かれた言語を一緒くたにして使ってきたと思うんです。これからは、そういう言語を意識的に使い分けていこうと。そういう自分の気持ちとジョーカーを重ね合わせたところはありますね。しかも、死神とかジョーカーといっても見た目は華やかで、仲間もみんなかわいいドレスを着ているパーティーみたいな雰囲気の方が絶対楽しくていい! と。

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大森靖子、オリジナルアルバム『クソカワPARTY』7月11日にリリース


──「クソカワ」も、「めっちゃかわいい」という意味ですよね?

大森: そういう意味もあるし、最もクソみたいなものを"カワイイ"として演出することで、世の中にカワイイものを増やしたいというか。人間の許容量を増やしたいという気持ちもあります。まあ、それは自分がラクだからなのと(笑)、そういう人たちが好きだからなんですけど。

──大森さんにとって「カワイイ」の定義は?

大森: 自分の大事なものを曲げない人。「ここだけは譲れない」というものを大事に持っている人。そういう人がカワイイし「ロック」なのかなって。以前つんくさんが、双子が生まれたときに著書の中で「ロックや!」って書いてて。全く意味が分からないじゃないですか。「双子が生まれてロック? なんだそれ」みたいな。

──(笑)。

大森: でも、つんくさんが一番大事にしているのは「ロック」だとすると、ロックって人によって定義がいろいろあって、誰とでも共有したり理解し合ったりできるものではないんだなと。例えば私は「自分の作品を作る」ということに対してはものすごく潔癖症なので、そこを汚されるようなことをされるとメチャクチャ怒っちゃうんですね。でも、人によってはどうでもいいことだったりするわけじゃないですか。なので私は、自分の中の「ロック」を「クソカワイイ」ものとして見せていきたくて。

■ 「人に嫌われないように生きていたら絶対に言えないことを、全部言ってやろう」という気持ちで書きました

──アルバム全体として、いつになくパーソナルな内容になっていますよね。

大森: 意外に思われるかもしれないんですが、ここまで自分の内面についての作品は作ったことがなくて。今までいろいろな人の事を歌いたくて、いろいろな題材を集めて書いていたんですけど、去年、完全に自分が閉じてしまった時があって。その時にできたのが「死神」で、そこからアルバム作りが始まったというのも、パーソナルな内容になった原因の一つですね。

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【生配信】トーク&弾き語り 特別番組「大森靖子 クソカワPARTY PARTY」 ※7月11日(水)21時~22時(予定)


──ちなみに「死神」というアイデアはどこから来たのですか?

大森: 吉田豪さん(プロインタビュアー)を見ている時(笑)。あの人、死神って思われてるんだろうなって。「不幸な人にはすぐ吉田豪が食いつく」的な説ってあるじゃないですか。確かに、そういう人の話を聞きたいという豪さんの気持ちの中には、どこかで面白がっているという部分もあると思うんですよ。で、それと同じくらい、ガチで「助けたい」という思いもある。その両面ある感じ......天使なのかもしれないし、悪魔なのかもしれない豪さんを見ているうちに「死神」のイメージが出来上がっていったんですよね(笑)。結構前から題材としてストックしてあったんですけど、それを引っ張り出して今回まとめたという感じです。

──どこか豪さんと大森さんは、似ているところがあるのかもしれないですね。大森さんに相談を持ちかける、「生きづらさ」を抱えた女の子たちに対して、興味本位な気持ちと「助けたい」という気持ち、両方あるような気がします。

大森: ああ、なるほど。豪さんと似てるなんて考えたこともなかったけど(笑)、確かにそうかもしれないですね。というか、単純にそういう人......自分の痛みと向き合って戦っている人の方が、面白いし好きなんですよね。そういう面白い人たちに出会いたいと思っていると、自然に集まってくるというか。そこも豪さんと一緒なのかも。

──「GIRL'S GIRL」は、そういう女の子たちのことを歌った曲ですか?

【ミュージックビデオ】「GIRL'S GIRL」(7月11日リリース『クソカワPARTY』より)>>


大森: それもあるけど、どちらかといえば自分のことを歌った曲ですね。「人に嫌われないように生きていたら絶対に言えないことを、全部言ってやろう」という気持ちで書きました(笑)。PVは、昨年の『ミスiD』に応募していた女の子たちにたくさん出てもらってます。「好きな格好で来てください」「一番かわいい格好でお願いします」とリクエストして。

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大森靖子、オリジナルアルバム『クソカワPARTY』7月11日にリリース


──『ミスiD』の審査員も務める大森さんですが、最近の女の子たちを見ていて思うことはありますか?

大森:みんなメッチャ話しやすいですね。壁がないというか。それに、自分を演出する力が強い。自撮りはもちろん、「Tik Tok」(動画アプリ)とか普通に使いこなしてる。「GIRL'S GIRL」はそれを意識しているんですが。リップシンクとか、アーティストが頑張って身につけていた能力を、普通の子が身につけ発信しているんですよ。

──確かにそうですね。

大森: こうなってくると、「自撮り詐欺」とか現実は時とともに変化するし劣化もするけど、自分で演出してネットで拡散したかわいさは、いつまでも剥がれないというか。「こっちが現実でいいじゃん」って思います。実際みんな、自己演出能力も、文章力も長けているし。すごいなあと思います。

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【生配信】トーク&弾き語り 特別番組「大森靖子 クソカワPARTY PARTY」 ※7月11日(水)21時~22時(予定)


──少し話は逸れてしまうのですが、最近の「#MeToo」運動について、大森さんはどう思っているのか訊いてみたかったんですよ。

大森: 最近出版した『超歌手』という本にも書いたんですが、って「私も」という意味ですけど、性犯罪に遭った人は全員が同じ気持ちというわけでは絶対ないじゃないですか。被害のケースも違えば、感じ方も人それぞれだし。もしかしたら「何とも思わなかった」という人もいるかもしれない。そういう人の気持ちだって否定したくないじゃないですか。それぞれのケースがあって、それぞれの感じ方があるのに、「#MeToo」という言葉で一括りにされてしまうことには違和感がありますね。しかも一括りにされることで、逆に「おまえのケースは他のケースと比べて大したことがない」みたいな比較もされかねない。だから私は「#MeToo」ではなく「#InMyCase」(私の場合)に変えた方が良いんじゃないかと思っています。

【生配信】トーク&弾き語り 特別番組「大森靖子 クソカワPARTY PARTY」 ※7月11日(水)21時~22時(予定)>>

【一覧】これまでのミュージックビデオ>>

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オリジナルアルバム『クソカワPARTY』は、全4形態で2018年7月11日(水)リリース。記念すべきリリース当日の7月11日(水) 21時~22時に特別番組「大森靖子 クソカワPARTY PARTY」を映像配信サイト「GYAO! MUSIC LIVE」特集内にて生配信する。ゲストを迎えたトークと大森靖子による弾き語りライブの模様を配信予定。

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大森靖子、オリジナルアルバム『クソカワPARTY』7月11日にリリース


【全4形態】
形態:[2CD+DVD] 『クソカワPARTY ‐銀茜宴"シルバニアフェス"‐』
(収録内容)
-CD-
Disc1
1.死神
2.ZOC実験室
3.REALITY MAGIC
4.GIRL'S GIRL
5.ラストダンス
6.アメーバの恋
7.7:77
8.東京と今日
9.VOID
10.黒姫
11.わたしみ
12.きもいかわ

Disc2:LIVE from 「超歌手大森靖子 MUTEKI弾語りツアー ファイナル」
1. M
2. KITTY'S BLUES
3. 夏果て
4. キラキラ
5. POSITIVE STRESS
6. 東京と今日
7. 死神
8. TOKYO BLACK HOLE
9. マジックミラー
10. 流星ヘブン
11. みっくしゅじゅーちゅ
12. アナログシンコペーション
13. 音楽を捨てよ、そして音楽へ
14. SHINPIN
15. ワンダフルワールドエンド
16. 最終公演
17. PINK
18. 魔法が使えないなら

-DVD-
2018.2.27 「uP!!!SPECIAL dabadabada vol.1」 銀杏BOYZ×大森靖子 Zepp Tokyo
1. 駆け抜けて性春 with 銀杏BOYZ
2. 非国民的ヒーロー with 銀杏BOYZ
3. ミッドナイト清純異性交遊
4. イミテーションガール
5. draw (A) drow
6. 死神
7. マジックミラー
8. 絶対彼女
9. あまい
10. TOKYO BLACK HOLE
11. 音楽を捨てよ、そして音楽へ
12. PINK

MUSIC VIDEO
1. 死神
2. GIRL'S GIRL

形態:[CD+ Blu-ray] 『クソカワPARTY ‐魔法陣"マジックダイレイター"‐』※初回仕様あり
(収録内容)
-CD-
1.死神
2.ZOC実験室
3.REALITY MAGIC
4.GIRL'S GIRL
5.ラストダンス
6.アメーバの恋
7.7:77
8.東京と今日
9.はなまる
10.5000年後
11.わたしみ
12.きもいかわ

-Blu-ray-
超歌手大森靖子 MUTEKI弾語りツアー ファイナル
1. M
2. KITTY'S BLUES
3. 夏果て
4. キラキラ
5. POSITIVE STRESS
6. オリオン座
7. 東京と今日
8. 死神
9. TOKYO BLACK HOLE
10. マジックミラー
11. 流星ヘブン
12. LADY BABY BLUE
13. みっくしゅじゅーちゅ
14. 愛してる.com
15. 絶対彼女
16. 劇的JOY!ビフォーアフター
17. 剃刀ガール
18. chu chu プリン
19. アナログシンコペーション
20. 音楽を捨てよ、そして音楽へ
21. SHINPIN
22. サイレントマジョリティー
23. ワンダフルワールドエンド
24. 最終公演
25. PINK
26. 魔法が使えないなら

EN1.お茶碗
EN2.ミッドナイト清純異性交遊

MUSIC VIDEO
1. 死神
2. GIRL'S GIRL

形態:[CD only](フラッシュプライス盤) 『クソカワPARTY ‐密告夜"ナイトスニッチ"‐』
(収録内容)
-CD-
1.死神
2.ZOC実験室
3.REALITY MAGIC
4.GIRL'S GIRL
5.ラストダンス
6.アメーバの恋
7.7:77
8.東京と今日
9.わたしみ
10.きもいかわ

形態:[CD+シリアルコード](ファンクラブ盤) 『クソカワPARTY ‐無敵夢"クライマックスドリーム"‐』※豪華仕様あり、全て直筆サイン入り
(収録内容)
-CD-
1.死神
2.ZOC実験室
3.REALITY MAGIC
4.GIRL'S GIRL
5.ラストダンス
6.アメーバの恋
7.7:77
8.東京と今日
9.SEIKO U
10.何が悪い
11.わたしみ
12.きもいかわ

-シリアルコード-
MUTEKI弾語りツアー14公演ノーカットフル視聴コード付


 超歌手 大森靖子「クソカワPARTY」 TOUR 情報

〈香川〉2018年10月4日(木)
    高松DIME 18:00 / 19:00
〈岡山〉2018年10月6日(土)
    岡山IMAGE 17:00 / 18:00
〈広島〉2018年10月7日(日)
    広島セカンドクラッチ 17:00 / 18:00
〈福岡〉2018年10月14日(日)
    FUKUOKA BEAT STATION 17:00 / 18:00
〈神奈川〉2018年10月20日(土)
    F.A.D YOKOHAMA 17:30 / 18:00
〈宮城〉2018年10月26日(金)
    仙台darwin 18:00 / 19:00
〈岩手〉2018年10月27日(土)
    the five morioka 17:30 / 18:00
〈石川〉2018年11月7日(水)
    金沢AZ 18:00 / 19:00
〈愛知〉2018年11月9日(金)
    名古屋CLUB QUATTRO 18:00 / 19:00
〈長野〉2018年11月11日(日)
    松本Sound Hall a.C 17:00 / 18:00
〈北海道〉2018年11月22日(木)
    札幌PENNY LANE24 18:00 / 19:00
〈大阪〉2018年12月7日(金)
    心斎橋BIGCAT 18:15 / 19:00
〈東京〉2018年12月9日(日)
    昭和女子大学・人見記念講堂 17:00 / 18:00

【生配信】トーク&弾き語り 特別番組「大森靖子 クソカワPARTY PARTY」※7月11日(水)21時~22時>>

【一覧】これまでのミュージックビデオ>>

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大森靖子、オリジナルアルバム『クソカワPARTY』7月11日にリリース


(取材・文/黒田隆憲)
(撮影/中村好伸)

◆大森靖子(おおもり・せいこ)
1987年9月18日生まれ、愛媛県出身。2007年に弾き語りで音楽活動をスタートして、2014年にメジャーデビュー。道重さゆみ、アップアップガールズ(仮)、℃-uteなど近年は楽曲提供も積極的におこなっている。

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。

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