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テレビ朝日の人気ミステリー「遺留捜査」(上川隆也主演)が、1年ぶりに第5シリーズとなって帰ってきた。初回は2時間スペシャルという形で、豪華に幕開けした。
第1シリーズは2011年に始まっている。被害者が残した遺留品からヒントを得て事件を解決していくという、定番の刑事ドラマとは一味違った切り口で描く捜査ドラマである。

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イメージ画像 笛をふく男性警察官(ペイレスイメージズ/アフロ)


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■好調な第5シリーズ初回

その人気は、今や不動のものとなり、2017年の第4シリーズでは、主人公の糸村聡(上川隆也)が京都府捜査一課特別捜査室に赴任になったという設定で、舞台を京都に移していた。
その第1話では、京都を丸ごと観光しているような、それは絢爛(けんらん)豪華なロケーションで、ミステリーに大輪の花を添えていた。
今期の第5シリーズも、引き続き京都を舞台にしている。山中で起きた殺人事件の謎を解いていく初回では、京都の自然の風景が多く、京都らしい歴史的建造物も楽しみつつ、京都の奥深さを堪能することができる。
ちなみに同ドラマは、第1シリーズの平均視聴率が14.3%と好調だった。ところが第2シリーズ以降、12.5%→11.5%→10.7%と、二桁は保っているものの徐々に下がっていた。
ところが今シリーズの初回は、14.7%とロケットスタートに成功した。反転攻勢の意気込みを感じさせる。
実はテレビ朝日のシリーズものドラマは、新シリーズ初回放送にあわせ、旧シリーズの再放送を集中編成している。今期では、「刑事7人」も「遺留捜査」も、放送日までの一週間で6~7本旧シリーズの再放送があった。
ところが「刑事7人」初回は11.0%のスタートだったが、「遺留捜査」初回は4%近く上回った。今期の充実ぶりを予感させる。

「遺留捜査」の顔となる、糸村聡役の上川隆也とコンビを組むのは神崎莉緒(栗山千明)。
自然な演技で、糸村のマイペースな行動と天才的な勘の良い捜査に対し、実直で芯の強い刑事役を見事に演じ、第4シリーズに続き、安定した凸凹コンビを見せてくれている。

共演者も豪華だ。第4シリーズの京都から、戸田恵子、永井大、段田安則という演技派が参加していたが、今シリーズからは梶原善も加わった。さらに第1シリーズから度々出演し、第4シリーズで1年の交換留学に来ていた捜査研究所係官の村木繁(甲本雅裕)が、今シリーズでもレギュラー出演となった。個性豊かな俳優陣に負けない強烈な味を出している。
実は甲本は、前クールでは「シグナル」の捜査一課係長を演じ、そのシリアスでまっすぐなキャラクターを見せていた。今作では「シグナル」とのギャップも見どころと言えよう。

初回はスペシャル版ということもあり、ゲスト出演者もとても豪華だった。
平泉成、松下由樹、中村俊介、遊井亮子、三浦浩一、六角慎司、柄本明らが出演し、見ごたえのあるシーンの連続であった。

■音楽は刑事ドラマのひな型

音楽は、第1シリーズから続けて吉川清之の担当だ。
刑事ものについてはベテランの作曲家で、テレビ朝日の刑事ドラマを数多く手がけている。
オーケストラのアレンジ、シンセを使用した効果音的な音楽も、シーンにとてもよくマッチしていて、音楽が前に出すぎることもなく、かといって消極的な印象を受けることもない。
着々と進むストーリー展開に合わせ、シーンの雰囲気や静けさ、ミステリー特有の疑問を抱きながら、謎を解いていくときの思考回路をフル活動するときの静かな躍動感を乱すことなく、ひそかにエキサイトする高揚感を音楽で後押ししてくれる心地よさがある。

劇中音楽に挑戦しようと思う作曲家のタマゴには、一番のお手本になるだろう。
これこそがミステリードラマ音楽の王道ともいうべき、スタンダードなラインを極めた劇伴はさすがである。
エンディングの小田和正の透き通る歌声を聞くと、「遺留捜査」が帰ってきたのだという安心感がある。

第2話では、古びたカード・風鈴・チョコレートが事件の鍵を握るようだ。どんなミステリーとなるのか、期待が膨らむ。
シリーズを楽しみに待っていた視聴者には、この夏の木曜夜は、見逃すことのできない時間になることだろう。

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コラムニスト: はたじゅんこ
監修・次世代メディア研究所

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