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Every dog has his day.
直訳すると「どんな犬にも彼の日がある」。ことわざとしては、「だれにでも得意な時代がある」とか、「だれでも悪い事ばかりはない」となる。

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土屋太鳳/The 40th Elan d'or Award ceremony in Tokyo, Japan on February 4, 2016.(写真:田村翔/アフロ)


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ドラマ『チア☆ダン』を見ていると、このことわざを思い出す。土屋太鳳を初め、8人の女子高生たちが夢に向かって邁進する物語。
その輝く青春時代は、まさに「だれにでも得意な時代がある」と重なる。同時に、挫折経験を持つ顧問・太郎(オダギリジョー)にとっては、8人を"最盛期"に導く"再生"物語であり、個人的にも「悪い事ばかりはない」ストーリーとなる。深い感動を秘めたドラマになりそうだ。

■わかりやすいストーリー

ドラマ『チア☆ダン』は、福井県立福井商業高校のチアダンス部「JETS」が、2009年に全米チアダンス選手権大会で優勝した実話がもとになった映画『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』のドラマ化だ。
映画の世界観を引き継ぎ、そして「ありえない夢を追いかける」精神はそのままに、その「JETS」をライバルとして頑張る弱小高校チアダンス部が舞台となっている。

初回では、主人公・わかば(土屋太鳳)が、高校2年の夏に転校生・桐生汐里(石井杏奈)に出会い、「私とチアダンスをしよう!」と誘われる。
わかばはもともと"「ジェッツ」に入って全米優勝!"という夢を持っていたが、「ジェッツ」の高校受験に失敗していた。実はその夢を叶(かな)えていたのは、美人で何でも器用にこなす完璧な姉・あおい(新木優子)だった。
ところが完璧に見える姉には、臆病という弱点があった。それを克服すべく東京に出る決断をしたあおい。その揺れと決意を見てわかばも心を決める。ゼロからチアダンス部を立ち上げようと動き始めたのである。

第2話では、なんとか6人まで部員が集まる。陸上部の栗原渚(朝比奈彩)、ダンス未経験でダイエット目的で来た榎木妙子(大友花恋)、バレエ経験者の橘穂香(箭内夢菜)、父親が日舞の家元の蓮実琴(志田彩良)らだ。
学校との約束は、就業式までに8人部員を集めること。番組ラストで最後の2人が集まり、何とか部として正式に許可される。不登校気味で1人街でヒップホップを踊る柴田茉希(山本舞香)と、学級委員長の桜沢麻子(佐久間由衣)だ。

■顧問の"覚醒"

ロケッツは部室も見つかり、チアダンス福井大会に向けて練習開始。ところがわかばは夏休みの補習、委員長は塾、他にも陸上部とか、店の手伝いとかで、なかなか全員が集まれない。

そしてロケッツは練習不十分のまま大会当日へ。
しかも目標とするライバル「JETS」のダンスを目の当たりにして、メンバーの緊張は最高潮。直後の出番は、ミスや転倒を繰り返す散々なステージになってしまった。
意気消沈したわかばは、顧問・太郎に「無駄な時間使わせて悪かったの」と頭を下げ、会場を去ろうとする。

ところが太郎が覚醒し、名演説が始まる。
「ほんまにそれで良いんか?」と太郎。部員全員の名前を一人一人呼び、穏やかな口調で語りかけた。
ひとり突っ走る汐里には、「もっと周りを見て、みんなの気持ちを考えてやれ。今のままじゃ、おまえの思いは誰にも伝わらん」
委員長には、「本番に弱い。それが今の実力だ。練習を積み重ねれば、自信になる」。
街でヒップホップを踊っていた茉希には、「おまえのダンスは格好いい。だけど協調性がゼロ。あれはチアダンスじゃない。もっと仲間を信じて肩の力抜いて」。
バレエ経験者の穂香には、「人の好き嫌いがダンスに出てる。ライバルチームでも全力で応援するのがチアダンスだろう」。
名前を呼ばれて直ぐ「済みません」と反応してしまう妙子には、「謝るな。ここまできたおまえはすごいよ。もっと自分を褒めてやれ」。
そして部長のわかばには、「バカが足りん。もっともっとバカになれ。もっとでかい壁にぶち当たることがある。バカになれ。それがロケッツの希望になる」。

的確で愛のあるアドバイスだが、最後の一言が振るっている。
「俺、私なんか、って言う言葉がどうしても許せないんよ。諦めていいんか。失敗したっていいじゃないか。どん底から一つひとつ乗り越えていけばいいんだよ」
この言葉は、実は顧問が自分自身に向かって言っている。部員8人の躍動は、かれ自身の再生に直結する。

かつて『金八先生』や『ROOKIES』など熱い教師のドラマがあったが、自らの挫折克服と熱い青春が重なる同ドラマの切り口は一味違う。今後の展開に期待したい。

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文・鈴木祐司 次世代メディア研究所

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