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ニューシングル「Hikari」が山崎賢人主演のフジテレビ系ドラマ「グッド・ドクター」の主題歌としてオンエア中のandrop。山崎演じる驚異的な記憶力を持つサヴァン症候群の青年が小児科医の世界に飛び込み、子供たちのために葛藤しながらも成長していくストーリーとandropの楽曲がシンクロ。"泣ける"という声が放送直後から相次ぎ、配信チャートを賑(にぎ)わせている。この名曲はどんなふうに生まれたのか。曲を書き下ろした内澤崇仁(Vo.&G.)に聞いた。

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ニューシングル「Hikari」がドラマ「グッド・ドクター」の主題歌としてオンエア中のandrop

【無料配信】8月29日発売の新曲「Hikari」(木曜劇場「グッド・ドクター」主題歌)>>

■大切な人と過ごす当たり前の日々は幸せなこと

――ドラマ「グッド・ドクター」の主題歌でもあるシングル「Hikari」は叙情的で希望や愛する人を守ろうとする強さが感じられるバラードとなっています。ドラマのどんなところに心を動かされて書いた楽曲ですか?

内澤崇仁(以下内澤): 最初に主題歌の話をいただいた時には脚本がまだできていなかったので、原作となった韓国のドラマを見て「日本版はどうなるのかな」ってワクワクしながら想像を膨らませてデモを作っていたんです。その後、脚本をいただいて感じたのは自閉症でサヴァン症候群の主人公がすごくピュアだということ。彼がまわりの人たちの闇を溶かしていくというか、光を当てていくところに心を動かされました。

――"365日をあなたと過ごせたら 思い通りにいかない日があっても それすら「幸せ」と呼びたい"という出だしの歌詞には、寄り添おうとする強さを感じました。最初に書き始めたフレーズというのは?

内澤: その冒頭の歌詞だったと思います。人の生死が描かれたドラマなので、家族だったり大切な人と一緒に生きていられることは当たり前のように思えて実はすごく幸せなことなんじゃないかと感じたんです。

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ニューシングル「Hikari」がドラマ「グッド・ドクター」の主題歌としてオンエア中のandrop


――「Hikari」を聴いた人はそれぞれの大切な人を思い浮かべるのではないかと思います。とても優しくデリケートな歌い方をしていらっしゃいますが、レコーディングの時に大切にしたことはありますか?

内澤: 今回、ギリギリまで制作をしていたので、「グッド・ドクター」の1話目が放映された時には、実はまだ「Hikari」のフルサイズは完成していませんでした。テレビサイズのバージョンしかできていなかった段階でドラマを観て、「もっと柔らかく歌ったほうが合うな」と感じました。観る人や曲を聴く人たちに優しく問いかけたかった。なので、フルサイズの曲ができた時にもう1回、歌い直しました。

――そうだったんですね。主演の山崎賢人さんの演技を見て何か思うところがあったんでしょうか?

内澤: たぶん、そうだと思います。山崎賢人くんが演じている雰囲気や佇(たたず)まいに寄り添うためにも、もう少し優しく歌おうと。そのほうがドラマとシンクロしてより伝わるかなと思ったんです。

■曲を書く前に病院に取材に行ったんです

――実際に撮影現場にも行かれて弾き語りを披露されたとのことですが、その時に印象に残っている出来事があれば教えていただけたらと思います。

内澤: 扉を開けたらセットが細部にまでこだわっていて、病院そのもので。僕自身、曲を書きおろすにあたってドラマのセットを作るデザイナーの方と一緒に実際に病院に取材に行ったんですが、ベンチや子供たちの遊具などその時に見たものがセットに生かされてしっかりと作り込まれていたんです。現場にはお子さんがいらっしゃるスタッフの方たちが携わっていらっしゃると聞いて、リアリティーを追求している姿勢に驚きました。

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ニューシングル「Hikari」がドラマ「グッド・ドクター」の主題歌としてオンエア中のandrop


――内澤さん自身も、取材として病院に行かれたんですね。

内澤: ドラマはフィクションで、音楽も想像でいくらでも作れるけれど、少しでもリアリティーあるものにしたいんです。実際に病院に行くことで体感してそこで感じたもの、目にしたものを音楽にしたほうがより届くんじゃないかと思ったんです。そこは作り手のプロデューサーの方と似た部分があるんじゃないかと。

――なるほど。andropはこれまでにも満島ひかりさん主演のドラマ「Woman」の「Voice」や「家族狩り」の「Shout」など多くの主題歌を手がけていらっしゃいますが、書きおろす上で意識していることはありますか?

内澤: バンドの中で完結する曲はメンバーとのやりとりで着地点を見つけるんですが、タイアップ曲に関してはドラマの制作サイドや多くの方が携わって一緒に作っていくので、着地点にどうやって到達するのかすごく考えます。みなさんがいいと思うところに楽曲を連れていくというか。

――いろいろな意見があるので、大変な作業ですよね。

内澤: 僕が正解だと思っても多くの方の想いがあるので、今まで培ってきた経験やノウハウ、音楽的手法を取り入れて作り上げていくのがほかの曲と違う点かもしれないです。ただ、"こう伝えたい"とか"これがカッコいい"って思う衝動を大切にするという点では変わらないです。ドラマだけに寄り添って作っても僕らがいいと思わないものは届かないと思うんです。

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ニューシングル「Hikari」がドラマ「グッド・ドクター」の主題歌としてオンエア中のandrop


――そこは大事な部分ですね。「Hikari」は先行配信され、レコチョクデイリー5位、LINE MUSICリアルタイム1位など既にヒットしていますが、どんな反応がうれしかったですか?

内澤: ドラマの終わりに曲が流れるんですけど、"グッド・ドクター、本当に毎回泣かないで観られない。そしてandropが追い打ちをかけてくる"っていう声が届いたりするとうれしいですね。自分たちの楽曲でさらにドラマが響いてくれるといいなという想いが強くあるし、逆にドラマがいいので主題歌を好きになってくれる人もいると思うので、そこは相乗効果で。

――ミュージックビデオは姉弟が登場する夏の海のシーン、andropがたき火を囲んで演奏するシーンがクロスする内容となっています。撮影中のエピソードがあったらぜひ教えてください。

内澤:演奏シーンは自然豊かなキャンプ場で撮影したんです。真っ暗な中、照明とたき火をたいて撮影したので、虫が僕たちをめがけて飛んでくるんですよ(笑)。僕、青森出身なんですが、あんな多くの虫を見たのは久しぶりですね。

■10周年を前に初心に戻る意味を込めてのツアー

――カップリングには 「Catch Me」、「Hanabi」、通常盤には「Sorry」が収録されています。アルバム『cocoon』のツアーファイナル公演のライブバージョンですが、セレクトした基準があったら教えてください。

内澤: ツアー中に同時進行で「Hikari」を作っていたこともあって、その想いも音に入っていると思ったのでライブバージョンを収録したかったんです。
アルバムのリード曲「Hanabi」は夏の方がより映える曲なので、もう1回聴いてほしいなという想いもありました。

――最後に9月4日からスタートする全国ツアー『androp one-man live tour 2018 "angstrom 0.9 pm "』はどんな内容になりそうですか?

内澤: ホールツアーを経てのライブハウスツアーなんですが、昔から会場の大きさに関係なく1人1人の心に届けられるバンドでありたいと思っているので、
10周年の一歩手前で初心に戻る意味も込めてのツアーです。思い入れのある場所が多く、大阪BIGCATはandrop史上初めてクラップが巻き起こった会場。代官山UNITは初めてワンマンライブをやったライブハウスなんです。これまでの曲から最新の曲までいろいろ織り交ぜて距離の近い音楽を届けようと思っています。

(※「山崎」の「大」は「立」が正式表記)

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ニューシングル「Hikari」がドラマ「グッド・ドクター」の主題歌としてオンエア中のandrop


■内澤崇仁(うちさわ・たかひと)
4人組ロックバンド、andropのボーカル&ギター。2009年12月に1stアルバム『anew』でデビュー。数々の映画やドラマ主題歌、CMソングを手掛けるなど、楽曲の注目度が高い。内澤は柴咲コウ、Aimerらに楽曲提供するなどソングライターとしても活躍。2018年3月に約3年ぶりのアルバム『cocoon』を発表し、4月から全国ワンマンツアーを開催した。8月29日にドラマ「グッド・ドクター」の主題歌「Hikari」をリリース。9月4日千葉LOOK公演を皮切りに14カ所18公演のワンマンライブハウスツアー『androp one-man live tour 2018 "angstrom 0.9 pm"』を開催する。


トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
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