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 日本でも大ヒットした韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を、常に新しい映像表現と音楽センスで話題をさらう大根仁監督(『モテキ』『バクマン。』)がリメイクした、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』が8月31日に公開を迎える。1990年代に一世を風靡(ふうび)したコギャルと呼ばれた女子高生たちの青春と、20年以上歳月を経た彼女たちの"いま"を描いた、笑って泣ける青春音楽映画だ。作中には90年代に流行した音楽とファッションが散りばめられ、篠原涼子や広瀬すずほか、豪華キャストが集結。企画・プロデュースは『モテキ』『君の名は。』の川村元気、音楽は"TKサウンド"で90年代の音楽シーンを席巻した小室哲哉が担当と、最高の布陣で再構築された。

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板谷由夏、映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)




 本作で、グループのリーダー的存在だった芹香の"いま"を演じたのがモデル、女優、キャスターなど幅広い活躍をみせる板谷由夏だ。「憧れの女性」として同性から高い支持を受ける板谷が、本作の魅力や、青春時代の思い出、生きるうえで大切にしていることなどを語った。

■女性として共感できた......死にゆく役をやって気づいた孤独と寂しさ

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映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)
(C)2018「SUNNY」製作委員会


――板谷さん演じた芹香はとても格好いい女性でした。

板谷: 好きなタイプの女子です(笑)。頑張るところも強がるところも、優しいところも......。リーダーシップをとるけれど、実は自分が一番寂しがりやだという感じもグッときます。韓国版も公開時に見ていて大好きだったのですが「あの役を演じるんだ」と思うと、とてもうれしかったです。

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板谷由夏、映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)
(C)2018「SUNNY」製作委員会


――芹香のどんな部分を軸にキャラクターを理解していったのでしょうか?

板谷: 私の解釈ですが、一人でバリバリ仕事をしている女性特有の孤独みたいなものはあるのかなと。余命がいくばくもないとわかったとき、高校時代の友達に会いたいと思ったのも、孤独を感じていたからだと思うんです。一人で頑張ってきたんだという部分を念頭に置いて芹香に向き合いました。

――女性として共感しやすかった?

板谷: そうですね。彼女の心の動きで「わからない」と思ったことはありませんでした。ただ、今回初めて死にゆく役を演じましたが、大切な人を置いて死んでいくということは、とても寂しいものだと改めて思いました。

――芹香を演じて胸に去来するものはありましたか?

板谷: 芹香には家族はいませんでしたが、だからこそ、集まってくれた友達を残していくのはすごくつらいことなんだと感じました。私自身も「まだ死ねない」と強く思いました。

■会った瞬間から意気投合した大人チーム

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映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)
(C)2018「SUNNY」製作委員会


――篠原涼子さん、ともさかりえさん、小池栄子さん、渡辺直美さんの大人チームでの撮影はいかがでしたか?

板谷: いろいろなシーンを撮影しましたが、すべて楽しかったです。制服を着てワチャワチャ話したり、病室のベッドで、みんなでお菓子を食べたり......。今回のメンバーは、これまでがっつりと仕事をご一緒したことはありませんが、最初の顔合わせからすぐに仲良くなれました。放っておくと大人チームはずっとおしゃべりしていましたよ。

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映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)
(C)2018「SUNNY」製作委員会


――カラオケのシーンは、かなり時間を割いたと聞きました。

板谷: カラオケのシーンはすごく楽しかったです。丸一日みんなで歌っていましたが、結局は大幅にカットされていましたね(笑)。

■板谷由夏の高校時代は?「ルーズソックスに紺ブレ、紺のベストにラルフの靴下」

――板谷さんの高校時代はどんな感じでしたか?

板谷: 女子校だったのでワイワイやっていました。でも私たちの時代がルーズソックスのはしりだったような気がします。ちょうど93年ぐらいにラルフローレンの靴下をクシュクシュにして履くのがはやっていたんです。紺ブレ、紺のベストにラルフの靴下。劇中の子たちほどグシュグシュではなかったですが、タルっとした感じで履いていましたね。その後、だんだんと伸びて、グシュグシュって感じになっていったんです。

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板谷由夏、映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)


――青春を謳歌(おうか)していた?

板谷: 活発な女の子だったと思います。でも一方で、モデルになりたいという夢があったので、どうやったらなれるのかをずっと考えながら生活していました。劇中の女の子たちも、ビデオレターで夢を語っていましたが、当時の女子高生も、派手に遊ぶ一方で、しっかり夢も持っていたんだと思います。

――板谷さんは、しっかりと夢を叶(かな)えたのですね。

板谷: そうですね、モデルをやりたいという目標はかなり強く持っていました。でも、その後の人生は流れに任せていたところが強いです。人との出会いで、ここまで流れてこれたことに感謝しています。

■女優業を長く続ける秘訣(ひけつ)は「決めつけないこと」

――女優業も目標の一つだったのですか?

板谷: 実はそれはまったくなかったんです。ご縁で『avec mon mari』(1999年)という映画に声を掛けていただいたのがきっかけです。そこでお芝居というものを経験して、興味が沸いてきたのが最初です。この出会いで、また新しい流れが生まれた感じです。

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映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)
(C)2018「SUNNY」製作委員会


――そこから20年近い女優業になりましたね。長く続ける秘訣(ひけつ)は?

板谷: ご縁ですよね。女優としてというより、人として、好奇心をなくさないようにというのは意識していることです。あとは自分で流れを決めないこと。人に対しても物事に対しても決めつけないようにしています。決めつけは機会を失いますから。

――板谷さんにとって大きなご縁とは?

板谷: やっぱり最初の映画『avec mon mari』は大きな出会いでしたね。あとは今年4月に出演した「フォトグラフ51」という舞台も大きなご縁でした。どちらも経験したことがないものへの挑戦でしたが、20代、40代で初めてのことにトライできるのはありがたいです。

――オファーは断らない?

板谷: 基本的には「やってみよう」という心構えですね。キャスター(「NEWS ZERO」)の話をいただいたときも、「なぜ私にいただけたの?」って躊躇(ちゅうちょ)しました。でも役柄もそうですが、私にお話をいただけたということは、そこになにか理由があるのでしょうし、そこを拒んでしまうのは、もったいないというのが私の考えです。

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映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)
(C)2018「SUNNY」製作委員会


――年齢を重ねると、新しいことへのチャレンジは億劫(おっくう)になってしまう人も多いと思います。

板谷: もちろんです。私も30代後半からヒシヒシと感じています。でもこのままだと凝り固まって面白くない大人になってしまうと思ったので、意識して好奇心のアンテナを高く張ろうと思って生活しています。

――その意味では、この作品は、どんな方でも楽しめる感受性の強い映画になっていますね。

板谷: 女友達が一人でもいたら、どんな世代の人にでもグッとくる映画だと思います。女友達って素晴らしい、そんなスペシャル感がすごく詰まった作品です。

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映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)
(C)2018「SUNNY」製作委員会


――最後に座右の銘をお聞かせください。

板谷: 「風通しよく」ですね。淀(よど)んでいることや、止まることが嫌いなんです。どんな状況でも風通しがよい方がいいですよね。

(取材・文・撮影:磯部正和)

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板谷由夏(いたや・ゆか)
1975年6月22日生まれ、福岡県出身。モデルとして活躍するなか、1999年に映画
『avec mon mari』で女優デビュー。本作でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。そ
の後も、テレビドラマや映画など数々の作品に出演し強い存在感を示している。今年
は「フォトグラフ51」で初舞台にして主演を務め、その後も「大人のけんかが終わる
まで」に出演するなど舞台作品に立て続けに挑戦した。

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