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 ミュージカルや声の仕事を中心に、精力的な活動を続ける神田沙也加。2018年は、昨年上演されたミュージカル「キューティ・ブロンド」で菊田一夫演劇賞を受賞すると、自身も「久しぶり」という実写映画『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)への出演も果たした。実写映画と言っても、神田が務めたのは映画に登場する二次元アニメキャラクターの"魔法少女えぞみち"の声。なかなかユニークな形での参加となった神田が、撮影時のエピソードや、充実した現在の活動について語った。

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神田沙也加、二次元アニメキャラクター"魔法少女えぞみち"の声を担当『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)



■アニメ版と実写版の"魔法少女えぞみち"の声の違いに注目

――神田さんはアニメ版でも"魔法少女えぞみち"の声を担当されていましたが、実写版との違いは意識されましたか?

神田: アニメ版の方は、かわいらしく、魔法少女たる感じでやってくださいと言われました。一方、映画の方は、三次元の人と話をするわけで、実生活に近いトーンや言葉遣いを意識しました。

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神田沙也加、二次元アニメキャラクター"魔法少女えぞみち"の声を担当『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)
(C)2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (C)那波マオ/講談社


――メガホンをとった英勉監督からはなにか指示があったのですか?

神田: 最初に私がイメージしていたキャラクターを提示したとき、「かなり近いので大丈夫です」と言っていただき、ずっと褒めてくださいました。場をすごく柔らかく楽しくしてくださる監督でした。

――つっつんを演じた佐野勇斗さんとの掛け合いはとてもコミカルで楽しかったです。

神田: なかなか斬新ですよね。実写作品でもアニメのシーンがあることは多いですが、そこからキャラクターが飛び出してきて、交流を図るというのは面白い。気を付けたのは、アニメキャラクターとアニメオタクとの関係性ですね。友人なのか、恋人なのか......。つっつんは、えぞみち愛が強く感じられるので、二人のさじ加減は重要だと思ったんです。戦友のような感じでありつつ悪友のような......。

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神田沙也加、二次元アニメキャラクター"魔法少女えぞみち"の声を担当『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)
(C)2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (C)那波マオ/講談社


――アドリブも結構あったとお聞きしました。

神田: 英監督の人柄なのか、すごく伸び伸びとやれる環境でしたね。私も語尾をもう少し悪くするとか、十分に許される間があれば、擬音を足すなどして、尺を変えずに思いついたことを遊ばせていただきました。

■えぞみちというキャラクターが良い懸け橋に

――神田さんといえば、近年声の仕事が続いていますが、本作は特殊な感じですか?

神田: かなり特殊ですね(笑)。アニメだけれどアニメの少女が実写の世界で話すわけで......。限りなく生身の私が、佐野君とやり取りをしている感覚に近いので、そのすみわけには頭を使いました。アニメで演じたえぞみちをそのまま実写に持ってくると、なじまないというか、悪目立ちしてしまう危険性がありました。それだけは避けたかったので、実写の色にあうトーンや話し方になじませることには気を使いました。

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神田沙也加、二次元アニメキャラクター"魔法少女えぞみち"の声を担当『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)
(C)2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (C)那波マオ/講談社


――形は特殊でしたが、神田さんにとって久々の実写映画でしたね。

神田: 最近は、舞台と声の仕事を強化しようと意識的にやっていたので、かなり久しぶりの実写映画の現場でした。でもキャラクターを通して声で表現するなら、私にもできるかなと挑戦できました。えぞみちというキャラクターが良い懸け橋になってくれました。

■舞台と声の仕事で大活躍!「受賞はエンジンになります」

――近年は舞台と声の仕事で大活躍ですね。

神田: これまで自分が面白いなと思う仕事は、大きさに関係なくやらせていただきました。そのおかげでバラエティに富んだお仕事をさせていただいたのですが、あるとき「自分って本来どこの属性なんだろう」と思うようになったんです。だから極めたいと思った分野に対して、どこかで「よくできました」というハンコをもらえたら、それが自信になって次に進めると思ったんです。

――「よくできました」というのが賞にあたるわけですね?

神田: そうですね。だから声のお仕事で声優アワードをいただき、演劇のお仕事で、菊田一夫演劇賞をいただけたことは、前に進むエンジンになっていると思います。

■結婚して得られた新たな気づき

――えぞみちとタッグを組む、つっつんはいかがですか?

神田: 最高ですよね。平均的な男子よりも魅力的です。オタクの方って一つの専門分野において、ものすごく博識で探求心が強いわけで......。すごく心をくすぐられました。

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神田沙也加、二次元アニメキャラクター"魔法少女えぞみち"の声を担当『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)
(C)2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (C)那波マオ/講談社


――神田さん自身、ご結婚をされて、恋愛観や男性を見る目などは変わりましたか?

神田: 正反対の二人の恋という作品だから、寄せているわけではないのですが、私も主人とは性格がまったく反対なんです。なので、趣味嗜好(しこう)が正反対の人たちが、出会ったことによって「世界が始まった」みたいになることが、信じられるようになりました。

――そういったところも作品の魅力ですよね。

神田: いまマンガ原作の実写映画化が多いと思いますが、他の作品とは少し趣が違う感じがします。えぞみちがアニメから出てきて、またアニメ空間に帰るところとか、見事に二次元と三次元が一つのスクリーンでちゃんと共存しているんですよね。この作品のコンセプトが見事に具現化されているなと思いました。新しい感覚の映画だと思います。

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神田沙也加、二次元アニメキャラクター"魔法少女えぞみち"の声を担当『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)
(C)2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (C)那波マオ/講談社


――最後に座右の銘をお聞かせください。

神田: 大切にしていることが3つあります。「念ずれば花開く」、「勝ち負けの差は執念の差」、「怒りは無知、泣くは試練、笑うは悟り」。どれもすごく好きな言葉です。


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今まで"圏外"だった人が、まさかの理想相手!? リア充美女と恋愛経験ゼロの二次元オタク、住む世界がまったく違うふたりの一途でピュアな恋の行方は――。
中条あやみ、佐野勇斗をはじめ、清水尋也、恒松祐里、上白石萌歌、ゆうたろうなど次世代を担うフレッシュなキャストが揃う。佐野演じる、つっつんがこよなく愛するキャラクター、魔法少女えぞみちの声を務めるのは神田沙也加。完成作を観て心動かされたという西野カナが主題歌「Bedtime Story」を書き下ろし。

(取材・文・撮影:磯部正和)

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神田沙也加、二次元アニメキャラクター"魔法少女えぞみち"の声を担当『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)


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神田沙也加(かんだ・さやか)
1986年10月1日生まれ。東京都出身。舞台を中心に女優活動を展開し、2018年には菊田一夫演劇賞を受賞。同時に声の仕事も精力的に行い、2013年→2014年公開の『アナと雪の女王』の日本語吹き替え版でアナを演じ高い評価を得て、声優アワードを受賞。テレビアニメ、ゲーム、ナレーションなど多岐にわたり才能を発揮している。

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