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山口紗弥加、女優歴25年にして初の主演ドラマ「ブラックスキャンダル」が始まった。
事実無根の不倫スキャンダルで芸能界を追放され、母親が焼身自殺しすべて失った女優が、整形手術を受け復讐(ふくしゅう)の鬼となる物語だ。
隙のない落ち着いた演技とキレのある雰囲気で、数々の映画やドラマで活躍し続ける山口紗弥加の演技がとにかくスゴイ! 

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読売テレビ・日本テレビ系ドラマ「ブラックスキャンダル」(毎週木曜23:59~24:54)


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■"掘り出しモノ"の多いプラチナイト枠

読売テレビのプラチナイトの枠は、深夜放送の時間帯もあってか、かなりレアでグロいストーリー展開や奇想天外なアイデアのドラマが多い。おもしろい"掘り出しモノ"が出てくる確率が高いのだ。
前クールの「探偵が早すぎる」を初め、「リピート~運命を変える10か月~」「脳にスマホが埋められた!」「恋がヘタでも生きてます」「黒い十人の女」などは、今でも記憶に新しい。
中でも木村多江主演「ブラックリベンジ」は、"復讐(ふくしゅう)"を基本コンセプトとする点が今回と似ており、強烈な展開とスリルで視聴者をスリルの世界に見事に引きずり込んだ。
いわば「ブラックスキャンダル」は、木村多江主演「ブラックリベンジ」の続編のような存在で、「週刊星流」が出てくるのも、ドラマファンの心をくすぐるツウな演出となっている。

■「ブラックリベンジ」の進化版

去年10月5日、『ニューヨーク・タイムズ』が世界の映画女優らが、大物プロデューサーから受けたセクハラを暴露したことで始まった#MeToo(ミートゥー)運動。映画界に限らずクラシック音楽界なども含め、世界各地で被害者が声をあげ大きな波紋を呼んでいる。
この時代状況を背景に、「ブラックスキャンダル」は日本の芸能界でのセクハラやなどをストーリーのベースに置き、"復讐(ふくしゅう)"という超刺激的なスパイスを加えて、視聴者を快感へと導いている。

冒頭のシーン、藤崎紗羅(松本まりか)が整形手術後、顔を変えた矢神亜梨沙(山口紗弥加)となり、薄暗い治療室で包帯を外す。その手術に至るまでの経緯がフラッシュバックで描かれるが、すでにそのオープニングで「このドラマ、おもしろい!」と心に火がともる。

過去を振り返る回想シーンは、とにかく壮絶を極める。
しかも現在の亜梨沙の生活の進行も、過去とリンクしながら展開する。その飽きない構成には、感心するばかりだ。

芸能界から実質的に"ほされた"藤崎紗羅を演じる、松本まりかの捨て身の演技も注目だ。
どこかフツーでいながら、売れっ子女優の座を獲得していた藤崎紗羅が、捏造(ねつぞう)された不倫スキャンダルによって釈明記者会見を開く。ところが偽不倫相手の男性俳優が飛び込んできて、事実でない不倫を認めてしまうという、裏切りの上塗りが行われる。

さらにスキャンダル報道によって追い詰められた沙羅の母が、自宅玄関前で謝罪しながら、報道陣の目の前で焼身自殺を図ってしまう。強烈なインパクトを与えた「ブラックリベンジ」の自殺シーンも、何度も回想シーンとして使われたが、今回も攻撃的な演出として繰り返し出てくるようだ。
見る者を傷つけながら、恨みや怒りを増幅させ、そして復讐(ふくしゅう)が成就する際の快感を覚えさせる。ある種の攻撃と支配による、究極の演出と言えよう。
前作「ブラックリベンジ」と今回の「ブラックスキャンダル」は、同じ脚本家・佐藤友治氏によって書かれている。明らかにパワーアップした復讐(ふくしゅう)劇の始まりなのである。

■激情の抑制と爆発

作品に欠かせない音楽の演出は、井筒昭雄氏が手がけている。
数々のテレビドラマや映画での活躍はもちろんのこと、手がけたCM作品の本数は数知れぬほどである。
面白いドラマの音楽は、ワンミュージック所属の劇伴作家が多いが、井筒氏もその一人である。
斬新で都会的でありながら、作品の演出が具体的でうまい!
"復讐(ふくしゅう)"という"ねっとり"とした感情を、キレのある音楽で味付けしている。ブラックなドラマを継続して見たいと思わせる、視聴者に対する誘導効果は「さすが!」だ。

そして、このドラマの最大の見所は、山口紗弥加の女優力だ。静かでありながら、沸々とマグマを煮えたぎらせるような怒りの感情を見事にコントロールしている。深い悲しみをためた人間の嘆きを、圧巻の演技で表現している。女優歴25年にして初主演のエネルギーが、復讐(ふくしゅう)のマグマと重なる。

時に恐怖を覚え、時にスカッとする快感を、木曜の夜は楽しみたい。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修・次世代メディア研究所

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