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男の企業社会は、"拡大・成長こそ善"という論理がまかり通って来た。
ところが"拡大・成長"に背を向けて、充実した幸せな日々こそ重要と考える女性経営者が出てきた。京都にあるステーキ丼専門店のオーナー・中村朱美(34歳)だ。
「経営者になれば、自分で自分のルールを作れる」と発想した点が素晴らしい。脱サラして、飲食店で働いた経験が全くないのに、自らの店をオープンした。当初は苦労の連続だったが、今では連日超満員となる人気店に成長。しかも2児の母として、「子育てしながら働く」環境を、自分にも従業員にも担保する全く新しい職場を作り上げた。

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イメージ画像(写真:アフロ)


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■念ずれば自ずと夢は叶(かな)う!?

「誰しも自分自身に課しているルールがある」で始まる関西テレビ「セブンルール」。
10月30日の放送は、京都の観光地から少し離れた住宅街にありながら"行列のできる店"として人気を博すステーキ丼専門店『佰食屋』のオーナーが主人公だった。

京都で生まれ育ち、大学卒業後に専門学校で事務職として働いていた。そして26歳で結婚し、2人の子供にも恵まれた。もともと子育てと仕事を両立させたいと考えていた中村は、「経営者になれば自分で自分のルールが作れる」と考え、飲食店で働いた経験がゼロながら、ステーキ丼の専門店をオープンした。

ところが現実は厳しかった。
当初は1日で5人~10人しか客が来ないという日もあり、余った食材を泣く泣く廃棄する日々だった。ところが試行錯誤を重ねた結果、次第にその味と価格の安さが話題になって行く。お店『佰食屋』の名の通り、1日100食限定の味を求め、連日超満員の人気店に成長したのである。
「念ずれば自ずと夢は叶(かな)う」というが、中村のこれまでは正にそんな人生だったと言えよう。

■夢を実現させた7つのルール

こんなうらやましい限りの中村の生き方だが、夢を叶(かな)えたのは単に念じただけではない。実現に向けた強靭(きょうじん)な実行力があり、その前提にユニークなルールがあった。

ルール1:食材は全部使いきる
これができれば、無駄がない分、値段が下げられる。毎日100食と限定したために、ちょうど良い分量を仕入れられ、コストダウンにつながった。やがて「おいしいのに安い!」と評判が人気を呼び、好循環を作っていったのである。

ルール2:昼食はジュースで済ませる
お昼の時間を節約すると、その分仕事を早く終わらせれる。結果として、家族と過ごす時間を増やすことができる。経営者なのに、真っ先に帰宅することが多いのである。

ルール3:夕食は絶対家族全員で食べる
実は中村の長男は、8カ月検診で脳性麻痺(のうせいまひ)の症状があると診断された。「なんでもっと早く気づいてあげられなかったのか」と後悔の念に襲われた。これが家族第一の発想につながった。
今では中村の生活は、昼食をジュースで済ませ、早く帰宅すると同時に、家族全員で夕食をとることとなっている。家族のコミュニケーションが最優先されているのである。

こうした発想から、ルール4は「髪型は変えない」、ルール5は「やる気に溢(あふ)れている人は雇わない」となっている。これらも全て、生活の中の優先順位の高いものを大切にし、順位の低いものを切り捨てる発想である。

ただし例外的なルールもある。ルール6の「毎晩30分 本を読む」だ。
本を読んでいる時間は、一番リラックスできる時間という。同時に毎月20冊ほどの本を読む中村は、人間関係を限定している代わりに、本からさまざまな知恵を得ることで、ぶれない姿勢や人生哲学を固めているように見える。

結局、中村の生き方はルール7「100食限定」に始まり、このルールに尽きる。
「仕事だけが人生じゃない」という信念から、仕事以外の時間を自分にも用意し、従業員にもとるようにして欲しいと考えている。職員は皆、夕方5時半までには帰宅できるため、シングルマザーの人も安心して働いているし、働き盛りの男性も家族一緒の夕食を満喫している。

「お金が欲しい」は多くの人の共通の願いだ。
ところがお金のために長時間労働し、人生に疲弊しては意味がない。出発点で"収入を限定""仕事量に上限設定"するという逆転の発想で、結果的にお金では買えない豊かな人生の時間を手に入れている。
日々疲れを痛感する現代人には、中村の生き方は必見と言えよう。

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文・鈴木祐司次世代メディア研究所

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