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クリスマスのデコレーションが街を彩り、2018年の最終ページへ進んでいく中、新垣結衣×松田龍平のW主演の「獣になれない私たち」もいよいよ最終回を迎える。
前回では、九十九社長(山内圭哉)の理不尽な発言に、晶(新垣結衣)が吠(ほ)えた。粉飾決算の依頼者に対して、恒星(松田龍平)も「もうできません。他をあたってください」と宣言した。しかし二人の反旗は、翻し続けることはなかった。

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Japanese actress Yui Aragaki attends the 41st Elan d'or Award ceremony in Tokyo, Japan on February 2, 2017.(写真:アフロ)


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■獣になれない晶と恒星

クラフトビール専門のバーで出会い、お互い心を許す「飲み友」となった二人。
恒星の元カノの呉葉(菊地凛子)の男遊びが火種となり、週刊誌に載るスキャンダルとなって、いきつけのバー「5Tap」は、しばらくの休業を余儀なくされた。

いつも優しく、頼りがいがあり、そして許してくれる晶。
前話では、別れた彼・京谷の元カノ・朱里を家に泊めてあげた。そして同じ会社に入ってきた彼女をサポートまでしてあげていた。ワンマンでパワハラな社長の下、懐に辞表を忍ばせて働く日々が続いていた。

いっぽう恒星も、長い間手を染めていた粉飾決算を、「今月いっぱいで辞めよう」と考えていた。
ところが二人は、ついに爆発するところまでは行ったが、初志貫徹とまではいかなかった。
"毒舌"恒星も"良い人"晶も、結局は"獣になれない"もの同士で、だからこそ気が合っていたのかもしれない。

前話ラストでは、二人はキスをかわし結ばれた。
ところが翌朝、恒星の事務所を出たところで晶は「間違った......」と呟(つぶや)く。
そして最終回。果たして二人には、自分の殻を破り獣になって吠(ほ)えることがあるのだろうか。

■それぞれのグダグダした日々

恋愛は、何のためにあるのだろう?
「見た目に惹(ひ)かれて」「中身に惹(ひ)かれて」「勢いで」「哀れんで」「腐れ縁で」「自分と似てるから」などいろいろあるとしても、最後の答えは、「好きだから」だけなのだろう。

晶と別れた京谷の母・千春(田中美佐子)は、突然上京してきて、マンションで朱里と鉢合わせ。晶を巻き込み、"5Tap"で、3人が女子会のノリで、楽しそうに飲む展開へ。
そこに姿を表した京谷だったが、追いやられてしまい、恒星と席をシェアする羽目に。そして二人の間の過去のゴタゴタを和解し解消させた。

晶の会社では、相変わらずのパワハラ社長がモンスターぶりを続行中。そこに入社した新人の朱里は、突然の辞令で社長秘書にさせられた。
今回ばかりは心を入れ替え、晶の助言を受けながらモーレツに頑張っていた朱里。ところが早口で用件をまくしたてられ、プレッシャーと重圧でテンパり、会社にとって大損害となる重大なミスをしてしまった。

相手を窮地に追い詰め、ミスをしたところで罵倒するのは、典型的なモラハラだ。
誰もが理不尽だとわかっていても、社長に牙を剥けば、自分の身に危険が及ぶからと手を差し伸べることもない。ブラック企業が名指しでランキングされる時代だ。ところが問題が公になっても、現場の現実はそう簡単には変わらない。

恒星が監査をしている企業の不正を内部告発した、勇気ある社員も、結局は辞めさせられておしまい。
理想の社会なんて、夢みるだけで、働き始めたら夢見ていたことすら忘れてしまうのが現実だ。

だから、毎日続く日常の中に、おいしいビールが飲める行きつけのバーがあったらいい。そこで深く立ち入らずに話せる相手がいたらホッとする。たまに会う誰かと飲むという小さな幸せが、少しずつ、でも消えずに自分のそばにあれば、「なんとかやっていける」と考える人が少なくないのだろう。

■最終回は誰が獣になれるのか?

ボロボロになった自分と枯れ果てた同士が、体を重ねることもある。
そこから、恋愛が発展しても、しなくても、良いじゃないか。
ドラマだから、「新垣結衣と松田龍平が、ついに!!」と妙な下心が騒いでしまう。確かに、二人の神秘的なシーンは美しかった。
しかし今回の話の中で印象的だったのは、恒星が京谷に晶との関係を聞かれた時、「性別をこえて、居心地の良い相手がいても、良いんじゃないか」と言ったセリフだった。
「男女の友情ってありえない」と思いながらも、人間として動物的に居心地がいいと思える相手がいるって、ある意味で獣的な自然で、本能的な感覚のようで頷(うなず)ける。

果たして最終回では、晶と恒星、朱里と京谷、それぞれにどんな道が待っているのか。
あれっ!主人公は晶と恒星の二人だったはずなのに、いつの間にか他の人の決着まで気になる展開となっている。
まあ、良いか。ここまできたら見届けるしかない。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修・次世代メディア研究所

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