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2話まで放送した1月ドラマの中で、上昇率でトップを行くのがTBS日曜劇場の「グッドワイフ」。
初回と2話が二桁となった作品は、今のところ5本。うち2話目で視聴率が下がったのが2作、上昇したのは3作。中でも「グッドワイフ」は、二桁の上昇率でトップを行く。
放送前は冷ややかな意見も出ていたが、始まってみれば同枠および主演の常盤貴子の強さが際立っている。

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主な連続ドラマの視聴率動向


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■日曜劇場×常盤貴子

TBS日曜劇場といえば、「半沢直樹」「ルーズヴェルト・ゲーム」「陸王」「下町ロケット」と、日本中を感動させたヒット作品が多い。いずれも池井戸潤の作品だ。
その池井戸ドラマでは、「半沢直樹」が42.2%で歴代高世帯視聴率の2位。実は常盤貴子がヒロイン役を演じた2000年の「ビューティフルライフ」が、41.3%で歴代3位だった。

それから19年。
96年春クール「みにくいアヒルの子」、同年夏「真昼の月」、秋「ひとり暮らし」、97年冬「理想の結婚」と、1年間ヒロインあるいは主役を続けた常盤貴子は、まさしくトレンディドラマに引っ張りだこだった。
日曜劇場の主役は、久々の返り咲き。しかも日曜劇場×常盤貴子は、ドラマ視聴率歴代2位×3位の屈強な組み合わせだったのである。

常盤貴子については、つい見とれてしまうほどの美しさ。彼女にしか出せない独特の雰囲気。凛(りん)とした強さに香る女性らしい優しさ。
年齢を重ね一層魅力的となった常盤貴子が、ブランクありの弁護士役に挑戦しているのが「グッドワイフ」だ。元は米国でシーズン7まで続いた大人気シリーズで、主人公の夫がセックススキャンダルに始まった収賄容疑で刑務所入りしたことから物語が始まった。

日本版にリメイクされた今シリーズも、コンセプトは変わらない。
ただし法廷と法のあり方など日米の差は大きいので、日本の司法界に合わせたアレンジが随所に施されている。

TBS日曜劇場枠は視聴者の期待も高く、いつもキャスティングがすごい。
今回も蓮見杏子を演じる常盤貴子の夫・壮一郎役は唐沢寿明。抜群の演技力と存在感に加え、繊細な感情表現で視聴者をくぎ付けにしている。
杏子と同期の多田征大役は小泉孝太郎。二人の微妙な関係を好演している。
その他に吉田鋼太郎・滝藤賢一・賀来千香子・北村匠海・水原希子など、絢爛(けんらん)豪華なキャスティングだ。

さらに第2話では、元フィギュアスケーターでバラエティやワイドショーでも活躍中の村上佳菜子が、ドラマ初出演を果たした。話題作りにも余念がない。

■ドラマの魅力

ドラマ界は今、"刑事モノ"に続き"弁護士もの"ブームの到来だ。ただし「グッドワイフ」は、単なる弁護士ドラマに留まらない。
かつて優秀だった女性弁護士が、結婚と出産を機に現場から離れ、ブランクを経て復活する。

いまや子供を育てながら働く女性は当たり前だが、医師や弁護士といった代役を頼めない職種では、女性が働き続けることは容易ではない。
また専業主婦からの仕事復帰物語なんて、今どき目新しくないとも思われがちだ。それでも働く妻の代わりに、子供を育てながら働く夫は今もほとんど見当たらない。
しかも現役バリバリの新米エリート弁護士と肩を並べてのスタートラインだ。ハードな仕事に加え、育児、スキャンダルと収賄容疑で拘束されている夫との関係など、大きな問題をたくさん抱えながら、どう仕事をこなしていくのか、同ドラマの新しさはこの辺りにある。

また夫の収賄容疑には、政治が絡んでいるという不透明な背景が見え隠れしている。
複雑に絡んだ人間関係と派閥の力学。信頼と裏切りが誰と誰との間でどう変化するのか、一寸先は闇というスリリングさだ。つまり同ドラマは、社会の裏と人間の闇に同時に挑戦しているようだ。

杏子や子供達に押し迫る圧力。
杏子が勤務する弁護士事務所で働くパラリーガル・円香みちる(水原希子)と壮一郎との過去の出来事。
気になる要素もいくつもちりばめられている。そのストーリーの多面性は、四次元空間のように複雑に絡み合い、見ている側はあっという間に放送が終わってしまう。

ドラマ音楽も聞き逃せない。
手掛けるのは、またしてもワンミュージック。もはや彼らの勢いは止まらない。
スタイリッシュなオフィスシーンに、エッジの効いたサウンドをさらりと響かせ、刑務所や法廷では陰をさす独特の雰囲気を演出し、映像をいとも簡単に操っているかのようだ。

杏子のポスト確保に向けた闘い、壮一郎の罪、検察官と政治の裏社会、子供達と夫婦のあり方。どうやら同ドラマは、多岐にわたるテーマの展開を同時並行で堪能する、本格派エンターテイメントとなりそうだ。
初回から2話での急伸は、今後を暗示する序曲のような位置づけかもしれない。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修・次世代メディア研究所

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