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第23回電撃小説大賞(KADOKAWA)を受賞した佐野徹夜のデビュー作を映画化した『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)。本作で、細胞の異常によって皮膚が発光してしまう不治の病"発光病"におかされている女子高生・まみずを演じている永野芽郁と、まみずのクラスメイトで、ひょんなことから病室から出ることができない彼女の"願い"を"代行"することになる卓也を演じる北村匠海が、初共演の感想を激白。二人には大きな共通点があるというのだ――。

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永野芽郁 & 北村匠海、映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)



■ 「生と死」に向き合う純愛物語、オファーを受けたときの感想

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永野芽郁 & 北村匠海、映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)
(C)2019「君は月夜に光り輝く」製作委員会


―― オファーを受けたときの感想をお聞かせください。

永野: 朝ドラ(「半分、青い。」)のスピード感や、撮影量にようやく慣れてきたなかで、映画の現場は久しぶりでした。でも、(メガホンをとった)月川翔監督と、以前CMでご一緒したときに「次は映画でご一緒したい」と思っていましたし、余命ゼロでありながら一生懸命に生きる女の子の生きざまを演じてみたいと思い、ぜひやりたいと思いました。

北村: お話をいただいたとき、正直僕でいいのかなという迷いは伝えました。なぜなら、月川監督、プロデューサーさん、そして脚本を読んだとき、命を扱っているテーマであることも(北村が出演した『君の膵臓をたべたい』と)共通点が多かったからです。でも月川監督から「北村匠海以外、考えられなかった。あえて差別化を図らず、好きなようにやってほしい」という言葉をいただいたとき、迷いがなくなりました。

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永野芽郁 & 北村匠海、映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)


―― お二人は初共演なんですね。

永野: そうなんです。どんなお芝居をする人なのかなと思っていたら、月川監督もプロデューサーさんも「匠海はなんでも受けとめてくれるから」と聞いていたので、会う前から「絶対大丈夫」と思っていました。だって、これだけいろいろなものを作ってきた大人たちが太鼓判を押すんですから。逆に私がしっかりしないといけないと感じました。

■ 芝居の感覚が似ている二人!?「不思議な体験」「意識しなくても会話が成立」

―― お互いに芝居をしてみた感想は?

北村: すごかったです(笑)。僕はこの映画では、とにかくどんな感情も丁寧に受ける芝居をしようと思っていました。そんななか、芽郁ちゃんの、複雑なんだけれどまとまってくるというか、表情一つとってもなんとも言えないお芝居の感じがすごかった。あとは、芽郁ちゃんもとても受け取るのが上手なので、自然とキャッチボールができたんです。すごく自分とお芝居の感覚が似ているなと思う一方、不思議な体験でした。

永野: クランクインの最初から、私がなにをしても絶対受け止めてくれて、自分のなかでしっかり落とし込んで返してくれるんです。そのスピードが速いので、意識しなくても会話が成立しました。お芝居をしていてとても気持ちがよかったです。

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永野芽郁 & 北村匠海、映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)
(C)2019「君は月夜に光り輝く」製作委員会


―― 北村さんは月川組経験者ですが、永野さんは初。それぞれ今回の現場はいかがでしたか?

北村: 本当に自由にやらせてもらいました。今回僕が演じた卓也という男の子と、以前演じた『君の膵臓をたべたい』の"僕"と大きく違うのは、家庭のなかに問題を抱えているところ。どう演じるかは、しっかりとプレゼンテーションしました。月川監督がなにを求めているか、それをどれだけこえられるかを意識しました。
あとは、月川監督は何かひきつける力があるんです。今回も芽郁ちゃんのシーンを含めて、現場で奇跡的なことがいっぱい起きました。監督にしか出せない空気感や力があるんです。

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映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)
(C)2019「君は月夜に光り輝く」製作委員会


永野: 私たちが提案したことを受け入れてくれて、さらに良くなるにはどうしたらいいか、柔らかく、さりげなく伝えてくれるんです。否定が一切ない。「監督についていこう」と意識していないのに、自然とついていっている感じ(笑)。
あと感動したのは、監督自身が脚本を書かれていて、物語の展開も全部わかっているにもかかわらず、私たちのお芝居を見て涙を流してくれるんです。そんな監督いますか? こんなにも私たちに寄り添ってくれる監督がいるんだということを感じることができたことが、すごく大きかったです。

■ 余命ゼロでも笑っていられるのは......「葛藤こそが"まみずの生きている証"」

―― お二人が演じた、まみずと卓也という人物についてどんなことを考えて臨んだのでしょうか?

永野: 余命ゼロだから死ぬ、悲しい、だから毎日しんどい、毎日泣いているというのを全部イコールでつなげるのは作りものっぽくて嫌だったんです。まみずが余命ゼロでも笑っていられるのは、自分の状況をわかっているなかで、突然卓也が現れた。救われることが多かった半面、人を好きになることは、もっと自分の死を間近に受け止めなければいけないこと。その葛藤が人間らしいなと思ったんです。葛藤しているから、自分が感じていることと表情が食い違うこともある。その揺れが"まみずの生きている証"だと思ったんです。だから今回は意識的に感情をぐちゃぐちゃにしてやろうと思っていました。

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映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)
(C)2019「君は月夜に光り輝く」製作委員会


北村: なぜ卓也がまみずのやりたいことを代行したのか......。そこには卓也の姉の存在が大きく影響していると思うのですが、まみずと向き合っていくなかで、姉の存在を超えて、どんどん感情が動いていったんだと思ったんです。最初は淡々としていたのですが、徐々に感情的になっていく。そういった変化はしっかり表現しなければと思って臨みました。

―― 卓也の代行体験では、さまざまなことを一人でやっています。

北村: 遊園地の撮影はとしまえんだったのですが、昔、よく家族で行っていたので、ウサギの耳をつけてジェットコースターに乗るシーンなどは、恥ずかしかったです(笑)。遊園地は一人で行くものじゃないなと......。ただ胸ポケットにスマホを入れて(まみずと会話して)いたので、一人じゃないという感覚は持っていました。

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映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)


―― 永野さんは病室のシーンがほとんどでした。

永野: 私は病室から出られなかったから、匠海くんがうらやましかったです。ただ二人で遊園地に行って遊ぶシーンがカットバックで流れるので、そこの撮影は遊園地でした。とても楽しかったです。

■ 二人の距離が縮まったのは、北村匠海がジュリエットを演じたシーン?

―― 代行体験で言えば、北村さんがジュリエットを演じているシーンも非常に印象に残っています。

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映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)


北村: 自分で見たとき、意外とイケてるなと思っていたんです(笑)。でも本編にはないのですが、僕が着たジュリエットの衣装を芽郁ちゃんが着たシーンがあって......。その姿を見たとき、自分はうぬぼれていたなと感じました(笑)。

永野: 匠海くんのジュリエットはひどかったね(笑)。何日か笑いました。

北村: でもあの撮影のあとから二人の距離が縮まった気がします。実はあの日、僕の誕生日だったのですが、芽郁ちゃんからプレゼントをもらったんです。そこからことあるごとにいろいろなものをくれるんです。

永野: そんなたいしたものあげてないよ(笑)。

北村: 僕がスケジュールがハードな時に「エナジードリンクどうぞ」みたいな。気づかいがすごくうれしかったんです。

■ 大ブレイク中の2人、大きく変わる環境のなかブレない秘訣に共通点が

―― お二人とも作品が途切れることなく大活躍を続けていますが、大きく環境が変わるなか、ブレずに大切にしていることは?

永野: 周りを見ることです。自分よりも対相手のことを考えて行動や発言することで、自分が見えてくるので。これは小さいころから母親に教わってきたことで、いまでも守っています。周囲の変化に合わせて自分を見失ってしまうと、人格すら変わってしまうので、環境の変化に対応しつつも、変わってはいけないことをしっかり把握することは意識しています。

北村: 僕も8歳から現在の事務所に所属していますが、仕事への向き合い方は、そのときから変わっていないです。環境は変わってきましたが、僕自身しっかり周囲を見て、自分の立ち位置を把握するようにしています。

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永野芽郁 & 北村匠海、映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)


―― お芝居の仕方も共通する部分が多いと話していましたが、生きるスタンスなども似ているところが多いのですね?

永野: そうですね。だからすごく楽だったよね?

北村: うん。同じ感覚で生きている感じがして、すごく楽な距離感が取れました。

―― そんな二人の相性の良さが映画からも伝わってきました。すごく作品を見ていて心地よかったです。

永野: 私たちが目指していたことなので、それはうれしい意見です。

北村: 見ている人たちにも、二人の自然な感じが伝えられたらいいねと話していたんです。

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あなたのせいで、生きたくてしょうがない――。死が近づくほど、美しく輝きだす命。限られた時間を精一杯生きた先に待っている"未来"とは。
原作のファンタジックな設定を美しく描きつつ、「生と死」に向き合う純愛物語。

映画『君は月夜に光り輝く』は、3月15日公開。出演は、永野芽郁 北村匠海
甲斐翔真 松本穂香 今田美桜 / 優香 生田智子 長谷川京子 及川光博 ほか

(取材・文:磯部正和 撮影:ナカムラヨシノーブ)
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永野 芽郁(ながの・めい)
1999年9月24日生まれ、東京都出身。2015年に映画『俺物語!!』でヒロインを務め注目を集めると、2016年放送の「こえ恋」で連続ドラマ初主演を果たす。「UQモバイル」や「カルピスウォーター」などのCMでも話題に。その後も、映画『PARKS パークス』『帝一の國』『ピーチガール』『ミックス。』の話題作のほか、2018年放送の連続テレビ小説「半分、青い。」ではヒロインの座を勝ち取り、現在放送中の連続ドラマ「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」では強い存在感を示すなど、いまもっとも注目の若手女優の一人だ。

北村 匠海(きたむら・たくみ)
1997年11月3日生まれ、東京都出身。2008年に映画『DIVE!!』にて映画初出演を果たすと、2013年にはダンスロックバンド「DISH//」のボーカル&ギターとしてメジャーデビュー。俳優、アーティストとして幅広い活動を続ける。2017年公開の映画『君の膵臓をたべたい』では、難病におかされるクラスメイトを温かい目で見守る"僕"を好演し、日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ数々の映画賞を受賞。2018年も、現在放送中の連続ドラマ「グッドワイフ」や映画『十二人の死にたい子どもたち』に出演している。

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