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1月クールのドラマでのアラフォー女優対決は、常盤貴子(46)主演「グッドワイフ」の勝利で幕を閉じた。
平均視聴率9.8%も最高だが、最終回で二桁まで押し上げたのも唯一だった。さらに録画再生で見られたのも最も多い。
日曜劇場「グッドワイフ」の実力を、最終回の内容も踏まえ分析してみた。

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The 2018 France Film Festival in Yokohama Opening Ceremony, Japanese actress Takako Tokiwa of Festival Muse(写真:Motoo Naka/アフロ)


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■他4ドラマとの差

まず視聴率だけで比べると、深田恭子(36)「初めて恋をした日に読む話」は平均8.5%・最終回9.6%と、ともに「グッドワイフ」に1~2%届かなかった。

竹内結子(38)「スキャンダル弁護士 QUEEN」は平均6.8%・最終回6.0%、木村佳乃(42)「後妻業」は平均6.3%・最終回5.1%、真木よう子(36)「よつば銀行 原島浩美がモノ申す!」平均4.5%・最終回4.8%。これら3本は、「グッドワイフ」に大きく水をあけられてしまった。

以上はリアルタイムの世帯視聴率での話だが、タイムシフトでも「グッドワイフ」は傑出した。
9話までの平均で8.5%、次の「はじこい」7.5%には1%差、次の「QUEEN」には2%以上の差をつけていた。自分の都合に合わせてじっくり鑑賞するディープな視聴者にも、「グッドワイフ」は最も支持されていた。

■若年層でも実力発揮

5本のドラマを男女年層別の視聴率でみると、別の風景が見えてくる。
一般的に日曜劇場は、視聴者の年齢層が高いと見られがちだ。ところが常盤貴子主演の今作は、若年層でも好成績だった。

関東2000世帯5000人超の視聴率を調べているスイッチ・メディア・ラボのデータで見てみよう。
東大受験に挑戦する高校生と塾講師(深田恭子)の恋愛をテーマにしているだけあって、男女10代とF1(女20~34歳)でこそ「はじこい」がトップだった。
それでもM1(男20~34歳)と男女35~64歳では、「グッドワイフ」がトップに輝いた(F2は「はじこい」と同率)。
TBSは、「ファミリーコア(13~59歳)の視聴率を強化していきたい」と明言しているが、「グッドワイフ」は19年ぶりに日曜劇場で主役に返り咲いた常盤貴子のおかげで、ファミリーコアの獲得に成功していると言えそうだ。

■ドラマへの満足度

常盤貴子の実力は、エイト社「テレビ視聴しつ」の視聴満足度調査でも裏付けられる。
「グッドワイフ」の5段階評価は、序盤が放送された1月が3.95、中盤の2月で4.01と、全ドラマの中でも5本の指に入り続けた。
中でも女性10代が評価を急上昇させた他、F1~2(女性20~49歳)が安定的に高評価だったのが光った。特にF2の4.32は、民放ドラマの中で堂々のトップ。46歳の主演女優が、同世代や下の同性に好感を持たれた点は特筆に値する。

「常盤貴子さんがとても綺麗だし内容も見ていて飽きない」女33歳・満足度5
「久々の常盤貴子の演技が新鮮に感じられて良い」女47歳・満足度4
「蓮見杏子さんが頑張ってる姿応援したくなります」女18歳・満足度5
「久しぶりの常盤貴子さんでしたが、役もピッタリで内容も面白い」女38歳・満足度5
「常盤貴子さんの表情が最初の頃とどんどん変わっていって、毎週どうなるのか楽しみ」女53歳・満足度4

■ドラマへの集中度

満足度の高さは、視聴者の集中度にも表れている。欠かさず見ている人の多いドラマは、それだけ吸引力の高い良いドラマと見なすことができるからだ。
ネットに接続したテレビで視聴動向を調べるインテージ「Media Gauge」のデータを見ると、「グッドワイフ」での視聴者の集中度の高さが浮かび上がる。

例えば各回を、直近3話すべてを視聴した人の数で表現すると、「QUEEN」「後妻業」「よつば銀行」はいずれも1000~2000人程度で推移していた(分母は関東広域30万ほど)。
ところが「はじこい」は、全10話1テーマで1話でも見逃すと展開が見えなくなるためか、回が進むにつれ4000人から5500人と4話連続視聴者が増えった。

「グッドワイフ」はさらにその上を行き、4000人超から7000人弱にまで連続視聴者が増えていた。
1話完結型の要素と、夫に仕組まれた収賄事件の真相と夫婦関係の行方などが展開する全10話1テーマ型の複合パターンだったが、これがうまく機能したようだ。

そして視聴率も急伸した最終回が見事だった。
全体を通しては、妻の蓮見杏子(常盤貴子)を中心とした弁護士物語と、贈収賄の容疑にかけられた夫・壮一郎(唐沢寿明)の検察物語が別々に展開し、それらに夫婦の物語も絡んで進行してきた。
それが最終回「最後の審判」では、いくつものどんでん返しの末に、夫婦それぞれの"正義"が浮かび上がる見事な着地だった。
このラストから全体を振り返ると、同ドラマが幅広い視聴者層に支持された理由がよくわかる。やはり良いドラマとは、見る人それぞれが自分事として受け止められる重層的な物語の展開であるようだ。
ドラマのTBSの貫禄と実力を思い知らされた最終回だった。拍手!

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文・鈴木祐司 次世代メディア研究所

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