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主演・松坂桃李、ヒロイン・山本美月の関テレ「パーフェクトワールド」がスタートした。
原作は有賀リエの漫画「パーフェクトワールド」。2014年に講談社コミック"Kiss"で掲載され、18年10月には、「パーフェクトワールド・君といる奇跡」とサブタイトルを加え、映画化までされている。その時の主演は、岩田剛典と杉咲花だった。

今クールのドラマ化では、タイトルを漫画原作と同じものに戻した。主演を松坂桃李、ヒロインを山本美月に託し、新たな組み合わせのカップルが、映画と一味違ったリアルな現実に挑戦している。

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カンテレ・フジテレビ系連続ドラマ「パーフェクトワールド」制作発表会見


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■平成最後の障がい者ドラマ

このドラマのテーマは、"純愛は、障害を乗り越えられるか"。はっきり言って究極の問いだ。
2000年にTBSで放送された、キムタクと常盤貴子による純愛ドラマ「ビューティフルライフ」は、最高視聴率が41,3%を記録し、異例のヒット作品となったのを思い出す。
美容師のキムタクと、車椅子の常盤貴子が恋仲になるというもの。このドラマでは、足に障害を持つ人用に、アクセルを足で踏まない車の運転シーンが何度も出てきて、「障がい者の具体的な生活を知るのはとても大切」と実感したものだ。

今回の平成最後となる障がい者ドラマ「パーフェクトワールド」は、障がい者の生活と現実について、もっと深く掘り下げて、日常生活をより具体的に描いている。
排泄(はいせつ)障害に始まり、車椅子生活が引き起こす死に至る問題などだ。バリアフリーの生活はもはや当たり前となっているはずだが、実際にはさまざまな問題が積み残されている。それをストーリーの中で、必然性のある流れで細かく描くことは、障がい者に対する理解につながる大事なプロセスなのだと実感する。

「好きだったら乗り越えられる」とか、「愛が2人を強くする」と言われることがある。
ところが「キレイごとだけでは絶対に無理だ」と現実を見せられる。それでも......という葛藤に満ちた展開が、このドラマの美しさではないだろうか。

■松坂桃李×山本美月

障がい者でありながら一級建築士として、建築事務所で働く鮎川樹。
そんな鮎川を演じる松坂桃李の、なんとカッコ良いことか。彼のすごいところは、見た目だけではない。演技の中でも、動かない足の持ち上げ方や、無力な足に靴を履かせるシーンなど、細部までの繊細な演技が見事だ。
「役作りはどうやってやったのだろうか」と驚嘆と興味を覚える。

ヒロインで、鮎川の高校のクラスメイトで、初恋の淡い思いを寄せていた川奈つぐみ。彼女を演じる山本美月の演技も、恋ベタな感じと真面目で控えめな女子を、きわめて自然に演じていて好感触だ。
旧知の人が、急に障がい者となって変わり果てる。そんな姿を受け入れるのに戸惑い、言葉を選ぶ気遣いを見せる。ところが選びすぎる痛々しさに同情を禁じ得ない。障がい者と接しながら"フツー"でいようとする難しさを、ごく素直に見せているところがすごい。
当たり前の生活を当たり前に生きる。一般人の気持ちや反応を代弁してくれているかのようだ。鮎川との恋が始まり、どう変化していくか、地味な演技に徹しながら、これほど興味をかき立てられる存在は珍しい。

■音楽の魅力

音楽は菅野祐悟が手がける。
冒頭の軽快な音楽は、"タラレバ"の愛称だった「東京タラレバ娘」を思わせる都会的な軽いノリ。やはり、その耳心地の良いサウンドは、菅野の代名詞といえる逸品だろう。

ストーリーが純愛ドラマなだけに、センチメンタルなシーンでは、音楽もピアノのアコースティック音を用いられる。また感情が盛り上がるシーンでは、オーケストレーションで壮大な空間と奥行きを演出している。かなりベタではあるのだが、これが何ともイイところを突いてくるというのか、気持ちがイイのだ。やはりセンスの問題だろう。

障がい者との純愛ラブストーリーを通して、健常者と障がい者の壁を打ち砕き、このドラマがたくさんの人に視聴されることを切に願う。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修・次世代メディア研究所

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