ここから本文です

春クールのドラマは前半戦をほぼ終え、世帯視聴率ではテレ朝のドラマが強い。

サムネイル

3ドラマの男女年層別視聴率


【無料配信】「集団左遷!!」最新話を配信中>>

ところがTBSのお仕事ドラマは、働き盛りの世代に見られており、特に「集団左遷!!」は中高年に強烈にリーチしている。

閉塞(へいそく)の時代のリーダーとして、福山雅治の演技に同世代の熱い視線が集まっている。

■世帯視聴率と個人視聴率

ビデオリサーチが測定する関東900世帯の世帯視聴率では、テレビ朝日の3ドラマ「特捜9」「科捜研の女」「緊急取調室」がいずれも高い数字を獲っている。またネット記事でも、それを高く評価する記事が散見される。

「4月クールのドラマ テレ朝の勢い止まらず、視聴率も好調」(4月25日・NEWSポストセブン)
「テレ朝"平成最後の4月"全日帯視聴率トップ「緊急取調室」「特捜9」などドラマ好調」(5月8日・ザテレビジョン)
「「科捜研」「特捜」「緊取」...テレ朝の刑事ドラマが好調な理由」(5月13日・スポニチアネックス)

ただしこれらの記事は、世帯視聴率の高低だけで、ドラマの好不調を語っている。
ところが男女年層別の個人視聴率で見ると、テレ朝ドラマの視聴者は、極端に男女65歳以上に偏っていることがわかる。少子高齢化が進んでいる。またテレビ視聴者の年齢構成は、人口構成以上に高齢層に偏っている。テレ朝の世帯視聴率は、その層を狙っているために高いのが実態だ。

そんな中にあって、福山雅治主演「集団左遷!!」は、視聴者層が大きく異なる。
テレ朝ドラマと比べると、1層(男女20~34層)や2層(男女35~49歳)で高くなっているが、特に3-層(男女50~64歳)がテレ朝ドラマだけでなく、他のドラマより突出している。
働き盛りの管理職や経営層に熱く見られているようだ。

■高評価者の声

エイト社「テレビ視聴しつ」は、関東地区960人を対象に満足度調査を実施している。その4月調査でも、2層と3-層で、高い評価の声が見られる。

「おもしろい」女43歳・満足度4
「主演俳優が演じる銀行員に興味がわく」女61歳・満足度4
「キャストは結構すごいメンツを集めていてTBSの力の入れ様がうかがえる」男43歳・満足度4
「サラリーマンって大変だなあ」女44歳・満足度5
「どうやって閉店を防ぐのかワクワク!!」男64歳・満足度5

4月の段階では、三上博史演ずる横山常務の配転計画で、蒲田支店は形勢が圧倒的に悪い。
にも拘わらず中高年は既にかなり熱くなっている。今後後半にかけて、小(蒲田支店)が大(本店)の方針を覆すべく奮闘するにつれ、視聴者の評価はさらに高まっていく可能性がある。

■見どころ

日曜劇場はこれまでも、「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」など、働く男たちの熱い戦いを描いて来た。
小が大の理不尽に屈せず、最後は熱意と志で義を全うする姿に、視聴者は胸を熱くしてきた。
しかも「半沢直樹」以来の銀行系ドラマだ。多くの視聴者が名作の予感で、胸を膨らませているのは間違いない。

主演の福山雅治(片岡蒲田支店長)は、序盤から香川照之の"顔芸"の向こうを張るような新たな一面を出し、話題を集めている。
しかも強大な理不尽として立ちはだかる三上博史(横山常務のリストラ計画)を前に、怯(おび)える蒲田支店のメンバーが徐々に立ち上がって行く展開は魅力的だ。

例えば常務派と思われた香川照之(真山副支店長)は、実は病気の妻のために定時で帰っていたが、その妻の言葉で支店長に付いていくことになった。
実際に常務のスパイ役を担っていた高橋和也(花沢法人営業1課長)も、支店長の熱意と寛容な心で心変わりをした。

組織の駒として働いているように見えるサラリーマン。
それでも巨大な理不尽より"純粋な動機"に熱くなり、普段以上の力を発揮することがある。こうした平凡な人々の強さを見て、自らを反省し、次の活力にしたい人々は少なくない。明らかに「集団左遷!!」は、そうした善良なる心を奮い立たせている。

ただし巨大な理不尽は、その権力の大きさと組織を動かす力で、簡単には破れない。
1つの案件でハッピーエンドに見えても、どんでん返し的に横やりを入れてくる。小の熱意と大の理不尽のせめぎ合いは、まだまだ手に汗握る闘いになりそうだ。

【無料配信】「集団左遷!!」最新話を配信中>>

文・鈴木祐司 次世代メディア研究所

Facebookコメント
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。
PR

最新記事

rss

もっと見る

本文はここまでです このページの先頭へ