【インタビュー】哀川翔も認めたオリジナルアート"要素アート"を生み出したお笑い芸人・インデペンデンスデイ

2019/6/10 13:45

"要素アート"という独自のスタイルで有名人の似顔絵などを描く、お笑い芸人・インデペンデンスデイの内藤正浩。将棋の加藤一二三九段、俳優の哀川翔らにも認められた要素アートとは一体どういったものなのか? 要素アートを描くにあたっては、相方の久保田剛史が重要なカギを握っているという。

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"要素アート"カブトムシで描いた哀川翔


芸人がネットで話題を集めた「要素アート」を説明>>

■本人もリツイート......将棋の駒で描いた加藤一二三

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 お笑い芸人・インデペンデンスデイ)


――要素アートとはどのようなものなのですか?

内藤正浩(以下、内藤):「対象が持つ"ある要素"を並べて、絵にすることです。有名人の似顔絵を描くことが多いですね。小さな魚が集まって大きな魚に擬態する映像を見かけて、『何かに応用できるかも?』と思ったことがきっかけで思いつきました。要素アートが広まってくれたおかげで、『王様のブランチ』(TBS系)で取り上げてもらったり、『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)に出演させてもらったりしました」

――何作か見せてもらってもいいですか?

内藤:「はい。これが将棋の駒という"要素"を並べて描いた加藤一二三さんです。ご本人もTwitterでリツイートしてくれて、初めて多くの人に見てもらえました」

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"要素アート"将棋の駒で描いた加藤一二三


久保田剛史(以下、久保田):「カブトムシで描いた哀川翔さんも本人がリツイートしてくれたけど、あれは、本人が反応してくれるのを狙い打ちしたんだよね」

内藤:「そうだね(笑)。事務所(浅井企画)の先輩で、哀川翔さんのものまねをしている花香よしあきさんが、『翔さんは、こういうのリツイートしてくれるよ』って助言してくれて、描き上がったら、わざわざ本人に『こんなのありますよ』ってLINEしてくれたんですよ。そしたら哀川さんが面白がって、リツイートしてくれました。哀川さんにも花香さんにも本当に感謝です」

内藤:「サソリで描いた美川憲一さんが今までで1番時間かかりました。他の作品はだいたい8時間くらいで描けるのですが、美川さんだけ3日くらいかかりました」

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"要素アート"サソリで描いた美川憲一


内藤:「事務所の後輩のANZEN漫才のみやぞんです。これを描いたのは、みやぞんが2018年の『24時間テレビ』(日本テレビ系)でトライアスロンに挑戦したときで、ランニングシューズと水泳キャップと自転車で描きました」

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"要素アート"ランニングシューズと水泳キャップと自転車で描いたANZEN漫才のみやぞん


■一切描いていない相方・久保田が任される役目とは?

――どうやって描いているんですか?

内藤:「スマホで描いています。要素になる物を描いて、あらかじめ描いておいた下書きに、その要素をスタンプみたいにタッチペンで置いていくんです。スマホの小さな画面で描くのでかなり大変ですよ(笑)。モデルにする有名人は、そのとき話題になっている人が多いのですが、番組に呼ばれたときはMCさんの似顔絵を描いたりもします」

久保田:「すごく喜んでくれるよね。いい媚(こ)びになってる(笑)」

――久保田さんも手伝ったりしているんですか?

内藤:「全て僕1人で描いていますが、相方はすごく重要な役を務めているんですよ」

久保田:「実は僕、同じ物が集まっていると恐怖を感じる集合体恐怖症なんです。なので、内藤さんが描いた要素アートが気持ち悪くて見られないことがあるんです」

内藤:「SNSって不特定多数の人が集まっているから、要素アートが集合体恐怖症の人の目にとまって、不快な思いをさせちゃうことがあるかもしれないじゃないですか。なので、集合体恐怖症の相方に見せて、OKが出たらSNSにアップするようにしているんです」

久保田:「弱点のはずの集合体恐怖症が思わぬところで役に立ちました(笑)」

■先輩・ずんの飯尾から、1度だけ叱られた過去

――お2人は浅井企画に所属していらっしゃいますが、仲良くしている先輩芸人さんはいらっしゃいますか?

久保田:「浅井企画は、関根勤さんやキャイ~ンさんなど優しい先輩ばかりが集まっているので、みなさん良くしてくれますね。中でも、ずんの2人は特に気にかけてくれています。2人ともまず怒らないし、お笑いについても絶対に否定から入らずに、『いいじゃん、いいじゃん!』って肯定しながらアドバイスしてくれるんですよ。本当に優しい先輩です」

内藤:「でも、絶対に否定しないはずのずんの飯尾(和樹)さんが、1度だけ僕にダメ出ししてくれたことがありました。スキャンダルがあったタレントさんをイジるような要素アートをSNSにアップしたら、それを見た飯尾さんからすぐに連絡があったんです。『暗いニュースで描くのはやめよう。芸人なんだから明るいことしようよ』って。すぐにその画像は消して、それから僕は考えを改めるようになりました」

久保田:「僕も『芸人なんだから攻めちゃえ!』みたいな甘い考えで内藤さんを後押ししていたので、すごく反省しました」

――今後の目標をお聞かせください。

内藤:「要素アートでも注目されたいですが、漫才でも少しずつネタ番組に呼ばれたりするようになりました。どちらも両立して頑張りたいです」

久保田:「僕も漫才はもちろんですが、90年代のテレビ番組を語るライブもやったりしているので、"テレビ好き芸人"としてアピールしていきたいですね」

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◆インデペンデンスデイ

2006年2月に、大学の落語研究会の先輩・後輩だった2人でコンビ結成。内藤正浩は、1985年1月28日生まれ、愛知県出身。手先が器用で細かい作業が得意。要素アートで注目を集める。久保田剛史は、1987年2月4日生まれ、愛知県出身。テレビやラジオを好み、芸能人ブログを多数チェックするなどの大の芸能人好き。
座右の銘は、内藤が「人畜無害」、久保田が「平穏無事」。

(取材・文/沢野奈津夫@HEW

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