やっぱり米倉涼子はテッパン!? ~失敗しないの『ドクターX』再スタート~

2019/10/21 18:36

そろそろ見たいと思ってたテレビ朝日『ドクターX~外科医 大門未知子~』が、久々に帰ってきた。

今期で第6シリーズとなるが、初回でいきなり視聴率が20%を超えた。
実は第2シリーズから4シーズン連続で、初回は大台にのっている。快挙である。
やっぱりテッパンのドラマであることがわかる。

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米倉涼子主演『ドクターX~外科医 大門未知子~』


米倉涼子の目ヂカラときっぱりセリフが魅力>>

■テッパンの面白さ

前回シリーズの第5期は2017年秋の放送。今期の第6期シリーズは2年ぶりとなる。
キャストは、新たに市村正親・武田真治・ユースケ・サンタマリア・清水ミチコ・河北麻友子らを迎えた。個性豊かな俳優陣で、脇の盛り上げはじゅうぶんだ。

主演の米倉涼子は、相変わらずキレの良い手さばきで手術をこなす。
「私、失敗しないので!」と言い切り、医師免許が必要ない雑務は、一切「いたしません!」と切り捨ててみせる。
「ここに大門未知子あり」という感じで、視聴者から「待ってました!」と声が聞こえてきそうだ。

展開は今回も、実にあっさりスッキリして気持ち良い。
おなじみの共演者が多いが、西田敏行演ずる蛭間重勝院長は第1話目にして逮捕されてしまう。蛭間派の海老名敬を演じる遠藤憲一のコメディ感のある絡みも、このドラマの楽しみだ。

大門未知子のセリフは、今回も小気味よい。
コワモテの遠藤憲一に、「顔コワイよ!」とツッコミを入れる。新たに加わった先生方の長~い肩書に対しては、「長っ!」と思わず出てくるセリフ。
「次世代インテリジェンス手術担当」とか、「次世代超低侵襲外科治療担当」、さらに「次世代がんゲノム・腫瘍担当」など、視聴者の本音をあえて台本に書き込む脚本家・中園ミホの遊び心が笑える。
ドラマのリズム感が増し、未知子の勢いがいっそう引き立つ。

■進化した面白さ

第1話では、AI機能がストーリーの流れを作る。
時代の流れとともに、さまざまな場面で活躍を見せるAI機能だが、医療の現場にも進出し、画像診断や新薬の開発など多くの現場ですでに導入されている。

日本における人口減少の問題は、世界でも極めて深刻な状況で、加えて医療機関で働く人の人材不足も同様に深刻だ。
団塊世代が後期高齢者になる頃には、社会保障と医療保障のダブルパンチの財政難に加え、人手不足が深刻というトリプルパンチが待ち受けている。

いち早くこの問題をドラマに取り込んでいるのはさすがだ。
AI機能をいかに活用し、問題解決に生かしていくかが、現在の大きな課題である日本の社会を反映していると言っても、過言ではないだろう。

ただし機械の優れた知能は、速さと正確さを強みとしながらも、職人技と言える細微な人間の判断に、どこまで追いつくことができるのか。大門未知子の完璧な判断力と速くて高い技術に対して、AIの人工知能がどこまで善戦するのか見所だ。

■キャスティングも進化

そして今シリーズの目玉となるキャスティングが、東帝大学病院の新たな副院長だ。
経営難を立て直すべく救世主として現れたニコラス丹下(市村正親)が、組織にどんな風を吹かせるのか。ストーリー展開がどこまで魅力的になるかが関わっている。
東帝病院を本当に救おうとしているのか、また未知子の敵と味方のどちらになるのか、興味は尽きない。

市村正親はやはりすごい役者だ。
彼の空気感、卓越した演技力、何よりその存在感が、こんなにもドラマの世界観に大きな変化をもたらすのかと痛感させられる。

加えてニコラス丹下の右腕となる鮫島有を演じる武田真治が光っている。
いるだけで神秘的な怪しさを放ち、市村の存在感に負けることなく、それでいて市村の邪魔をすることなくクールに寄りそう。
前クールの『凪のお暇』では、スナックママ役を演じていた。全く同一人物とは思えない七変化ぶりは、まさに役者である。

テレビ朝日の人気シリーズ『ドクターX~外科医 大門未知子~』が戻った今期は、テレビドラマが大いに盛り上がる。
その中でも同作にどんな結末が待っているのか、目が離せない。

米倉涼子の目ヂカラときっぱりセリフが魅力>>

コラムニスト:はたじゅんこ
監修:次世代メディア研究所