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関西テレビ制作の『まだ結婚できない男』が第5話を終え、次の第6話で大きな転機を迎えそうだ。

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阿部寛主演『まだ結婚できない男』


阿部寛の"めんどくさい力"爆発>>

このドラマは、2006年に放送された『結婚できない男』で平均視聴率17.1%・最終回22.0%をマークした。社会現象になる程の大ヒットだった。
13年たった令和元年で、続編がスタート。偏屈で皮肉屋な性格の桑野信介(阿部寛)が、ファンの心をガッチリ捕まえている。

■ユニークな主人公と犬

第2シリーズの登場人物は、前作と大きく代わり、吉田羊・稲森いずみ・深川麻衣の3人が新たに加わった。痛烈なコメディの世界観がパワーアップしている。

さらに前作のパグ犬"KEN"そっくりの犬が、桑野の隣に住んでいる。
名前はタツオだが、桑野が「ケン」と呼ぶと反応したりもする。もともと愛嬌(あいきょう)のある顔が特徴のパグ犬だが、その愛くるしい表情豊かなタツオの演技も、人間顔負けでメチャメチャ面白い。

桑野信介(阿部寛)は53歳。
「歳をとって、少しは丸くなったか!?」と思いきや、偏屈で独善的で皮肉を言うキャラは、丸くなるどころか、改善の余地もむなしくますますひどくなっているようにすら見える。
自分のペースを崩さず、理詰めで無意識に相手を打ち負かし、かなり"めんどくさい男"だ。なのに正義感が強かったり、優しい一面もあったりと、どこか憎みきれないところもある。

■人生はすべからく二面性!

桑野の毒舌に対峙(たいじ)する独身弁護士・吉山まどか(吉田羊)は、桑野から相談を受けている。
だから二人の絡みが多いが、弁護士という役柄もあってか、面倒な桑野への容赦ない返しが見事で痛快だ。

今回の第5話では、まどかがカフェの店長の有希江(稲森いずみ)と早紀(深川麻衣)を誘って鎌倉に行くこととなった。
ところがなぜか、仕事で訪れていた桑野が現れ、さらに偶然再会した、まどかの後輩・エリカ(野波麻帆)の出現で、まさかの展開に進んでいく。

痛烈に結婚を否定する桑野。
独身生活が長くなればなるほど、誰かと生活することの煩わしさや親戚や家族の面倒が増えることへの嫌悪感も、確かに納得できる。
今さら、料理や洗濯など、誰かにやってもらう必要もない。自由でマイペースでいられる今の条件を捨てるほどのメリットがある相手に出会えるのかも、疑問だ。
付き合っている時の恋人の話はうらやましく思う。ところが結婚生活の夫や妻の話は、魅力的でない話が多いのも事実である。

独身者の中には、本当はどこか寂しくて、実はずっと一人でいたいわけではないけれど、恋愛で傷ついたり、夢を描けない現実を冷静に見てしまったりと、現状に立ち尽くしている人が多いのではないだろうか。

■小学生と独身女性

"恋や結婚に憧れる"まどかや有希江を始めとする女性たち。家のローンと妻と子を「人生最大の三大負債」と言い切る桑野。どちらの声も、リアルに伝わってくるのが面白い。
そして、このドラマの一番の魅力は、阿部寛が演じる"桑野信介"という"きもカッコいい男"そのものではないか。

関東2000世帯で視聴率調査を行っているスイッチ・メディア・ラボによれば、視聴者層に特徴のあるドラマになっている。
まずF1(女20~34歳)が、F2(女35~49歳)より高い視聴率となっている。在宅率の低さを跳ね返しての高視聴率は、関心の高さを示していると言えよう。
しかも個人全体より未婚女性の視聴率が高い。結婚と独身のそれぞれ長所短所に思い惑う層に、ドラマは着実に届いているようだ。

もう1点、小学生が良く見ている。
中高生や大学生より、はるかに高い視聴率になっている点が興味深い。偏屈で独善的で皮肉屋の"めんどくさい男"桑野に惹(ひ)かれているのだろう。
もしかして、小学生も人生のペーソスを十分理解しているのかもしれない。

次回の第6話では、まどかの過去が明らかになり、桑野との距離も近づきそうな予感だ。
桑野に春はやってくるのか。今後も目が離せない。

阿部寛の"めんどくさい力"爆発>>

コラムニスト:はたじゅんこ
監修:次世代メディア研究所

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