なつぞら女優の歌手・大原櫻子「原動力は悔しいと思う気持ち」
2019/12/20 12:00
2019年はテレビドラマに初主演し、主題歌も担当。NHK 連続テレビ小説にも出演を果たすなど女優としても歌手としても大活躍だった大原櫻子。2020年にはミュージカル『ミス・サイゴン』のキム役に挑戦するなど、ますますエネルギッシュな活動が期待されている。そんな大原櫻子にとって、役者と歌手の境界線とは?「濃すぎた1年」という今年のトピックスを振り返ってもらいつつ、キュートでプロフェッショナルな23才の素顔に迫った。
■N.Y.に行って天にも昇る気持ちになった
――2019年は多忙だったと思いますが、印象的な出来事というと?
大原櫻子(以下大原):今年は考えたら歌とお芝居と両方やらせてもらったなって。個人事務所に変わって手探りな部分はあったんですけれど、自分で動いていろいろやることの大切さをすごく学んだ年でもありました。
――お休みもとれなかったのでは?
大原:休みの日があっても準備に追われていたというのはあります。ただ10月に1週間、1人でN.Y.に旅行に行けたのは自分にとってインプットになりましたね。
――N.Y.でいちばん楽しかったことは?
大原:うれしい出来事がいっぱいあったんですよ。『ミス・サイゴン』のキム役を演じていたエヴァ・ノヴルザダが出ているブロードウェイミュージカル『Hadestown(ヘィデスタウン)』を見に行ったんですけれど、世界でいちばん好きな歌声の人なので寒い中、1時間近く出待ちしたんです。「日本で『ミス・サイゴン』のキムをやるんです」って伝えたら「アメイジング!」って言ってくれて、ハグし合って、天にも昇る気持ちでした。
――それはパワーになりますね。ほかにも刺激的な出来事が?
大原:ホテル全体がステージになっている体験型の観劇ができたことも刺激的でした。去年、舞台『メタルマクベス』に出させていただいていたので見に行ったんですが、『マクベス』を題材に役者さんが建物内のいろいろなところに移動してお芝居しているんですよ。ほかにもセントラルパークでランニングしたり、世界でいちばんおいしいステーキ屋さんと言われている"ピータールーガーステーキハウス"に行ったり、楽しみました。
――東京にいると仕事とどこか切り離せないですものね。
大原:そうですね。N.Y.は2回目だったんですけど、不思議と"故郷に帰ってきた"みたいな安心感があるんですよ。
――自然よりも高層ビルのある眠らない街のほうが好きなんですか?
大原:ああ~、そうかもしれないですね。街が生き生きしているというか。自然に触れるのも好きなので休みがあると山や海にも行くんですけどね。
――今年はドラマパラビ『びしょ濡れ探偵 水野羽衣』に初主演して、タイトル通り、毎回びしょ濡れになったりしていました。
大原:(笑)はい。3月ぐらいから撮影が始まって、ホントに毎日のように水をかぶるシーンがあったので過酷でしたけど、ブルーさん(ブルー&スカイ)の脚本が面白すぎて共演した矢本悠馬くんや大堀こういちさんも「台本に書いてないだろ?」っていうセリフを言ってくるんですよ。顔は平静を保っていてもおかしくて声が入っちゃったりとか。笑いをこらえるのに必死でした(笑)。羽衣みたいに真面目な天然キャラを演じるのもコメディも初挑戦でしたね。
――朝ドラ『なつぞら』では画家でもある山田天陽を早くに亡くしてしまう農家の妻、靖枝を演じて熱演が話題になりましたね。
大原:最初は「私みたいな朝ドラ新参者が出て大丈夫かな」と思ったんですけど、大役をいただいたからにはちゃんと役作りしたいと思いました。演じる上で意識したのは、靖枝さんは天陽さん(吉沢亮)を愛しているだけではなく、彼の作品が好きなんだなということ。だから亡くなった後に作品展を開いたのかなって。私の勝手な憶測ですけど、天陽さんみたいな方は自分を愛してくれるというより作品を好きになってくれる女性のほうがいいのかなって演じていて思いましたね。
■お芝居も歌も私にとって同じ表現
――舞台も含めていろいろな役に挑戦する大原さんの原動力は?
大原:ネガティブな意味ではなく「悔しい!」と思う気持ちです。N.Y.でパフォーマンスを見たときもそうですけど「スゴイな」と思うのと同時に「負けてられない」、「やってやろう」って。湧き上がってくるそういう思いが自分を突き動かしているんだと思います。俳優さんの素晴らしい演技を見ると、その方の人生の背景にあるものについてすごく考えるんです。苦しいことやつらいことを経験されているから、こういう演技ができるのかなって。
――大原さん自身、悲しいことやへこむことがあったら芸の肥やしになると思うタイプなんですか?
大原:思います。そういう気持ちがないとできない仕事だなって。どんなにつらいことがあっても「この状況で乗り超えられたんだから」って自信になったり。
――以前、音楽でいろいろな色に染まった自分を表現したいっておっしゃっていたのが印象に残っているんです。その姿勢はいろいろな役を演じることと通じていますか?
大原:共通していると思います。「自分って何なんだろう?」、「どういうのが自分らしいんだろう?」って模索し続けてますけど、ずーっと見つからないし、自分らしさってどんどん変わっていくんじゃないかなって。自分の感性は大事にしたいですけど「これが私なんだ」って決めつけたくはないですね。自分の世界だけで縮こまりたくはないなって。
――音楽も役者も経験がフィードバックされて、いろんな自分が表現できるという意味では同じなんですね?
大原:はい。お芝居も歌も同じ表現ですね。
――ライブや舞台はまた別ですか?
大原:そこも前のように変にスイッチを入れることはなくなりましたね。飾っていてもお客さんにはわかってしまうと思うし、ライブでも"大原櫻子をこういうふうに見せたい"っていうよりもありのままでいたいし、元気を与えたいと思う。それはお芝居も一緒だし、そう思うと線引きはあまりないのかもしれない。
――23才でその境地に達しているってスゴイですね。
大原:いや、いや、いや。
――大原さんにはふんわりしたキュートなイメージもありますが、ガッツを感じます。気を抜くときはあるんですか?
大原:つねに気を抜いてますけど、ボーッともしていないから、疲れる性格ですね(笑)。
元気を与えるっていうのは、私にとってつねに笑顔でいることではないんです。例えばライブの日に体調が悪かったとしたら無理に笑顔を作るんじゃなくて「今日、声出ないんですけど頑張ります!」って言うことによって「サクちゃんもそういう日があるんだな」って元気づけられる人がいるかもしれない。お芝居もコミカルなものを見ても気持ちがアガらないときもあるだろうし、シリアスで悲しい物語に「心を動かされてスッキリした」って元気が出るときもあるだろうなと思うんです。
――見た人が涙して自分の感情を吐き出せることもありますよね。
大原:そうですね。だからお芝居のジャンルにもこだわらないし、音楽のジャンルにもこだわらないんです。明るいポップな曲のカップリングに切ない曲を入れたかったり。色とりどりの曲を歌いたいってお話したのはそういうことだと思います。全部私だし、全部ウソじゃない。笑ったり泣いたり。でも、自分に限らず人間ってそうじゃない? っていう。
■以前はいつ結婚してもいいと思ってたけど......
――最新作「Shine On Me」はシングルとしては初のダンスナンバーでMVでもキレのいいダンスを披露していますが、これもまた新しい色の大原櫻子さんですものね。
大原:ツアーで踊っていたこともあって前から「ダンスできる曲をやりたい!」って言っていたんです。メロディもカッコいいし、今までの大原櫻子のポップスとはまた違う洋楽テイストですね。
【GYAO!動画】最新曲ではキレキレのダンスを披露!>>
――カップリング「Let Me Go」では初めて作曲にも関わっていますね。サビのドラマティックなメロディと歌が際立っています。
大原:良かったぁ(笑)。共作した方のスタジオで録ったんですけど、私が最近、好きな音楽や音の話をした上で打ち込んでくださって、「じゃあ、サクちゃん、このトラックにメロディを乗せて自由に歌ってください」って言われたんです。最初は戸惑ったんですけど、5~6回歌ったものを元に作っていただきました。自分から本能的に生まれるなじみのあるメロディなんだろうなって。
――サビのキーはいつも以上に高いですよね?
大原:めっちゃ高いです。でも自分で作ってるから(笑)。
――ははは。今後のことですが、30才になったときの展望とか先のことを考えるタイプですか?
大原:うーん、どうなっていたいんだろう? それこそ歌があってお芝居があればいいし、「幸せならいいや」って思っちゃうんですよね。ちょっと前は「いつ結婚してもいい」って思ってたんですけど、今はそう思わないというか、それこそN.Y.に行って「やばい! もっと頑張らなきゃ!」と思ったし「悔しい」って気持ちになったんですよ。歌ももっと研究していきたいし、楽しむために自分で見つけて学ばなきゃいけないなと思った1年でした。頑張るために休むことも必要なんだってわかったし、だから、また海外にインプットしに行きたいですね。
■大原櫻子 プロフィール
1996年、東京都生まれ。日本大学藝術学部映画学科卒業。2013年、映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』全国ヒロインオーディションで5,000人の中から抜擢(ばってき)。スクリーン&CDで同時デビュー。2014年に女優として「日本映画批評家大賞"新人賞"」、シンガーとして「第56回輝く!日本レコード大賞"新人賞"」をダブル受賞。2019年に5周年を記念するベスト盤をリリースし、全国10か所で5th Anniversary コンサートを開催。テレビ東京で放映されたドラマパラビ『びしょ濡れ探偵 水野羽衣』にてドラマ初主演、初主題歌を手がけ、NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』に山田天陽の妻・靖枝役で出演を果たす。12月4日にニューシングル「Shine On Me」をリリースしたばかり。2020年にはミュージカル『ミス・サイゴン』に出演する。座右の銘は「芸は身を助ける」。
■トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。
(取材・文/山本弘子)
(写真/ナカムラヨシノーブ)

女優・歌手として大活躍の大原櫻子
■N.Y.に行って天にも昇る気持ちになった
――2019年は多忙だったと思いますが、印象的な出来事というと?
大原櫻子(以下大原):今年は考えたら歌とお芝居と両方やらせてもらったなって。個人事務所に変わって手探りな部分はあったんですけれど、自分で動いていろいろやることの大切さをすごく学んだ年でもありました。
――お休みもとれなかったのでは?
大原:休みの日があっても準備に追われていたというのはあります。ただ10月に1週間、1人でN.Y.に旅行に行けたのは自分にとってインプットになりましたね。

「N.Y.で楽しかったことはエヴァに会えたこと」
――N.Y.でいちばん楽しかったことは?
大原:うれしい出来事がいっぱいあったんですよ。『ミス・サイゴン』のキム役を演じていたエヴァ・ノヴルザダが出ているブロードウェイミュージカル『Hadestown(ヘィデスタウン)』を見に行ったんですけれど、世界でいちばん好きな歌声の人なので寒い中、1時間近く出待ちしたんです。「日本で『ミス・サイゴン』のキムをやるんです」って伝えたら「アメイジング!」って言ってくれて、ハグし合って、天にも昇る気持ちでした。
――それはパワーになりますね。ほかにも刺激的な出来事が?
大原:ホテル全体がステージになっている体験型の観劇ができたことも刺激的でした。去年、舞台『メタルマクベス』に出させていただいていたので見に行ったんですが、『マクベス』を題材に役者さんが建物内のいろいろなところに移動してお芝居しているんですよ。ほかにもセントラルパークでランニングしたり、世界でいちばんおいしいステーキ屋さんと言われている"ピータールーガーステーキハウス"に行ったり、楽しみました。
――東京にいると仕事とどこか切り離せないですものね。
大原:そうですね。N.Y.は2回目だったんですけど、不思議と"故郷に帰ってきた"みたいな安心感があるんですよ。
――自然よりも高層ビルのある眠らない街のほうが好きなんですか?
大原:ああ~、そうかもしれないですね。街が生き生きしているというか。自然に触れるのも好きなので休みがあると山や海にも行くんですけどね。

ドラマ出演についても語る大原櫻子
――今年はドラマパラビ『びしょ濡れ探偵 水野羽衣』に初主演して、タイトル通り、毎回びしょ濡れになったりしていました。
大原:(笑)はい。3月ぐらいから撮影が始まって、ホントに毎日のように水をかぶるシーンがあったので過酷でしたけど、ブルーさん(ブルー&スカイ)の脚本が面白すぎて共演した矢本悠馬くんや大堀こういちさんも「台本に書いてないだろ?」っていうセリフを言ってくるんですよ。顔は平静を保っていてもおかしくて声が入っちゃったりとか。笑いをこらえるのに必死でした(笑)。羽衣みたいに真面目な天然キャラを演じるのもコメディも初挑戦でしたね。
――朝ドラ『なつぞら』では画家でもある山田天陽を早くに亡くしてしまう農家の妻、靖枝を演じて熱演が話題になりましたね。
大原:最初は「私みたいな朝ドラ新参者が出て大丈夫かな」と思ったんですけど、大役をいただいたからにはちゃんと役作りしたいと思いました。演じる上で意識したのは、靖枝さんは天陽さん(吉沢亮)を愛しているだけではなく、彼の作品が好きなんだなということ。だから亡くなった後に作品展を開いたのかなって。私の勝手な憶測ですけど、天陽さんみたいな方は自分を愛してくれるというより作品を好きになってくれる女性のほうがいいのかなって演じていて思いましたね。
■お芝居も歌も私にとって同じ表現
――舞台も含めていろいろな役に挑戦する大原さんの原動力は?
大原:ネガティブな意味ではなく「悔しい!」と思う気持ちです。N.Y.でパフォーマンスを見たときもそうですけど「スゴイな」と思うのと同時に「負けてられない」、「やってやろう」って。湧き上がってくるそういう思いが自分を突き動かしているんだと思います。俳優さんの素晴らしい演技を見ると、その方の人生の背景にあるものについてすごく考えるんです。苦しいことやつらいことを経験されているから、こういう演技ができるのかなって。
――大原さん自身、悲しいことやへこむことがあったら芸の肥やしになると思うタイプなんですか?

「自分の世界だけで縮こまりたくはないなって」
大原:思います。そういう気持ちがないとできない仕事だなって。どんなにつらいことがあっても「この状況で乗り超えられたんだから」って自信になったり。
――以前、音楽でいろいろな色に染まった自分を表現したいっておっしゃっていたのが印象に残っているんです。その姿勢はいろいろな役を演じることと通じていますか?
大原:共通していると思います。「自分って何なんだろう?」、「どういうのが自分らしいんだろう?」って模索し続けてますけど、ずーっと見つからないし、自分らしさってどんどん変わっていくんじゃないかなって。自分の感性は大事にしたいですけど「これが私なんだ」って決めつけたくはないですね。自分の世界だけで縮こまりたくはないなって。
――音楽も役者も経験がフィードバックされて、いろんな自分が表現できるという意味では同じなんですね?
大原:はい。お芝居も歌も同じ表現ですね。
――ライブや舞台はまた別ですか?
大原:そこも前のように変にスイッチを入れることはなくなりましたね。飾っていてもお客さんにはわかってしまうと思うし、ライブでも"大原櫻子をこういうふうに見せたい"っていうよりもありのままでいたいし、元気を与えたいと思う。それはお芝居も一緒だし、そう思うと線引きはあまりないのかもしれない。
――23才でその境地に達しているってスゴイですね。
大原:いや、いや、いや。

「元気を与えるっていうのは、私にとってつねに笑顔でいることではないんです。」
――大原さんにはふんわりしたキュートなイメージもありますが、ガッツを感じます。気を抜くときはあるんですか?
大原:つねに気を抜いてますけど、ボーッともしていないから、疲れる性格ですね(笑)。
元気を与えるっていうのは、私にとってつねに笑顔でいることではないんです。例えばライブの日に体調が悪かったとしたら無理に笑顔を作るんじゃなくて「今日、声出ないんですけど頑張ります!」って言うことによって「サクちゃんもそういう日があるんだな」って元気づけられる人がいるかもしれない。お芝居もコミカルなものを見ても気持ちがアガらないときもあるだろうし、シリアスで悲しい物語に「心を動かされてスッキリした」って元気が出るときもあるだろうなと思うんです。
――見た人が涙して自分の感情を吐き出せることもありますよね。
大原:そうですね。だからお芝居のジャンルにもこだわらないし、音楽のジャンルにもこだわらないんです。明るいポップな曲のカップリングに切ない曲を入れたかったり。色とりどりの曲を歌いたいってお話したのはそういうことだと思います。全部私だし、全部ウソじゃない。笑ったり泣いたり。でも、自分に限らず人間ってそうじゃない? っていう。
■以前はいつ結婚してもいいと思ってたけど......
――最新作「Shine On Me」はシングルとしては初のダンスナンバーでMVでもキレのいいダンスを披露していますが、これもまた新しい色の大原櫻子さんですものね。
大原:ツアーで踊っていたこともあって前から「ダンスできる曲をやりたい!」って言っていたんです。メロディもカッコいいし、今までの大原櫻子のポップスとはまた違う洋楽テイストですね。

「ダンスできる曲をやりたい!」
【GYAO!動画】最新曲ではキレキレのダンスを披露!>>
――カップリング「Let Me Go」では初めて作曲にも関わっていますね。サビのドラマティックなメロディと歌が際立っています。
大原:良かったぁ(笑)。共作した方のスタジオで録ったんですけど、私が最近、好きな音楽や音の話をした上で打ち込んでくださって、「じゃあ、サクちゃん、このトラックにメロディを乗せて自由に歌ってください」って言われたんです。最初は戸惑ったんですけど、5~6回歌ったものを元に作っていただきました。自分から本能的に生まれるなじみのあるメロディなんだろうなって。
――サビのキーはいつも以上に高いですよね?
大原:めっちゃ高いです。でも自分で作ってるから(笑)。

「幸せならいいやって思っちゃう」
――ははは。今後のことですが、30才になったときの展望とか先のことを考えるタイプですか?
大原:うーん、どうなっていたいんだろう? それこそ歌があってお芝居があればいいし、「幸せならいいや」って思っちゃうんですよね。ちょっと前は「いつ結婚してもいい」って思ってたんですけど、今はそう思わないというか、それこそN.Y.に行って「やばい! もっと頑張らなきゃ!」と思ったし「悔しい」って気持ちになったんですよ。歌ももっと研究していきたいし、楽しむために自分で見つけて学ばなきゃいけないなと思った1年でした。頑張るために休むことも必要なんだってわかったし、だから、また海外にインプットしに行きたいですね。

大原櫻子
■大原櫻子 プロフィール
1996年、東京都生まれ。日本大学藝術学部映画学科卒業。2013年、映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』全国ヒロインオーディションで5,000人の中から抜擢(ばってき)。スクリーン&CDで同時デビュー。2014年に女優として「日本映画批評家大賞"新人賞"」、シンガーとして「第56回輝く!日本レコード大賞"新人賞"」をダブル受賞。2019年に5周年を記念するベスト盤をリリースし、全国10か所で5th Anniversary コンサートを開催。テレビ東京で放映されたドラマパラビ『びしょ濡れ探偵 水野羽衣』にてドラマ初主演、初主題歌を手がけ、NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』に山田天陽の妻・靖枝役で出演を果たす。12月4日にニューシングル「Shine On Me」をリリースしたばかり。2020年にはミュージカル『ミス・サイゴン』に出演する。座右の銘は「芸は身を助ける」。
■トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。
(取材・文/山本弘子)
(写真/ナカムラヨシノーブ)