【インタビュー】認知症と家族の愛をテーマにした曲でレコード大賞新人賞を受賞 ホスピタルプリンス・海蔵亮太

2019/12/27 12:00

カラオケ世界大会で2年連続で優勝。その後「THE カラオケ★バトル」や「今夜、誕生! 音楽チャンプ」などの音楽番組でも数々の賞を獲得した実力派シンガーの海蔵亮太(かいぞうりょうた)が「第61回 輝く!日本レコード大賞」で新人賞を受賞。昨年6月、認知症をテーマにした「愛のカタチ」でメジャーデビューすると、自身のおじいさんも認知症だった経験から、病院や施設での慰問ライブも開催。今回は新人賞への喜びや慰問ライブでの経験、来年への豊富などをきいてみた。

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『第61回 輝く!日本レコード大賞』新人賞を受賞した海藏亮太


カメ止め女優・どんぐり出演でも話題の『愛のカタチ』ミュージックビデオ>>


■新人賞という名誉ある賞を受賞し、12月30日にあの様な素晴らしいステージに立たせていただけるのは僕だけの力ではありません。

――まずは「第61回 輝く!日本レコード大賞」(以下:レコード大賞) 新人賞受賞おめでとうございます!

海蔵亮太:ありがとうございます!

――改めてお気持ちを教えてください。

海蔵亮太:本当にありがたいです!僕自身、最初はまさかと思いましたし、すごく驚きました。自分で良いのかなって。でも一年間歌い続けてきて、応援してくださる皆さんに「新人賞」という形として結果を残せたのはやっぱりうれしいですね。

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「最初はまさかと思いましたし、すごく驚きました。」


――レコード大賞は子供の頃から見ていましたか?

海蔵亮太:見てました、見てました!子供の頃は大晦日(おおみそか)に放送していたので、レコード大賞を見てから違う音楽番組を見たりと、結構音楽三昧でしたね。

――その当時、レコード大賞への憧れはありましたか?

海蔵亮太:子供の頃から歌手になりたいという夢を抱いていたわけではないですが、「授賞式ってこんなに楽しそうなんだ。みんな、こんなにキラキラしてるんだ。いいなぁ......。」という気持ちは抱いていました。

――レコード大賞当日(TBSテレビ 12月30日(月)17:30~)はどういう気持ちを一番大切に歌いたいですか?

海蔵亮太:やはり新人賞という名誉ある賞を受賞し、12月30日にあの様な素晴らしいステージに立たせていただけるのは僕だけの力ではありません。ファンの方々、スタッフ、家族、友人、その他支えてくれたいろいろな人たちのおかげなんです。まずはそういう人たちへの感謝の気持ちを一番に歌に乗せて届けたいです。

――振り返ると、海蔵さんにとって2019年はどういう年でしたか?

海蔵亮太:新しい経験が多かった気がします。レコード大賞で新人賞をいただくことだってもちろん初めてだし。デビュー前は普通に働いていたので、僕の中ですべてが新鮮でしたね。もちろんデビュー前だって新鮮なことはたくさんありましたが、それとはまた違う、目に見えない力というか、シンガーである以前に人間として、音楽ってやっぱすごいなぁ......って強く感じた一年でした。おかげで毎日ワクワクしていましたし。だから大変だという気持ちはなかったですね。

■音楽の素晴らしさをファンの人たちから教えてもらっていた時期でもあったので、音楽がない状況にすごく違和感を覚えて......。

――最近は施設や病院で慰問ライブをされていましたよね。

海蔵亮太:はい。「愛のカタチ」でメジャーデビューさせていただいた後、祖父が認知症を患い施設に入ったんですが、お見舞いに行った時に音楽がないことに気づいたんです。もちろん病院や施設って、病気を治したりケアすることが目的なので当たり前なんですが。ただ僕は毎日歌のある生活だし、音楽の素晴らしさをファンの人たちから教えてもらっていた時期でもあったので、音楽がない状況にすごく違和感を覚えて......。だからこそ音楽の力を広めていきたいと思ったんです。祖父が今年4月に亡くなり、6月で僕がデビュー1周年を迎えたので、何か新しいことに挑戦してみようと考え、最初に思いついたのが病院や施設に音楽を届けることでした。

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「最初に思いついたのが病院や施設に音楽を届けることでした。」


――実際、そういう場で歌われてみていかがでしょうか?

海蔵亮太:最初は「誰だ?」という目で見られることもありました(笑)。だってその人たちからすると僕はよそ者じゃないですか。でも僕は音楽の素晴らしさを知っていたので、歌い続けていくうちに段々皆さんと打ち解けられるようになりました。歌い終わった後、皆さんにお会いしてお話させていただいた時「明日手術なんだけど頑張ります!」と言っていただいたり、病気で声が出せない方から代筆の手紙をもらったり。声を出せない患者さんは生まれた時から寝たきりらしく、手紙には最初、自分の病気を悲観する気持ちがつづられていたんですが、「海蔵さんと出会って、海蔵さんの音楽に触れて、明るい未来が見えるようになりました。」と書かれていたのが本当にうれしかったです。そういう活動を通じて、少しでも皆さんが笑顔になれるきっかけというかお手伝いができているのかなと思えるようになりましたし。

――最近では「ホスピタルプリンス」や「泣き歌王子」と呼ばれているようですが。

海蔵亮太:「そんな風に呼ばれているんだ」という感覚です(笑)。でもそれに対して嫌だという気持ちは全くないですね。僕の名前が結構複雑だし、「巨人さん」(身長が188cmのため)なんて呼ばれるより全然良いでしょ(笑)。キャッチコピーとして覚えてもらえることはうれしいです。

■2020年は、自分が知らない自分を発見したいです。

――2020年3月からは全国4都市を巡る「LIVE DAM Ai presents 海蔵亮太 ワンマンLIVE 2020」ツアーも始まりますね。意気込みを教えてください。

海蔵亮太:応援してくださる皆さんのおかげで、ライブという形で音楽を還元できていると思っています。もちろん僕自身もライブを楽しんでいますが、来てくださる皆さんも、せっかく自分の大切な時間を僕に費やしてきてくれているので、純粋に楽しんでもらえたらうれしいですし、そう思ってもらえるツアーにしたいです。

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「2020年は今まで歌ってこなかったジャンルにも挑戦していきたいです」


――来年新たに始めたいことは?

海蔵亮太:今まで歌ってこなかったジャンルにも挑戦していきたいですね。2020年は、自分が知らない自分を発見したいです。それと今は東京、名古屋、大阪がメインの活動拠点ですが、僕の両親も祖父も九州出身だから第二の地元みたいな感覚があって、九州でもライブが出来るようになったらうれしいです。それに他の県にも行って、僕の歌をもっと知ってもらいたいです。でも音楽だけでなく、プライベートな旅行も含めて行ってみたいですね。あとこれは新たなことではありませんが、病院や施設での慰問ライブも続けて行きたいです。患者さんだけでなく、患者さんを支える家族や医療従事者の方々の苦労を、祖父を通じて見ていたので、そういう人たちにも音楽を届けて少しでも楽しい時間を一緒に過ごしたいです。

――最後に、海蔵さんの座右の銘を教えてください。

海蔵亮太:座右の銘と言って良いか分からないんですが、哲学者ウィリアム・ジェームズの「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。」(We don't laugh because we're happy ‐ we're happy because we laugh.)という言葉が好きなんです。

――海蔵さんのTwitterで一時期ヘッダーにその言葉を書かれていましたよね。

海蔵亮太:はい!オマージュとして、「笑う」という部分を「歌う」に置き換え、「楽しいから歌うのではない。歌うから楽しいのだ。」が僕の座右の銘です。

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海蔵亮太『愛のカタチ』プレミアム盤


カメ止め女優・どんぐり出演でも話題の『愛のカタチ』ミュージックビデオ>>

■海蔵亮太(かいぞうりょうた)プロフィール
1990年生まれ 愛知県出身。
カラオケ世界大会(KWC)において2016年、2017年の2年連続で世界チャンピオンに輝き、数々のカラオケ歌番組でも賞を総ナメにしてきた実力派ヴォーカリスト。
2018年6月シングル「愛のカタチ」でメジャーデビュー。現在、音楽番組への出演の他、病院や介護施設での慰問コンサートを定期的に開催している。2019年「第61回 輝く!日本レコード大賞」の新人賞を受賞。

海藏亮太 公式サイト>>

海藏亮太 公式Twitter>>

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取材・文・写真:秋山雅美(ポップシーン)