俳優・瀬戸康史が"売れない芸人"を演じて感じた「怖さ」とは?

2020/8/25 11:00

連続ドラマ、映画、舞台と幅広い活躍を続ける俳優・瀬戸康史。2005年に芸能活動をスタートすると、その後さまざまな作品へ参加し、若手人気俳優としての地位を確立した。8月28日公開の新作映画『事故物件 恐い間取り』では、KAT-TUNの亀梨和也演じる山野ヤマメとお笑いコンビを組む中井大佐を好演。中井は劇中、10年間組んだコンビを解散しようと提案する。芸能生活15年を迎える瀬戸にとっても思うところはあったようだ。

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ドラマ、映画、舞台と幅広い活躍を続ける俳優・瀬戸康史


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■俳優人生15年「とにかく続けること」

『事故物件 恐い間取り』は、「事故物件住みます芸人」として活動している松原タニシのベストセラーノンフィクションを、映画『貞子』などを手掛けた日本ホラー界の第一人者・中田秀夫監督が映画化した作品。瀬戸が演じる芸人・中井は、山野ヤマメ(亀梨和也)とお笑いコンビ「ジョナサンズ」を組んでいるが、結成10年になるにも関わらずまったく売れる気配がないことから、コンビ解散を申し出て違う道へ進もうとする。

「役とは言え、怖いですね」と"売れない"芸人を演じたことに苦笑いを浮かべる瀬戸。撮影中は、観客のエキストラに対して助監督から「絶対笑わないように」という指示があるなか、漫才を披露するシーンも多数あった。その都度「かなり厳しいですよね。メンタルが強くないとやっていけない」としみじみ感じたようだ。

俳優業もお笑い業も、志す人は多いが、売れるのはほんの一握り。瀬戸自身はなにを心のよりどころに俳優業と向き合ってきたのだろうか? 瀬戸は「とにかく僕は続けることですね」と語る。続けて「たぶん、どの職業でも同じだと思いますが、逃げ出そうと思えば逃げ出せる。そのなかで継続することってかなり難しい。僕はどんなことがあっても"続けよう"という気持ちでここまでやってきました」。

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「どんなことがあっても"続けよう"という気持ちでここまでやってきました」


中井は、お笑い芸人という道を諦め違う道に進んだ。これに瀬戸は「僕もやりたいことはいろいろあります。いまも絵を描いたりしています。でもすべて"表現"につなげることができると思っているので、興味が湧いたことはどんどん挑戦していきたいです」と自身はあくまで表現という軸があると語った。

■中田秀夫監督は強面だけれど、とても優しくて柔らかな方

俳優業をブレることなく続けてきたからこそ、さまざまな作品との出会いに恵まれた。本作も瀬戸にとっては大きな縁だったという。「僕は中田監督が撮られた『リング』の大ファン。自分がこれまで観たホラー映画のなかでナンバー1の作品だったんです。そんな監督とご一緒できることがまず嬉しかったし、個人的にタニシさんのことも存じ上げていたので、重ねてテンションがあがりました」。

憧れの中田監督との現場。最初はビジュアルから想像して「怖い人なのかな」というイメージだったが「実際お会いすると、とても柔らかく優しい方で、演出もとても細やか。ホラー作品は想像力が大切なのですが、現場でビジョンをはっきり伝えてくださるので、完成形が見えやすかったです」と全幅の信頼を置いて演じられたという。

■初共演の亀梨和也は「運命的な出会い」

また亀梨とも初共演だったが、相性はバッチリだったようだ。撮影前は「10年間コンビを組んでいる相方ということで、その空気感に嘘があってはいけない」と不安もあったというが「不思議な感覚なのですが、お会いしたらすごく親近感が湧いたというか......。もしかすると僕がテレビや映画で亀梨さんのことをずっと見ていたからかもしれませんが、最初からお芝居がしやすかったんです」と撮影を振り返る。

最初にセッションしたのが、二人のコントのシーンだった。

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「本当に運命的な出会いだった」


「お互い意見を出し、結構ネタ合わせはしました。二人とも関西弁には苦労したのですが、亀梨さんは本番になるとバンバンアドリブを出してくるんです。それに乗せられてやることができたのは、とてもありがたかった。間もすごくよく、本当に運命的な出会いだったなと思っています」。

■新しいジャパニーズホラーを提示してくれる作品!

本作は「事故物件」に住む男に降りかかる恐怖を描いている。「僕には事故物件に住もうという気持ちがまったく分からないです。だっていつ自分の身に災難が降りかかるかもしれない。絶対嫌です」と苦笑い。

それでも「怖がりなんですけれど、ホラーは大好き」と好奇心はくすぐられるよう。本作についても「これまで中田監督が作られてきた、ジワジワきて脂汗が出るような怖さにプラスした、新しい要素もあります。ちゃんと挑戦されているなと感じますし、僕は笑ってしまった場所もありました。その意味で新しいジャパニーズホラーの作品だと思います」と見どころを語ってくれた。

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瀬戸康史


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■瀬戸康史(せと・こうじ)
1988年5月18日生まれ、福岡県出身。2005年芸能界デビュー。俳優としてテレビドラマや映画、舞台への出演を重ねる。2017年には、主演舞台「関数ドミノ」で平成29年度(第72回)文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞するなど注目を集めている。2018年放送の連続テレビ小説「まんぷく」ではメインキャラクターである神部茂を演じ好評を得た。2019年に放送された連続ドラマ「ルパンの娘」は続編の放送が決定、現在放送中の連続ドラマ「私の家政夫ナギサさん」でも、多部未華子演じるヒロイン・メイの気になる存在・田所優太を好演している。

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(取材・文/磯部正和)
(撮影/ナカムラヨシノーブ)
(ヘアメイク/須賀元子)
(スタイリスト/田村和之)