スリの男に処女を捧げ......日活ロマンポルノの金字塔『白い指の戯れ』を無料配信中

2020/11/27 16:37

映画『白い指の戯れ』(1972年公開、R15+)を動画配信サービス「GYAO!」にて12月1日23時59分まで無料配信中。性描写に重きを置いた日活ロマンポルノでありながら、キネマ旬報ベストテン入りという快挙を成し遂げた歴史的傑作だ。

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映画『白い指の戯れ』


「あたし初めてだから、乱暴にしないでね」......純朴なヒロインの頼みに男の答えは? 胸を隠すしぐさもいじらしい『白い指の戯れ』を無料配信中>>

19歳のゆきは、知り合ったばかりの二郎に処女を捧(ささ)げた。しかし、二郎はスリの現行犯で警察に捕まってしまう。その後、ゆきは二郎の仲間である拓に惹(ひ)かれていき、いつしか集団スリの片棒を担ぐようになる――。

日活ロマンポルノとは、1971年~88年の間に製作・公開された、日活による成人映画レーベルのこと。「10分に1回、"絡み"のシーンを作る」「上映時間は70分程度」といった一定のルールさえ守れば比較的自由に作品づくりができる環境は、個性的な役者やスタッフを次々と輩出していった。

『白い指の戯れ』でデビューを飾った村川透監督は、後に『最も危険な遊戯』や『探偵物語』など名優・松田優作とのタッグで次々とヒットを生み出した。また、村川監督と共に脚本を担当した神代辰巳も、やがて日活ロマンポルノの巨匠として成長していくクリエイターだ。堕ちていくヒロインの姿をアンニュイに描いた本作は、キネマ旬報ベストテン入りを成し遂げ、日活ロマンポルノというジャンルの地位向上に大きな役割を果たした。

村川監督と同じく、ヒロイン役を演じた伊佐山ひろ子も本作がデビュー作だ。処女喪失を前に「優しくしてね」と何度も念を押す姿が、いじらしい。序盤のヒロインの初々しさが、新人女優の伊佐山とシンクロしているようだ。また、泡風呂の中で大勢の男女が入り乱れるシーンも印象的。狂騒はむしろ虚しさを感じさせ、エロティックな描写の中にどこか寂しさを漂わせた名作だ。

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映画『白い指の戯れ』


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(文/原田美紗@HEW