【インタビュー】さなり「僕を励ましてください」というオファーをしたんです

2021/1/18 12:00

動画配信サービス「GYAO」、ストリーミングサービス「AWA」のフォローアップのもと、日本工学院専門学校の学生がアーティストインタビューを行う、ネクストブレイクアーティストをプッシュするコラボレーション企画『G-NEXT』。

今回の選出アーティストは、1月6日にセカンドシングル「2FACE feat.SKY-HI」をリリースする、さなり。中学生時代にフリースタイルラップと出会い、音源制作を始めた背景を持つ。今作品ではデビューでプロデュースを手掛けたSKY-HIとのコラボレーションを実現。18歳を迎えたばかりの彼に、楽曲制作、この状況下だからこそ出来るファンとのコミュニケーション、ライブに対する思いを訊(き)いた。

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ラップアーティスト・さなり


【ミュージックビデオ】SKY-HIとコラボした楽曲「2FACE feat.SKY-HI」>>

――まず、音楽をはじめたきっかけとラップミュージックに惹(ひ)かれた魅力を教えていただけますか?

「中学1年生の時にフリースタイルラップがはやってたんですが、"いっしょにやろうぜ"と友達から誘われたのが始めたきっかけです。ラップ自体には小学校3年生くらいで出会って、SKY-HIさんのラップを聴いて良いなって思ってた。ラップの魅力は、歌だと音程やメロディにどうしても縛られるけど、ラップはある程度リズムやグルーヴ感があれば何言っても成立してしまうという、自由さが魅力だと思いますね」

――ラップを初めて早々の中学2年生の頃には音楽作りを始めていますね。

「最初は即興で出てきた言葉で音楽を作っていました。そこからは徐々に即興ではなく、詞を書いてひとつの作品として音楽を作りたいと思うようになって、インターネットにあるトラックをダウンロードして、そこに歌詞とラップを乗せていくという作業をしていました」

――今作品の「2FACE feat.SKY-HI」についてですが、先ほど話にもあったSKY-HIさんを迎えていますが、一緒に制作することになった経緯というのは?

「SKY-HIさんには、15歳でデビューした時にプロデュースしてもらったんですけど、それからご飯に連れて行ってもらったりする仲になって、"今度は一緒に作りたいね"って、ずっと言ってたんです。それが実現した感じですね」

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「この曲はラブレターのように思えます。」


――今回のコラボで率直に感じたことは?

「やっぱりSKY-HIさんは良いラップしてくれるなぁ、と(笑)。曲のテーマが、"自分への応援歌"ということで、"僕を励ましてください"というオファーをしたんです。だからSKY-HIさんには "ただ、さなりを励ます"っていう率直な歌詞を書いていただいて。なので、この曲はラブレターのように思えます。最初聴いたときに照れちゃうぐらいアツくなっちゃって、"このぐらいで良いかな、さなり"と聞いてきたので"ああ、良いっす良いっす。アツいんで良いっす!"みたいなリアクションでした(笑)」

――SKI-HIさんとのやり取りなど、具体的にはどのように進めて行ったのですか?

「音楽に対する悩みがすごくあった時期で、結構な長文を送ったんですよ。"こういうテーマで、こういう歌詞で、ここはこういうことで"みたいに。SKY-HIさんめちゃくちゃ既読が早いんですけど、送った瞬間にパァン!と2、3秒くらいで"OK!ありがとう"って送られてきました(笑)。もともと一緒にやろうと言っていたこともあって、すべてが即決でした」

――さなりさんの楽曲はエレクトロニックなサウンドが多いですが、今回のシングルに収録されている「Future」は、redoingとしてバンド編成でレコーディングしていたり、昨年リリースされた「BRAND-NEW」という曲もバンドサウンドですよね。そういったサウンドへのこだわりはどういった感覚ですか?

「こだわり自体はそんなにないです。ただ、「BRAND-NEW」とか、『SICKSTEEN』(2019年6月5日リリース)というアルバムを作っている時は、ジャンルに縛られすぎないようにする意識はありました。全部自分で作っている曲もあるんですけど、トラックだけ依頼して、その上に歌詞とメロディを乗せるっていう作業の曲もあるんですよ。「BRAND-NEW」とか、生楽器を使っている曲はほとんど依頼したもので、自分で作っている曲はエレクトロニックな感じになります」

――トラックを依頼するお話もありましたが、メロディと歌詞ではどちらを先行して作ることが多いですか?

「もう完全に曲先行。全部自分が作るときは、まずビートを作ってそこにメロディをいれるんですよ。鼻歌じゃないですけど......歌詞がないんで適当な言葉でメロディをつけてく。で、そのつけたメロディに歌詞を書いてハメていくっていう感じですね。だから歌詞は一番最後に書きます。でも、ビビッとなんかしてる時に浮かんで書けた、みたいのはないですね。基本は"歌詞書こう"って書き始めて、実体験を書くことが多いです」

――先月まで放送されていた『恋する母たち』(TBS系金曜ドラマ)の劇中歌「まんじゅうこわい」や『いとしのニーナ』(FODドラマ)の主題歌「Hero」は、書き下ろしという形で書かれていますね。タイアップで意識していることはありますか?

「例えばドラマの主題歌とかだったらドラマの内容を理解して書かなきゃいけないので、しっかり伝えなきゃという意識があります。普段は自分の書きたいことを書いてあんまり考えないタイプだけど、そういうときは聞き手のことを考えますね」

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「"まんじゅうこわい感"ってなんだ?(笑)」


――「まんじゅうこわい」は、落語の演目を題材にして書く形でしたが、題材があって制作することでなにか大変なことはありますか?

「これでいいのかな......?みたいな。一度出来たものを送ったら"なんかもうちょっとまんじゅうこわい感がほしいな"って言われて、"まんじゅうこわい感"ってなんだ?(笑)とか考えながら、落語の内容を理解してっていう感じで普通に曲作るよりは大変でしたね」

――なるほど。ではライブについてもお聞きしたいのですが、この状況下で配信ライブを多くやられていますね。有観客と無観客のライブで、気持ちの面で何か違いはありますか?

「全然違いますね。無観客だとカメラしかなくてずっと"し~ん"としてるから、なんかこっちの気持ちも上がりづらいかな。いつもはお客さんが盛り上げてくれるので、自分のテンションの上がり方も違うんですよね。無観客ライブはミュージックビデオを撮るような感覚があって結構違いますね」

――11月には有観客ライブを行っていましたが、いかがでしたか?

「もう本当に、めっちゃ楽しいなって。久々のお客さんを入れてやるライブだったんで、もう、楽しさが違いましたね。コロナになる前は、当たり前にライブやってたんで。それがもう一気にパッとなくなって、改めてまたやると、やっぱりライブっていいんだなって思いましたね」

――お客さんが盛り上げてくれるという話がありましたが、自分の気持ちが上がる瞬間はどんな時ですか?

「お客さんがいるってだけでも気持ちは上がりますし、歓声でも上がる。登場した時に"キャー"ってなって、"ウォーー"みたいな(笑)」

――(笑)。デジタルサイン会など、ライブ以外でもファンの方との交流がありましたね。

「やっぱり、ファンの方と時間を共有するのは楽しい。楽しいというか嬉しいし、直接会えなくても意外となんでもできるんだなというのを感じましたね」

――学園祭にも出演されていましたが、学生主催のライブに出るにあたって気持ちの面で普段のライブとの違いはありますか?

「学園祭はすごい好きですね。僕は中学校も高校もほぼ行ってなくて、だから文化祭とかそういうものに結構憧れがあるんですよ。だからそこに自分が出るっていうのが嬉しいですね。文化祭って男子もノッてくれたりするんでいいなって」

――ライブをする上で、常に大切にしていることはありますか?

「シンプルに歌をしっかり歌おうとしています。しっかり歌を見せた上での身ぶり手ぶりのパフォーマンスだと思うから。そういうところは意識しています」

――音楽、俳優、ゲーム配信など多彩な動きをされていますが、今後の活動の中で新しく挑戦したいことはありますか?

「ミュージックビデオとかを撮りたいな。自分で全部音楽も作って、映像も自分で考えて、作る事をしてみたい」

――楽しみにしています。では、最後に漠然とした質問になりますが、あなたにとって音楽とは?

「音楽とは。俺にとって音楽とは......人生。ふふ(笑)......人生」

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取材したメンバーと一緒に撮影


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さなり公式Twitter>>

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■商品情報
シングル「2FACE feat.SKY-HI」2021年1月6日リリース(A-sketch)

■さなり
小学校低学年時にYouTubeに出会い、オリジナル動画の投稿を開始。動画投稿の収入でパソコンを購入し、遊ぶように動画制作などを行っていた。同じ頃、ラップミュージックと出会い、中学校に入るとフリースタイルラップで友達と遊び始め、中学2年生の頃からオリジナル音源の制作をスタート、再度、動画投稿を始めるようになる。2019年6月5日にファースト Album「SICKSTEEN」をリリース。翌月7月5日に全て自宅で作り上げたデジタルアルバム「HOMEMADE」をリリース。また、10月からはアルバムを引っさげての初の全国ツアーも全会場完売。追加公演も完売。一度聞いたら耳から離れず、リリックがストレートに入ってくる力強い独特の声が特徴的な18歳のラップアーティスト。

■トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
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作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。


取材:須藤大晴・椎名康予・丸山桃花(日本工学院専門学校 蒲田校 コンサートイベント科)
撮影:石原汰一