主婦と高校生がコスプレ情事...「R-18文学賞」大賞が原作の映画『ふがいない僕は空を見た』を無料配信中

2021/1/25 18:03

映画『ふがいない僕は空を見た』(2012年公開)を動画配信サービス「GYAO!」にて1月31日23時59分まで無料配信中。コスプレ姿で情事を重ねる主婦と男子高校生の不倫関係を中心に、登場人物たちの痛々しく切ない「性」と「生」が描かれている。

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映画『ふがいない僕は空を見た』


男子高校生と主婦の不倫、いじめ、貧困、姑問題......ままならない人生の中で苦しむ人々の「性」と「生」を描いた映画『ふがいない僕は空を見た』を無料配信中>>

映画『ふがいない僕は空を見た』は、「女による女のためのR-18文学賞」大賞と山本周五郎賞のダブル受賞をはたした作家・窪美澄の同名小説が原作。映画『百万円と苦虫女』『俺たちに明日はないッス』で知られるタナダユキがメガホンをとって実写化し、第67回毎日映画コンクール女優主演賞(田畑智子)、第34回ヨコハマ映画祭 最優秀新人賞(窪田正孝)、第27回高崎映画祭 最優秀助演男優賞(窪田正孝)など数多くの映画賞を受賞している。

主人公の高校生・卓巳(永山絢斗)は、友達の付き合いで行った同人誌即売会で、主婦・里美(田畑智子)と知り合う。やがてふたりは、アニメのコスプレをして情事を重ねるようになるが、ある日、その写真や動画が何者かにばらまかれてしまう――。

主婦が男子高校生を金で買い、白昼堂々と不倫に溺れるという設定に加え、男女共にコスプレ衣装を身にまとった濡(ぬ)れ場は実にセンセーショナルなものだ。里美は、魔法少女風のコスチュームで「あんず」というキャラになりきり、卓巳は、彼女の好きなアニメヒーロー「ムラマサ」になりきっている。お互いカラフルな衣装を着たラブシーンは、滑稽さと同時にもの悲しさもある。

そう、本作の登場人物たちは全員「悲しさ」を抱えている。実は里美は、夫や姑(しゅうとめ)との関係に苦悩しており、だからこそ卓巳を求めているのだ。また、卓巳の親友・福田(窪田正孝)の、貧困と介護で板挟みになっている姿も切ない。登場人物たちの「性」、そして時に痛みもともなう「生」を克明に描いた本作。いじめや貧困、姑問題、不妊など、さまざまな苦しみが詰まった物語だが、それでも希望を感じさせるラストに心が救われる。

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映画『ふがいない僕は空を見た』


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(文/藤原利絵@HEW