いま、男は子宮に帰る...巨匠が手がけた傑作ロマンポルノ『暗室』を無料配信中

2021/4/16 18:10

日活ロマンポルノの傑作と名高い映画『暗室』(1983年、R15+)を動画配信サービス「GYAO!」にて5月3日23時59分まで無料配信中。芥川賞作家・吉行淳之介の代表作を原作に、巨匠・浦山桐郎監督がメガホンを取った作品だ。

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映画『暗室』


『太陽にほえろ!』マスコットガールの木村理恵が大胆ラブシーンに挑戦。あこがれの作家にホテルに誘われた少女は......! 映画『暗室』を無料配信中>>

官能作家の中田は、妻を亡くしてからというもの、さまざまな女性との関係を楽しんでいた。しかし、彼女たちは結局彼の元を去っていく――。

本作は、にっかつ創立70周年を記念して制作されたもの。そんな重要な1作を手がけたのは、『キューポラのある街』で鮮烈なデビューを飾った浦山監督だ。55歳という若さで逝去し、生涯わずか9本しか撮らなかったが、『わたしが棄てた女』『青春の門』などの名作を残し、「寡作の巨匠」として知られている。浦山監督が、14年ぶりに古巣・日活(当時にっかつ)に帰って担当したのが『暗室』なのだ。

浦山監督にとって初ロマンポルノである本作だが、さすが「女優育ての名手」の異名を持つだけあって、出てくる女優たち全員が生き生きとした美しさを振りまいている。華道の師匠、パトロンのいる女、レズビアンの女......と女性たちのタイプはさまざまだが、それぞれの魅力がまぶしいほどだ。

とくに刑事ドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)のマスコットガールで知られる木村理恵が、大胆なベッドシーンに挑戦しているのに驚かされる。木村が演じる夏枝は、中田のファンで、スーパーで偶然彼と出会い、強引にホテルに誘われる。初めは戸惑い気味だった夏枝も、タガが外れたように中田にしがみつき......! 他にも三浦真弓、芦川よしみといった往年の名女優たちが濡れ場を色っぽく熱演している。また、日活ロマンポルノの黄金期を支え、「ポルノ界の松坂慶子」と呼ばれた風祭ゆきも出演している。

女たちは中田と快楽に耽り、しかし、最後は彼の元を離れていく。その過程に観客が感じるのは、切なさだろうか。それとも男の愚かさだろうか。「今、男は<子宮>に帰る! 女め、可愛くて ずるい奴!!」というキャッチフレーズも印象深い1作だ。

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映画『暗室』


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(文/原田美紗@HEW