「血縁を超えたつながり」ファミリーホーム養育者・廣瀬タカ子/コロナ禍で見つめ直す子どもの幸せ『情熱大陸』

2021/5/ 7 16:29

千葉県内のとある一軒家、70代の夫婦と幼い5人の子どもたちが、ひとつ屋根の下で暮らしている。昭和の大家族のようなにぎやかな光景......そこにいるのは、さまざまな事情で生みの親と暮らせない要保護児童だ。親代わりを務めるのが、廣瀬タカ子73歳。これまでに、虐待を受けるなどさまざまな背景を持つ68人の子どもたちと向き合ってきた。

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『情熱大陸』ファミリーホーム養育者・廣瀬タカ子


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取材に訪れたのは、春休みが始まった3月下旬。近所に住む廣瀬の娘や孫も加わって食卓を囲み、テレビを見ながら手遊び歌に興じる。ケンカする子を叱ったかと思えば、勉強の進みぐあいに一喜一憂......子どもたちが抱える複雑な事情を思わず忘れてしまうような温かい家族の一コマに、私たちのカメラは立ち会った。かつては子どもが苦手だったという夫の正(まさし)さんも、率先しておんぶやオムツ替えをする育ジジぶり。一人で靴下が履けるようになったり、フォークを使えるようになったり、子どもたちの日々のささやかな成長が、2人の原動力だ。

ホームにいる子の誕生日会には、ここを巣立った子たちも集まってくる。保育士を目指して大学に通うもの、結婚して母になったもの、みな今も廣瀬を「お母さん」と慕う。ホームを出たあともたびたび廣瀬を訪ね、進路や子育ての悩みの相談をしたり、嬉しいことを報告したり、人生の節目を共にしているのだという。互いを信頼し合う中で育まれた、血縁を超えたつながり......

「どんな事情があれ、産まれてきた子を守るために周りがどれだけサポートできるか。社会全体で子どもを育てる世の中になってほしい」コロナ禍で家族のあり方が問われるいまだからこそ見てほしい、どこにでもありそうで、たったひとつの、廣瀬家の物語。

■廣瀬タカ子(ひろせ・たかこ)
1947年、北海道生まれ。父も里親として子どもを引き取っており、里子と共に幼少期を過ごす。中学生の頃には、養子として叔母の元で暮らしたことも。20歳で結婚、40代で里親登録し、2003年に千葉県で最初の里親型ファミリーグループホームを開設。家庭の中で子どもを養育する必要性を訴え、地方自治体ごとの制度だったファミリーホームを全国に広める活動を始める。乳飲み子をおぶって厚生労働省に通い詰め、ファミリーホーム法定化への道筋をつけた。「子育てをしていないと死んでしまう、マグロみたい」と自分を評する、根っからの世話好き。
※「ファミリーホーム」とは、経験豊かな養育者が5~6人の子どもたちを自宅に迎え入れ養育する制度で、いわば里親の拡大形態

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(文/トレンドニュース編集部)