自宅で苦しむ患者を救う! コロナと戦う訪問診療チーム"KISA2(キサツ)隊"の志/『情熱大陸』

2021/10/15 16:35

在宅療養を指示されたにもかかわらず自宅で命を落とす人々。新型コロナウイルスは、かつてない悲劇を生み、いまなお私たちを脅かしている。

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『情熱大陸』KISA2隊(左から、小林正宜・守上佳樹・宮本雄気)


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今年2月、医療崩壊を食い止めるべく、京都で専門の訪問診療チームが結成された。その名も"KISA2隊(きさつたい)"。それは全国に先駆けた試みだった。医師、看護師、歯科医、薬剤師、セラピスト、栄養士、介護士など、およそ50人のメンバーが24時間365日の臨戦態勢。

在宅療養者のもとに往診に駆けつけて、重症化を防ぎ入院件数を減らすことが最大の目的だ。彼らの活躍もあって、京都圏における医療逼迫の状況は緩和されてきた。信念は"どんな患者も断らず、隔離解除まで診療を続ける"こと。入院までのつなぎの診療ではなく、自宅のベッドをコロナ病床にするという考えに立っている。

患者の中には、病床が逼迫して入院したくてもできない人がいる。また、さまざまな事情で「入院できない・したくない」という人もいる。多くは"社会的弱者"と呼ばれる人たちだ。受け入れ環境の整った医療機関が限られている認知症の高齢女性や、親の介護があり他に面倒を見る身内がいない娘、幼い乳飲み子を抱え一緒に入院できない母親。さらにペットを置いて入院したくないという人も...。

カメラは、チームの中心に立つ3人の医師に寄り添った。臨機応変、いかなるときも最善を尽くす背中には、命を救いたいという熱い思いが燃えている。強固なチームワークで結ばれた仲間たちは、それぞれのスキルを生かして、日夜奔走中。これまでの訪問診療は延べ1400回あまり。回復に導いた患者、200人以上。

第5波が終息しつつある今、冬に予測される第6波に向けて、KISA2隊も新たな取り組みを始めていた。活動に賛同する地元京都の医師や看護師たちの見学を受け入れ、活動に興味を持った医療従事者の参加を促している。また大阪でも若手医師らが中心となり大阪で立ち上げた「KISA2隊大阪」の活動も支援。注目される"抗体カクテル療法"を、在宅で運用するための準備も進めている。

新型コロナ感染症に立ち向かう熱血医療チーム。ヒリつく日々を追った...。

■KISA2隊(きさつたい)
Kyoto Intensive Area Care Unit for SARS-CoV-2対策部隊
小林正宜(こばやし・まさのり)39歳/葛西医院(大阪市生野区)院長
守上佳樹(もりかみ・よしき)41歳/よしき往診クリニック(京都市西京区)院長
宮本雄気(みやもと・ゆうき)34歳/よしき往診クリニック(京都市西京区)常勤医

2017年から京都市西京区で「24時間365日体制」の在宅医療診療所を開業していた守上医師が中心となり発足した新型コロナ訪問診療チーム。きっかけは、医療機関の病床逼迫が始まった2020年末に京都府でもコロナで自宅療養中の1人が死亡したころ、統括DMATとして京都府の入院医療コントロールセンターで業務を行う山畑佳篤医師からの「コロナ患者の在宅診療は可能か」という打診だった。

もともと地域に根付いた往診を主に行ってきた守上医師と宮本医師は、いずれ患者数が激増すれば在宅でのコロナ診療が必ず求められると考え準備を進めていた。守上医師はアニメ『鬼滅の刃』の"鬼殺隊"にあやかって、チームを「KISA2隊(きさつたい)」の愛称で呼ぶことにした。困難な新型コロナに立ち向かう訪問診療メンバーが、自らを鼓舞できる名前だと考えたからだという。

さらに活動に賛同した大阪の小林医師が"KISA2隊大阪"(K:Kansai)として活動を開始し、その活動範囲を広げている。今年9月17日には全国初となる在宅での抗体カクテル療法を実施した。

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(文/トレンドニュース編集部)